そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

政権交代の持つ意味を確認せよ

2010-04-10 | 政治と金

昨日、国鉄民営化に伴う国労職員の不採用に対する、和解案が提示される歴史的な決着があったが、もう一つ沖縄密約に関する資料開示の要求を認める判決が東京地裁であった。この二つは、すでに多くの人の記憶から消えようとしているように見えるが、いずれも政権交代の結果であるといえる。

沖縄返還に関しては、すでに毎日新聞記者であった、西川氏から一部ではあるが正確な情報が流されていた。それを、政府が女性スキャンダルに封じ込め、毎日新聞も彼を擁Photo護せずに切った結果になっている。

政権交代で岡田外相は就任早々密約問題の捜査を命じている。その結果は密約を広義と狭義に分類する、政権側にも配慮した少しもどかしい結果として発表されている。東京地裁は、国側に対し全面開示を命じた。積年の恨みを抱く西川氏は「革命だ。全面勝利だ」と、喜びを隠さない。

自民党政府と歴代の首相・外相が密約の存在を否定し続けてきたことを、国家機密に関わることと了解させようとする機運があるのは容認できない。一部外交のようではあるが、これは内政問題である。今日の沖縄に不当に押しつけられた基地問題や思いやり予算などの経費負担や地位協定という治外法権などとして、今日も正当性をもち脈々と続いているからである。

普天間問題も、こうした自民党政府のアメリカ追従、従属関係が基本的な問題であるからである。鳩山政権は、密約に理解を示すような姿勢を基地問題にも持たせている。普天間基地を県外に、あるいは国外に移転することが最も、政権公約に沿う選択である確認が必要である。

せっかく政権交代したのに、自民党政権時代のメンツを汚さぬことばかりを考えているように思えてならない。自民党政治からの決別を判りやすい形で表さなければ、歴史的な政権交代をした鳩山政権は消えてなくなる。平成維新と言った言葉が今はむなしく感じられる。

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国労やっと和解

2010-04-09 | マスコミ報道

1987年の国鉄の分割民営化に伴い、国労に所属する多くの職員のJRへの採用をしなかった。当時最も左翼として活動していた、国労職員へのイデオロギー的差別である。この差別に妥協した者もいれば、徹底的な抵抗した人たちが法廷闘争に持ち込んだ。それから四半世紀も経っての和解である。

与党三党に公明党を加えた案を政府は調整して受け入れた。最終的にまとまったのPhotoは、一人当たり平均2200万円を払う(100名足らずで総額約200億円)、再雇用に関しては、政府がJRに要請することとなっている。

余りにも長い年月は、当時の先鋭的な対立を収めた格好になったのであろう。その間に、東欧諸国の崩壊があり東西冷戦の終焉があった。そうしたことの犠牲になった職員たちは哀れであった。

国労の職員たちは、様々な内職やアルバイト更には関係機関からの支援を受けながら生き延びて来た。910名ほどの23年は余りにも長かったと思われる。

私たちのような僻地からは、国鉄の鉄路が消えてしまい鉄道跡地や職員住宅がいつとはなしに撤去されて、若い人たちは国鉄があったことすら知らずにいる。隔世の感がある。

政権交代がここにも影を落としているのであろう。新党が乱立しそうな現在、ここに公明党が加わることで、自民党の浮上の目は全くそがれたと見て良いだろう。

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いよいよ追いつめられた鳩山由起夫

2010-04-08 | 政治と金

普天間問題で、あちこちにいい顔見せていた、鳩山由起夫首相であるがとうとう追いつめられた模様である。だれもが喜ぶ移転案など存在しない。全ての地域と、団体が移転反対を表明している。ベストもベターもない。必ずバッドな人たちがでる。

宰相たる者は、誰かを悪者にしてまでもやらなければならないことがある。彼にはそうした裁量がない。徒にもったいぶらせて引きずっているだけである。自らの発言した内容で、アメリカと交渉して国内の基地をなくすべきなのである。

昨年、コペンハーゲンのCOP15の会場でオバマ首相と隣り合わせになった。夕食の席で「トラストミー」とか言って、信用して貰ったと喜んでいたが今回同じことが起きそうである。

12日の「核安全サミット」の夕食の席で、鳩山首相はオバマの隣に座らせて貰うことになった。会談を申し込んでいたが、これは断られた。現行案を建前上とはいえ譲ることにないアメリカにしてみると、動くことのできない日本と会談など意味がない富田のであろう。

夕食の席で隣になったから、日本に命運が開けるなどなどと思っているとしたら大間違いである。佐藤栄作は沖縄返還のために全くぶれることなかった。そのためには、容認するわけではないが、密約までやったのである。普天間問題に関してみると、日本の現在の不幸は、あちこちにペコペコする首相を抱いていることである。ぶれることは、最もやってはならないことである。

間違った判断でも突き進むことで、間違いをいつでも訂正できる。判断を揺らすことで、結果として選択したことを何度もためらうことになり次への選択が生じなくなる。

亀井静香が良い例である。結果として彼は、郵政会社の社長に天下りを据え、モラトリアムを実行し、郵便事業の上限を2000万円に引き上げた。鳩山にはそうした下品なことができないのであろう。

