埼玉の山中で犬猫の死骸が約100体ほど見つかった。ゴミ袋に入れてあるのが多かったようであるし、相当古いものなどから新しいものまであり、何らかでペットの死体を回収した業者のような者が廃棄した疑いがある。
最近の犬猫に対する、人々の熱の入れようには異常と思える者がある。単に可愛いからと飼うだけでは、これらの生き物の存在価値を認めていないのと同じである。
ヨーロッパでは、幼児期の犬猫の販売を禁止しているか、少なくとも店頭に並べるのを禁止している。ここで出会った、可愛い子猫や子犬を購入するのであるが、瞬く間に彼女たちは大人に なってしまう。半年もすると妊娠する者さえでてくる。
店頭に並べられた幼児の犬猫はさらし者になって、ストレスも尋常ではない。寝ていると起こされたり突っつかれたり、奇声を浴びせられたりと穏やかではない。この時に「可愛い~ぃ」と思って、購入した飼い主は程なく失望する。
売れ残った「可愛い」かった犬猫たちは、幼児期のあどけない仕草や容貌を短期間で失い、「商品価値」が急激に下がってしまう。多くの売れ残った、犬猫は極端に安価になり売却されるなら良い方で、殺処分されてしまうのも少なくはない。
現在1,000名ほどの獣医師が毎年誕生している。小動物(ペット)関係への希望者が6割を越えるようになった。空前のペットブームは、複数頭数の飼育、更には血統書のある犬猫へと、グレードアップしてきている。おかげで、汚くきつく危険な大動物(産業動物)へ来る獣医師は、めっきり少なくなってしまった。
個人の趣味や憩いや癒しの存在としての、愛玩動物は必用であろうが、室内でしか飼われることがなく、罪に問われることはない動物虐待も行われていると思われる。動物への知識も少ない人たちによって「可愛い」だけで購入される、犬猫たちも哀れである。埼玉の山中の、犬猫破棄はそんなペットブームの一端に過ぎない。
幼児期の犬猫の販売を禁止するべきであるが、そうするとぺっとの販売が激減するであろう。関連業者はこぞって反対するであろう。法的な規制を加えるべきである。