スカボローフェアに行くのかい?
パセリ、セージ、ローズマリー、そしてタイムによろしく。
リメイク版「怪奇大作戦」のエンディング・テーマとして、日本人の耳にもすっかり馴染んだメロディだけど、元々は英国の民謡だとか。
メロディと共にパセリ、セージ、ローズマリー、そしてタイムなどの香草もすっかり日本の食卓に馴染んだ感があるが、やっぱり日本の風土には日本の酒。日本の酒には日本の料理。そして日本の料理には日本の香草なのだ。
風薫る晩春の我が裏庭は今年も和薫草々!
みーばい亭に行くのかい?
山椒、青紫蘇、三つ葉、そして茗荷によろしく!
まずは「木の芽」。
旬の浅蜊も筍も桜鯛も、木の芽がなければはじまらない。
木の芽がなければ春の宴もはじまらない。
続くは「芽紫蘇」。
細く切った烏賊に絡めてぱくっ。
越前の純米酒を花冷えでぐびっ。
紫蘇なくてなんの烏賊の刺身かな!
夏には大葉、秋には穂紫蘇として、末永くお世話になります。
そして「三つ葉」。
さっと湯通しした朝じめ地鶏の胸肉と一緒に山葵醤油でざくざく和えてぱくっ!
吟吹雪で仕込んだ近江の純米酒をくいっ!
蛤汁に吸い口として浮かべてずずっ!
信楽焼きの盃をあげてくいっ!
祭りの巻寿司にたっぷり巻き込んでぱくっ!
三つ葉の魂百まで(意味なし)
てなこと言ってるうちに夏は来る。
夏だ!豆腐だ!冷奴だ!
冷奴には茗荷だ!
素麺にも茗荷だ!
天ぷらも美味いぞ!
塩糟で浅く漬けたのを齧りながら、ころころと冷えた吟醸酒を飲むのは、夏の夜の最高の贅沢だぞ!
頑張って大きく育つのだ!
俺も頑張って飲むからな!
春が来た。
友が目醒めた。
祝いの宴にフリーザー(雪の中)で凍らせてあった猪肉を掘り出して熾火で炙る。
塩をふり、脂がじゅうじゅうと煮えてきた頃合いを見はからって、山椒の粉をふりかける。
ヌチノカバサ!
月は新月、潮は大潮。
魔貝一号二号、久しぶりの再見。
一方こちらは珍しい2ショット。
仲良きことは、怪しげかな(^^;
あっちもこっちも
春、真っ盛り。
やれ忙しいことで・・。
海が呼んでいる!・・・んだけど。
浸かるにゃちょいと冷たいんで、海の香りだけでも堪能しようと、恒例の市場探検。
まずは、日本海の春の使者「ホタルイカ」。
こいつをざる一杯仕入れて、海水濃度の塩水でさっとひと茹で。
ぷっくりふっくら旨み濃密。
スーパーでボイルして売られているのとは別物。
泥酢も醤油もなんにもいりまへん。
続いて、庶民の味方「カナガシラ」。
甘くて美味しい白身魚なんやけど、頭がでかくて身が少ないし、ぬめぬめとげとげでさばきにくいんで、とってもお安く手に入る。
ちなみにこんなけで400円なり。
めんどくさいちゃ、めんどくさいんやけど、別にカウンターの向こうで客が待っているわけでもないんで、最近お気に入りの「小麦ちゃん」片手に、ちまちま刺身に造る。
造りながらほろほろと飲み、味見しながらほろほろと飲む。
これが、「みーばい亭ほろ酔いキッチン」の正しいあり方なのだ。
新鮮な若狭の魚に合わせるのは、もちろん福井の銘酒。
今夜は久々に「梵」の特純で。
久々すぎて味忘れてたけど、イメージ的にはピリッと辛口のはずが、コクっと旨口でけっこういけるやん。
一本義、黒龍、常山、越前岬、そして梵。
福井の酒も必死で飲まんと飲みきれまへんな(^^;
〆は手開きにして、すり胡麻、フク醬油、濁醪糟を合わせたたれに漬け込んでおいたマイワシを、炊きたてのご飯にのせて熱湯をかけ回し、半煮えのところをハフハフとかき込む「イワシ茶漬け」。
国境の雪もとけたし、さあ磯だ!魚だ!日本海だ!
がんばろうぜ!皆の衆。
菜種梅雨・・・と、云うのだろうか?
パソコン画面に映し出される天気予報は、ずーっと雨マークだった。
それがどうだ。目覚めると窓から薄日がさしこんでいる。
慌てて時計を見、干潮時間を逆算してみたが、新名神をフルスピードでぶっ飛ばしたところで、間に合わないのは明白である。
てなわけで、せっかくの満月大潮のタイミングを逃してしまった管理人でございます。
とはいうものの、庭のゆすらは満開。
せっかくやし、花見で一杯・・と。
くやしまぎれに、スーパーでアサリを2パック購入。
この時期のアサリやから、全然悪くない。
これをストックの越前海岸の海水に浸けこんで砂出しし、菜花と一緒に鍋仕立てに。
合わせる酒はもちろん「初桜」!
さらにもう一品。
先日、世界最高齢の117歳で亡くなられた大阪の婆ちゃんの好物が、きずしだったと紙面で紹介されていたので、あやかって特売の鯖をきずしに。
長生きすれば長生きしただけ、楽しいことがたくさんできるしね。
このご時世、定年延長で年金も出ないということで、俺ら世代は下手すりゃ70まで働かされそうやし、夢の年金暮らしを謳歌するためにも元気で長生きしなければ!
さてこちらはゆすらの花びらが水面に浮かぶメダカ池。
水温が上がって活性化してきたけど、冬越しで体力を使い果たした老魚が順に死んでいくのもこの季節。
死骸はもちろん、満月に浮かれたオカヤドカリたちの御馳走になる。
季節はめぐり、命もめぐる。