
辺野古の大浦湾は沖縄でも極めて特異的な地域であり、ジュゴンや珊瑚のみならず多くの貴重な生物やその環境の重要性を、本ブログは指摘してきた。この珊瑚海に今日、岩石の埋設が始まったのである。翁長知事は、工事による海底の岩礁破砕行為が確認された時点で、直ちに工事の差し止め訴訟を提起する考えを示している。このままでも19年かかるとされる、新基地建設であるがこの先何年にもわたって、環境破壊が行われることになる。
辺野古基地建設反対のリーダーを、五カ月にもわたって拘束したことも、反対者や人権団体から問題視されている。今回の沖縄防衛局の埋め立ての強行は、民意に逆らうものと言える。後戻りできない埋め立て工事の規制事実をまず作ろうとする、政権側の意図が見える。このところ、国会での不祥事や森友問題などに隠れていたが、バカ復興大臣の失言で揺れる中で、辺野古基地建設は陰に置かれた感があった。
辺野古基地の建設は、普天間基地の代替えと捉えるのは、政権側の陽動作戦に過ぎない。もともと使い勝手が悪い普天間鋸農や規模を大きく上回る普天間基地の建設に、アメリカ側は大喜びである。空港と軍港を併設する基地は、埋め立てないはずであったが、全面的な埋め立てが行われることになっている。日本自然保護協会の長年の調査など全きく聞く耳を持たないのは、民意を無視するばかりか環境破壊行う愚挙でもある。