結局は、鳩山は普天間の移転の決断ができずに退任することになるであろう。

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子犬、子猫の販売禁止を

2010-04-07 | 政治と金

埼玉の山中で犬猫の死骸が約100体ほど見つかった。ゴミ袋に入れてあるのが多かったようであるし、相当古いものなどから新しいものまであり、何らかでペットの死体を回収した業者のような者が廃棄した疑いがある。

最近の犬猫に対する、人々の熱の入れようには異常と思える者がある。単に可愛いからと飼うだけでは、これらの生き物の存在価値を認めていないのと同じである。

ヨーロッパでは、幼児期の犬猫の販売を禁止しているか、少なくとも店頭に並べるのを禁止している。ここで出会った、可愛い子猫や子犬を購入するのであるが、瞬く間に彼女たちは大人に55 なってしまう。半年もすると妊娠する者さえでてくる。

店頭に並べられた幼児の犬猫はさらし者になって、ストレスも尋常ではない。寝ていると起こされたり突っつかれたり、奇声を浴びせられたりと穏やかではない。この時に「可愛い~ぃ」と思って、購入した飼い主は程なく失望する。

売れ残った「可愛い」かった犬猫たちは、幼児期のあどけない仕草や容貌を短期間で失い、「商品価値」が急激に下がってしまう。多くの売れ残った、犬猫は極端に安価になり売却されるなら良い方で、殺処分されてしまうのも少なくはない。

現在1,000名ほどの獣医師が毎年誕生している。小動物(ペット)関係への希望者が6割を越えるようになった。空前のペットブームは、複数頭数の飼育、更には血統書のある犬猫へと、グレードアップしてきている。おかげで、汚くきつく危険な大動物(産業動物)へ来る獣医師は、めっきり少なくなってしまった。

個人の趣味や憩いや癒しの存在としての、愛玩動物は必用であろうが、室内でしか飼われることがなく、罪に問われることはない動物虐待も行われていると思われる。動物への知識も少ない人たちによって「可愛い」だけで購入される、犬猫たちも哀れである。埼玉の山中の、犬猫破棄はそんなペットブームの一端に過ぎない。

幼児期の犬猫の販売を禁止するべきであるが、そうするとぺっとの販売が激減するであろう。関連業者はこぞって反対するであろう。法的な規制を加えるべきである。

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死刑の超大国中国

2010-04-06 | 中国

覚醒剤の密輸を図ったとして日本人が、中国で死刑宣告を受けて今日処刑された。あと3人いるそうで、今週中に4名の日本人が処刑されることになる。中国には、阿片による苦い歴史的な経験がある。麻薬などに関する罪を目するのは、国家の歴史的な背景を考えると判らなくもない。

しかし、死刑は人の命を奪う行為である。中国は、犯罪の抑止を主張するが実際に犯罪が減っているわけではない。それも好評はされていないから判断基準がない。北京オリンピックが開催された年は極端に少なかったようであるが、アムネスティの発表によると、昨年は数千人の死刑が執行されたようである。

昨年死刑が執行された国は、18カ国である。イランが388+、イラクが120+、日本が7、アメリカが52である。15年ほど前までは、世界で150カ国以上の国で死刑が執行されていたが、現在は方として残しているのは50カ国ほどである。

そうした中で、中国は数千人と言われる死刑を執行している。仮に5000人としても、中国を除く全世界の死刑執行人の倍を越えることになる。かなり異常な数字のように思える。

中国は薬物に関するものに限らず、反政府活動に対しても死刑を持って応じている。一昨年に、牛乳にメラミンを混入して検査レベルをあげることを思い立った人物が、死刑になっている。確か二人と思われる。先頃発表された、農薬を混入した毒入りギョーザ事件の犯人が逮捕された。今頃発表されるのは何の意図があるのか判らないが、この男も処刑されることであろう。

中国の法廷での再審はほとんどなく、判決からまもなく処刑される。経済成長が著しく、やがて世界第2位の経済大国になる中国が、法律や人権問題でも整備したものを見せなくてはならない。

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農の6次産業化推進は問題である

2010-04-05 | 政治と金

日本の農業を活性化させるために、様々な模索がされている。その事はなんとか評価をしたいところであるが、的を外れていないかと思われるものも少なくない。その典型が、「農の6次産業化」である。

6次産業化とは、作るのが1次産業でそれを加工する2次産業に、販売する3次産業までふくめた体系にすることを意味している。1+2+3で6次産業と言うわけである。確か作るだけではなく、加工とまで行かなくても生産物の意味や価値を消費者に知らせる必要はある。特に、最近の都会人には食の意義や意味を知って貰わなければならないことが数多くある。

おいしい牛肉は、牛の頭部を叩き穴をあけて放血して殺し、バラバラにしなければ食べられないことすら知らず、無頓着になって"かわいそう"などと言う。見た目に綺麗な野菜なが危険などとはだれも思わない。そうした意味で、農産物の生産過程やその意味を知らせる必用はあると思われる。

