みーばい亭ブログ

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白浜でオカヤドカリの放幼行動を確認!

2011-11-23 11:38:04 | 生き物の話
少し前の話題だが、紀伊民報によると、京都大学フィールド科学教育研究センターの久保田信准教授が、南紀白浜の海岸で、オカヤドカリの放幼行動を確認されたそうだ。
本州でオカヤドカリの放幼が確認されたのは、これが初めてとか。

ほんの10年前は、南国への憧れをかきたててくれる「名も知らぬ遠き島」からの使者だったオカヤドカリも、今回の報道で、また随分と身近に感じられるようになった。

ほんの10年前は、無理とか不可能とか言われていた、飼育下での繁殖も、今年は何人かの方から成功しましたとの連絡を頂いた。
我が家の自家繁殖個体たちも、4年物を筆頭に元気に育っている。
きちんと飼育している愛好家にとっては、繁殖は夢でもなんでもない、あたりまえの事になった。

その一方で、
ほんの10年前は、業者さんの良心で寒い季節の販売が自粛されていたオカヤドカリが、現在では1年中平然と売られている。
ベビーと称した未成熟個体や、希少種なども相変わらず目玉商品として喧伝販売されている。
店頭には未だに悪趣味なペイント貝が並んでいる。
ペンは剣よりも強しとか云うが、場末のサイト・オーナーのキーボード如きには何の力もないらしい(笑)

まあ、そんなこんなで・・・、
みーばい亭サイト開設から10年。

発見したり感心したり心配したり議論したり喧嘩したり批判されたり中傷されたり喜んだり悲しんだり嫌がらせされたり酒飲んだり・・・。

色々あったけど、振り返ればそれなりに面白い10年だったと思う。


休日の朝、11年目のナキオカヤドカリを眺めつつ。
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木匠のヤド!

2011-11-20 19:02:13 | 生き物の話
10代の頃から長らくアパート暮らしをしていたせいか、未だに寝るときは一人でないと落ち着かない。
毎日毎日、満員電車で通勤し、日がな一日誰かに頭を下げたり下げられたり怒ったり怒られたりしながら過ごしているのだから、せめて寝る時くらいは一人になって、思いっきり寛がないと、疲れがたまる一方である。
とかく人の世は住みにくい。

アカテガニなどの陸生のカニの愛好家の間では「単独飼育」が常識として定着しているようだが、同じ陸生甲殻類であるオカヤドカリは、複数飼育が主流である。
水中で脱皮するアカテガニなどと違って、基本砂中に巣穴を掘って脱皮するオカヤドカリ類は、脱皮時に食殺されるリスクが多少小さいので、それはそれでいいと思っている。
ただし、充分な広さのケージに少数の生体と云うのが大前提なのは言うまでもない。・・が、飼い主の甲斐性がないせいで、2010年上陸組のチビヤド(もはやチビとは言えないが)たちには、過密飼育で苦労を掛けている。
まったくもって申し訳ないことだ。
そんな中、チビヤドたちも自分たちの居場所確保に奮闘しているようで、画像の個体は流木の節穴を掘り拡げて自分専用の小部屋を作ってしまった。
まだまだ朽ちていないしっかりとした流木だが、回りに木屑が散らばっているところを見ると、鋏脚で根気よく掘り拡げたのだろう。


およそ5000万年前、海中に生息するヤドカリの中から、陸上に生息域を広げた種族が現れた。
オカヤドカリである。
当初彼らは、全盛期を迎えていた哺乳類の足元でうごめく、取るに足らない生き物に過ぎなかったが、すでに知的生命体へと進化するための、優れた素質を持っていた。
彼らはヤドカリである以上、陸上でも巻貝の貝殻を背負わなくてはならなかった。
しかし、海中に比べて陸上では貝殻の確保が格段に難しい。
仕方なく、オカヤドカリたちは、とりあえず手に入る貝殻を加工して利用するようになった。
最初は強力な鋏脚と背甲から分泌する酸で、貝殻を割ったり溶かしたりする程度だったのだが、やがて木片や珊瑚の骨格など様々なものを、加工する技術を身につけた。
習得した技術は、腹部にできた小さな神経の瘤が記憶した。
さらに、彼らは音によって仲間とコミュニケーションをとる事が出来た。
貝殻と腹部をこすり合わせて出す単調な音によるコミュニケーションは、角質化した腹部の皮膚と固い腹肢を獲得する事によって、格段に進歩した。
様々な音程とリズムによって構成された音は、もはや言葉と言ってよかった。
言葉を得た事によって、腹部の神経瘤は一気に巨大化し、ついにオカヤドカリは知性を持つに至った。


上記は「アーマン王国物語 序章」からの引用だが、木匠の技を身につけたオカヤドカリが、知性を持つのも、案外そう遠い未来では無いかもしれない。
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雨上がりの夜空に

2011-11-19 21:53:24 | 生き物の話
「クロシマホンヤドカリ」で、検索して来られた方は、上の画像を見て戸惑われるかもしれないが、正真正銘紛うことなきクロシマホンヤドカリ。
1年半ほど飼育して水槽ボケした個体である。
ホンヤドと云いこのクロシマと云い、なんでうちの連中はボケていくのだろうか?



