みーばい亭ブログ

言いたい放題! 飲み放題!

禁煙の話(3)

2006-05-29 21:44:19 | 日々の戯れ

はじめて煙草を吸ったのがいつだったのかは覚えていないが、高校生の頃に夜中に近くの女友達を呼びだして、神社の石段で缶ビール飲みながら煙草をふかしていたことを覚えているから、その頃には普通に吸っていたのだろう。
20年。
喫煙年数としては充分なのかもしれない。
時代はミレニアム前夜だから、タイミングも悪くない。
分煙はどんどん進み、自由に吸えるのは屋外だけになりつつある。
沖縄のショップも改装に伴って、室内は禁煙にするという話だ。
一般人より多少肺が大切な人種だから、当然といえば当然だろう。
時代の波に迎合するのはちょっと悔しいが、その手も反抗は10代の頃にさんざんやった。
中年に差し掛かったサラリーマンが反骨精神を見せた所で虚しいだけだ。
ボートの上で潮風と共に吸い込む「クール」や、ウイスキーの香りが残る舌を燻す「セブンスター」の味は捨てがたいが、夢には代えられない。
夢とは体が動く限り海で遊びつづける事。
そして老衰で死ぬ事だ。

だから煙草をやめることにした。。

と言っても、別に禁煙を大書きした紙を壁に貼ったわけではない。
ただ、煙草を買うのをやめただけだ。
無ければ吸いようもない。
禁煙に失敗した知り合いが「禁断症状」という言葉を口にするのを聞いた事がある。
テレビなんかでも同じようなことを言っているから、煙草を止めると禁断症状が出るのは確かな事なのだろう。
禁断症状という言葉は知っているが、それがどういうものなのか、経験がないから良く分からない。
私にとって禁断症状のイメージとは、ジョン・レノンの「コールド・ターキー」、それに「ワニ分署」の横山エミーくらいのものだ。
呻き声をあげたり、のたうちまわったり、冷や汗をかいたりするのだろうか?
面白そうだ・・というのは言い過ぎだが、実際皆が口にする煙草の禁断症状がどんなものなのか、ちょっと興味があった。
で、しばらく楽しみにしていたのだが、別に汗も出ないし、痛くもないし、眼の奥に虹色の光が見える事も無い(笑)
そして、1週間が過ぎた頃、ジャケットのポケットから未開封のマイルドセブンが一箱出てきた。

つづく

コメント (2)

メダカを育てる!

2006-05-28 20:47:33 | 生き物の話
引っ越してきた時には、建築廃材に残土を混ぜて突き固めた上に、砂利を敷いただけの殺伐とした庭だったが、掘り返し、土を入れ、堆肥を埋め、落ち葉を敷いてきた甲斐があって、ようやく土の臭いがするようになってきた。
緑が増えるのに伴って、色々な生き物たちも集まってくるようになった。
ほとんどは、昆虫やクモなどの無脊椎動物なのだが、それらを追うようにして、ニホントカゲ、ニホンカナヘビ、それにニホンアマガエルなどの脊椎動物もやってきた。
わざわざ野外へ出かけなくても、庭のベンチで缶ビール片手に生き物たちを眺めることができるのは、本当に嬉しいことだ。
出来ることなら、ぜひ繁殖までして欲しい。
トカゲやカナヘビに関しては、あちこちに落ち葉や枯草は積んであるし、朽木や流木も転がしてあるから、産卵スペースは何とかなるはずだ。
しかしアマガエルはそうはいかない。
まず水がいる。
池を掘ろうかとも考えたのだが、10数坪程度の庭ではどうしようもない。
で、左官用のトロ舟に水を張って置く事にした。
卵を付着させるために植えつけたオモダカとガマもしっかり根付いて、後は背中にオスを乗せた母ガエルを待つだけなのだが、このままでは、産卵池がボウフラまみれになってしまうのは目に見えている。
ただでさえもヤブカだらけの庭なのだ。
ここは生物兵器に頼るしかない。
基本的に私の飼育スタンスはまず採集であるから、近くの溜池で小魚を掬って来ようかとも思ったのだが、外来魚から逃れて琵琶湖から遠く離れた小さな水場で辛うじて命をつないでいるタナゴやメダカを採集するのはしのびない。
あたりまえだが完全に水系から孤立したトロ舟だし、よしんば大雨であふれたとしても、ブロックで囲まれた庭の中だ。
特に問題はないだろう。
と言うわけで、ホームセンターでヒメダカを購入することにした。
ほとんどは肉食魚の餌になる運命だから、少しは功徳になったかもしれない(笑)(余談になるが、メダカを買ったペット売り場に外国産の何種類かのフィッシュイーターに混じって、カムルチーの幼魚まで売られていた。やれやれ)
販売店にとっては所詮餌メダカであるから、立って泳ぐのがやっとという酷い状態の個体も多かったが、とりあえず10匹購入。
案の定、何匹かは程なく死んでしまったが、残った連中はひと回り大きくなって力強く泳いでいる。
良く目立つヒメダカなので、庭に出るたびに見るともなしに見ているのだが、そうしているうちに情が移ってちょっと可愛く思えてくる。
わざわざ繁殖させるつもりは無かったのだが、昨日卵を見つけて気が変わった(笑)
今、プラケースに収容した卵をニコニコと眺めている自分がいたりする。
迂闊にもハマってしまったようだ
さて、アマガエルのオタマが泳げるスペースは残るかな?
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禁煙の話(2)