コンビニのおにぎりの生産者手取りは、僅か15円ほどである。おにぎりの値段は、他の具で決まると行って過言ではない。200円なら数パーセントしか生産者のものにならない。加工賃やノリや梅干しなどが大きく価格に占める。おにぎりの本質、食としての存在意義は米である。その本質部分の手取りが数パーセントしかないのは問題ではある。

然し、流通や販売まで手がけるとなると、特定の地域や農産物に限られてしまう。あるいは、そうとの販売のセンスのある人材がいなければ、とうていないし得ないシステムである。三重などの特定の地域で成功を収めている団体があるが、とうてい一般化できるようなものではない。

現在の日本で、食に対する一般的な知識や認識不足が大きな問題だと思われる。食を他の商品と同等に扱うことの危険性が認識されていない。

それよりもっとも重要なことは、生産地である僻地の疲弊である。高齢者が主体となった限界集落は、細かくわけると数千の集落にならんとしている。先人の築いた歴史と文化、それに食の生産地が崩壊ではなく消滅しようとしてるのである。6次産業化ではこうした問題は解決はされない。

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こりゃ、旧党結成だ

2010-04-03 | 政治と金

自民党の与謝野馨が離党した。谷垣総裁は留意しなかった。谷垣は先般の議員懇談会でも、執行部の刷新は、毛頭考えていないと発言している。これを最後の見届けをやったのであろう、与謝野氏は離党した。

Photo 旧友の園田博之や平沼赳夫と新党を結成するそうである。こんな古くさい、いずれもが二世以上の世襲議員たちである。いまさら新党でもあるまい。これは"旧党"と呼びたい類のものである。

平沼赳夫はれっきとした国粋主義者である。右翼と呼ぶに相応しい皇国史観の持ち主である。その意味で、ぶれることもなく憲法改正と教育改革を掲げ、選挙に敗退した実績がある。郵政民営化では、自民党を離れいわゆる"平沼グループ"を結成している。

園田氏は与謝野の金魚のフンである。与謝野の経済成長路線と平沼の右翼思想とは相容れないと思われるが、同じ穴の狢であろう。

勢い込んで真っ先に路頭した、鳩山邦夫は干されたままである。だれも声をかけない。平成の脱税王と、兄の鳩山由起夫を非難したが、全く同じ条件の弟と組めるとは思えない。鳩山邦夫は季節外れのはぐれ鳥となった。

これで自民党は限りなく、小さな政党や集団の分裂を起こすことになる。彼等には先頃の世論調査で、意外なほど支持率のあったみんなの党が頭の中にあるのであろう。然し高齢者団体がどれほど支持が得られるかは疑問である。

桝添要一も離党を探っている。新党結成するには、政治的な基板が弱く経験が浅い。党務の経験も少なくマスコミへの登場歴が長いだけである。所詮、参議院の比例区出身では自民党内では何もできまい。飛び出しても同じである。党内で賛同者を募り徒党を組むのが精一杯であろう。

これでは自民党は、野党としての存在感すらも放棄することになる。与謝野たちは、今年の参議院選で驚くような候補者を立てるとも発言しているが、自民党の分裂が加速するだけである。しかし、それでは小沢がのさばる民主党が勢力を増すだけで、決して健全な民主国家にはならないのである。

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鳩山の"腹案”?

2010-04-01 | 政治と金

31日に鳩山と谷垣の党首討論があった。党内から弱腰を指摘されている谷垣総裁Photoは懸命に、鳩山を責め立てていた。少なくとも以前の穏やかな物知り口調は影を潜めていた。鳩山首相は、普天間基地の移転問題での攻撃で「腹案がある」と言ってしまった。

Img_1417_2 「複数案」の間違いではないかと思ったが、3月中には方向性を出すとか言っていた が、口が滑ったのかも知れない。鳩山の腹案とは、これまでの経過からすると、それほど多様なものがあるわけではない。

普天間の陸上部を少し伸ばして基地機能を縮小し、キャンプシュワブか徳之島への分散を考えているようである。国民新党へ顔向けするようにも思えるが、選挙で鳩山が繰り返した、最低でも県外へはなくなってしまう。連立内の社民党のメンツは潰すことになる。

沖縄の人たちの、民主党への期待感は揉み消されたことになる。残された僅かな道は、将来的に沖縄から基地をなくすか、縮小案を示す程度のことは考えられる。政権内に踏みとどまりたい社民党は、なんらかの緩い条件を提示し飲み込むことになるだろう。連立離脱など今の社民党にできるはずはない、民主党は思っているだろう。

それにしても、せっかく政権交代したのに、日米安保の今般を見直す論議が皆無だったのには、何とも情けないことである。東西冷戦が崩壊したのに当時の体制と思想もまま今日至っている。

しかも沖縄返還や安保条約に伴う密約問題も、この間暴露されている。中曽根元首相などは居直っている。何が悪いのだと居直られて、その後の日本が従属する日米関係、米軍への高額なおもいやり予算や、地位協定などもこの延長にあることを見過ごしてしまっている。

鳩山の腹案は公約違反である。

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羅臼港

春誓い羅臼港