こちらは8月から飼育しているホシゾラホンヤドカリ。
ケアシホンヤドカリに比べると若干冷水系なのか、元々陰性が強いのか、夏場は石組みに隠れてほとんど姿を見せなかったが、水温が20℃を下回るようになってからは、ちょくちょく出てくるようになった。
今のところ、体色は褪せていないようだが、このヤドカリだけは水槽ボケして欲しくないなー。

星空が明るくなってしまったら、風情もなにもあったもんじゃないしね。
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優柔不断極まれり!

2011-11-18 22:06:19 | 生き物の話
今シーズンのはじめに採集して、そろそろ半年のケブカヒメヨコバサミ。
何度か脱皮して、宿貝のオオコシダカガンガラが窮屈になってきたのか、やたらとストックのクボガイやイボニシの殻を物色している姿が目に付くようになった。
ひと回り大きな貝殻を入れてやろうかと、手持ちの在庫を掻きまわしてみたのだが、あいにく日本海産で適当な大きさの貝殻が無かったので、とりあえずオカヤドカリ用のベンガルバイを入れてやったのだが・・・。
さっそく、小さな鋏脚を突っ込んで寸法測定をはじめたのが、昨夜の22時頃。
今朝、出勤前に覗いた時も同じ体勢。
そして、今も・・・。
24時間悩みっぱなしかい!

自分の意見をはっきり言わず、ぐずぐずとお茶を濁して責任逃れ。
今時の風潮なのかもしれないが、こんな奴が部下にいたら、キレるやろな・・俺。
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Genesis!

2011-11-13 19:31:52 | 生き物の話
磯水槽の一角にでんと鎮座して巨大化を続けるサルラック。
ベントス時々ネクトンのエビちゃんたちはともかく、ベントス一直線のヤドカリ達には、さぞ迷惑かと思いきや、最近触手の下に寄り添っているケアシホンヤドカリの姿をよく見かける。
体を触手に擦りつけているようにも見える。

現在、水槽内にいる6種類のヤドカリのうち、こういった行動をとるのはケアシホンヤドカリだけだが、主たる天敵である「魚」に対して強力な防御力をもつイソギンチャクの触手の下というのは、磯のヤドカリたちにとってはゆっくりと休める安全地帯なのだろう。
ソメンヤドカリとベニヒモイソギンチャクや、トゲツノヤドカリとヤドカリコテイソギンチャクなど、ヤドカリとイソギンチャクの共生関係はよく知られているが、存外その起源はこんなところにあるのかもしれない。
・・・と、マジに考察してみたりして。

酔眼で眺めていると、「このチクチクが気持ちええねん!」と、言っているようにしか見えないが(^^;
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海老!

2011-11-12 20:38:36 | 生き物の話
広辞苑で「外骨格」をひくと、「動物の体表にあって体を支え、また筋肉の付着点となっている殻や甲」とある。
要は筋肉などの軟組織を甲殻で覆った生物ということ。
・・ということは、軟組織が肥大しても、体表は甲殻に覆われているから、外目にはデブには見えないはずなのだが・・、ウチの太ったイソスジエビって・・(^^;

本日、満月大潮で、引きは充分。
波穏やかな小春日和。
ということで、一旦 「海のふた」を閉めてきました。

やれやれ、また冬が来る。
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妖怪、増殖!

2011-11-03 20:21:03 | 生き物の話
週末は久々に祇園へ出撃!
・・・というわけで、英気を養うだけで、特に用事のない週中の休日。

真っ昼間、タイマーで照明が点灯する前の薄暗い水槽を何気なく眺めていると、何やら黒く蠢く巨大な生命体が・・。
「なんじゃ、こりゃ」と、よく見ると、7㎝はあろうかという妖怪アメフラシ。
何が何だか分からないまま、よくよく水槽内を検分すると大小合わせて6匹の妖怪軍団が這いまわっている。

水槽に投入した海水にベリジャーが紛れていたか、採集したアオサに幼体が付いていたか・・、とにかく、ごく小さな状態で水槽に侵入して、常備の生アオサや苔を食んで成長したのだろうが、ここまでの大きさに成長するまで、まったく気付かなかったとは、汗顔の至りである。
一応、毎晩給餌がてら、異形の発生には気を配っていたのだが・・・。

・・・磯は・・深い。



一方、こちらは順調に巨大化を続ける「サルラック」。
既に直径7㎝!

どうなる? 磯水槽。
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