そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

核セキュリティーサミット前夜、巧みな中国

2010-04-14 | 政治と金

自らの政治信条をかけてオバマ大統領が呼びかけた核サミット。この場を巧みに利用しているのが中国である。胡首相は欠席を匂わせながら、ギリギリになって参加を決めた。今や世界をPhoto 動かす2大体国となったアメリカと中国であるが、懸案事項も少なくはない。中国は、オバマの顔を立てる代償に、人民元の切り下げをしないことをオバマから引き出した。

中国は、核サミットで欧米から一定の距離を置くことで、自らの存在を誇示しようとしている。核拡散を懸念の態度を打ち出す一方で、イランの経済制裁には乗らないことで、欧米のダブルスタンダードを間接的に批判する。イランや北朝鮮への核開発の態度と、インドやイスラエルに対しては一定の理解を示すことに難色を示しているのである。

中国は途上国の不満の受け皿になろうとしているのである。核の圧倒的大国米ロが、核削減をすることで、相対的に中国の核の位置が浮上する。中国はこうした複数の得策をこの会議に見出し、見事それを演出し成果を上げたのである。

その一方で惨めなのが、日本の鳩山首相である。公式な会談すら持たせてもらうことが出来ず、夕食を隣にしてもらうことで、ちょいと話が出来た?らしいという、体たらくである。この会議では、唯一の被爆国としての存在を誇示できたはずである。核管理や処理についても、技術的な提案や協力を世界に示すこともできたはずである。

ところが、鳩山の頭の中は普天間一色であった。オバマはどのような反応をしたかも、表明すら出来ない。アメリカ側もこのことについては、何のコメントも発表すらなかった。

日本の凋落は経済的な位置の喪失だけではない。この4年間で毎年9月になると、おボッチャマの首相が次々と登場する体たらくである。宰相には中長期的な視点もなく、ひたすら世論調査を気にしながら、党内の抗争と足の引っ張り合いに終始しているのである。

今回のような、世界的な転換点になるであろう会議に、ちゃちな外国軍基地問題にオロオロするばかりの惨めな首相の姿を見た。堂々とした隣国の指導者を見ていただきたいものである。

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