2006-05-26 22:33:00 | 日々の戯れ

とりあえず、潜行を中止して水面を目指した。
幸いなことに水深が上がるにつれて、痛みは治まり、船に這い上がった時には、ほとんど痛みの余韻だけが残る程度だった。
腕のログメモリーのデータを呼び出して潜水履歴を確認してみると、最新のデータは水深20mを少し越えていた。
透明度が良かった為に、水深の目測を見誤ったようだ。

通常我々は大気圧、つまり1気圧の中で暮らしている。
同じ様に水中では水圧が掛かる。
あたりまえだが空気よりも分子密度の高い海水は重い。
たった水深10m潜っただけで大気圧の2倍、20mでは3倍もの水圧を全身に受けることになる。
しかし、幸いなことに我々人間の体は、そのほとんどが水で出来ている。
たとえ数千メートル潜ろうとも、水の中に水を沈めるのだから大した問題はない。
問題なのは、気体が詰まった部分。
つまり肺だ。
分子密度の低い気体は圧力が掛かると体積が小さくなる。
具体的には2気圧で2分の1、3気圧では3分の1に圧縮されてしまう。
つまり、3気圧の水圧がかかる水深20mの海底では、肺の中の空気は3分の1になってしまうということだ。
当然肺も縮む。
そんなことが本当に起こるのかどうかは知らないが、あの時感じたのは、まるで縮んだ肺が肋骨から引き剥がされそうになっている・・そんな痛みだった。

私は、深度を競うだけのフリーダイバーではなく、あくまでフィッシュウォッチャーだから、素潜りで入るのはせいぜい10mまでだ。
私のスキルでは、それ以上潜ると海底で滞在できる時間がほとんどなくなってしまう。
だからタンクを使う。
とはいっても潜るだけなら20mくらい何の問題も無かった。それまでは・・。
日常的に潜っているダイバーは、肺に柔軟性があるから深く潜っても大丈夫だが、遊びで時々潜るファンダイバーは年とともに肺が固くなるから、あまり深くまで素潜りで入らない方が良いという話を、昔沖縄のベテランダイバーから聞いたことがある。
すでに30代も半ばにさしかかり、日常生活ではともかく、海では体力の衰えを感じるようになっていた。
そろそろ潮時かもしれない。
その時、生まれて初めて「煙草やめようかな」という考えが頭に浮かんだ。

つづく

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禁煙の話(1)

2006-05-25 21:54:14 | 日々の戯れ

「5月31日は世界禁煙デー」と言うタイトルの文書が、社内メールで回ってきた。
要は、勤務中に煙草など吸っていないで、もっと効率的良く働け・・と言うことなのだろう。
もっとも、今時社内の喫煙所に集っている面々を見るに、煙草やめたからと言って、効率よく働くような連中ではないのだが・・と思わず本音が(笑)
それはともかく・・。
かく言う私も、前世紀までは無類の煙草好きだった。
それがどうして、煙草を吸わなくなったのか。
そんな話をしてみたいと思う。

きっかけは良く晴れた夏の日だった。
日本海の海底に寝転んで生き物を眺めるのは、私の夏の楽しみにひとつだ。
土曜日の朝いつものように、タンクを借りに立ち寄ったショップで、船を出すから乗らないかと誘われた。
よくあることだ。
タンクを背負って海岸からエントリーし、ポイントまで泳いで行くのが私のスタイルなのだが、世間には大枚払って船で沖まで出て潜る金持ちダイバーもいる。
いや、そっちの方が多い。
わざわざ、自分で船を頼むことはないが、乗せてくれると言うのなら、それはそれでありがたいことだ。
もちろん、ただ便乗するだけではなく、係留用のブイを拾ったり、初心者のサポートをしたり、器材を積み込んだりくらいの手伝いはするが、そこは長年の付き合いだ。
その日は天気も良く、海も澄んでいて良いダイビングだった。
機嫌よく潜り終えた帰途、船頭さんが沖合いで船を止めた。
彼が言うには、この辺りに大きな根があって、以前は釣り舟を係留するブイを浮かべていたのだが、いつの間にかロープが切れてなくなってしまった。
新たにブイをつなぎたいので、土台のコンクリートブロックの状態を見てきてくれないか・・とのこと。
お安い御用である。
私はすぐに海に飛び込んだ。
マスク越しに海底を覗くと確かに大きな根が見える。
日本海の透明度で根まで見通せるということは、せいぜい水深は10m。その日の良好な海況を考えても12、3m程度だろう。
これなら、わざわざタンクを使うまでもない。
そう考えた私は、タンクを落とそうとしている船頭を制して、素潜りで潜行した。
潜りはじめると、思ったより根が遠いように感じたが、海は青く澄んでいて、水面から差し込む陽光が心地いい。
日本海では、年に一度あるかないかのグッドコンディションだろう。
水を楽しみつつも、真っ直ぐに目標を見据えてヘッドファーストで海底を目指す。
そして、あと少しで根に届く所まで来た時、突然胸に激痛が走った。

つづく

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マルハナバチを眺める夕暮れ

2006-05-21 20:17:29 | 日々の戯れ
去年植えつけたティフブルーの花もそろそろ終りに近付き、緑が濃くなってきた。
それでもまだ残り少ない花を求めてマルハナバチたちがやってくる。
久しぶりに良く晴れた休日の黄昏時。
モール細工のようなハチ達を眺めながら、いつものようにビールを飲む幸せ。
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