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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

トランプが仕掛けた抑止力は幻想でしかなく互いに高め競うことになる

2018-03-03 | 
NHKBS放送の、「ペリーの道」を見た。ウイリアム・ペリーはクリントン政権下で国防長官を務めた男である。黒船で日本に開国を迫ったペリー提督の5代後の子孫で、数学者を目指していた。
国防庁長官時代には、GPSによる兵器などのハイテク化やステルス機の開発などを行っている。通常兵器による、抑止論を唱え戦力の相殺を目指した。その一方では、ソビエト共に4000発の核兵器の廃棄をするなど、核兵器の脅威を日本に投下された二発による惨状を見てその脅威を体験し、現在も核の脅威を訴えている。
就任間もないバラク・オバマが2002年プラハで、「核兵器なき世界」の実現に向けてアメリカは主導的役割をすると宣言したのは、アメリカ国防に関わったペリーたち4賢人(かなり身勝手な表現である)の進言によるものである。そしてオバマは、ロシアとの戦略兵器削減計画に調印し、1万発の核兵器に廃棄を計画した。これは議会の反対にあってとん挫した。しかしオバマはノーベル平和賞を返還していない。

トランプが核使用のハードルをうんと下げた。ロシアや中国の脅威に対抗するため、「低出力核」と呼ばれる威力を抑えた核兵器の開発増強など、抑止力の強化を訴えたのである。これは核軍縮の流れを全く逆行させる、無知なトランプのアメリカオンリー思考である。
これに大統領選挙を控えているプーチンが、早速反応した。1日に年次教書演説を行い、「世界中どこでも到達可能な新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発した」と表明し、「複数の核弾頭を搭載してアメリカのミサイル防衛(MD)網を突破できると」述べ、あからさまにアメリカへの対抗をむき出しにしている。
やがて、強権を一手にした中国の習近平が同じことをするに違いない。

ペリーは記者の、「北朝鮮の核の脅威は第三次世界大戦になるか」との質問を受けて、「不用意な質問だ。第二次世界大戦で5千万人死亡している。第三次の世界大戦は核戦争になり、文明の滅亡を意味する」と、切り捨てている。核開発には、ペリーにも責任の一端があるが、現在は冷戦時代戻り互いの戦力に怯え、核を含めた軍事競争は留まるところを知らない。冷戦時代を教訓に、90歳の現在も核廃絶を若者たちに訴えている姿は敬服する。
アメリカは核軍縮に積極的な責任があるが、トランプにはわかるまい。
コメント (4)
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