

これに対し、ロシアのプーチン大統領は米国のシリア空軍基地に対する巡航ミサイル攻撃は、国際法違反である。米ロ関係に深刻な悪影響を与えると述べた。プーチンはアメリカの行動は、主権国家に対する侵略行為であると強く非難した。
プーチンにそんなこと言う資格があるか疑わしい限りである。国内の言論弾圧やチェチェンなどの強権的で非人道的な弾圧は枚挙に暇がなない。ウクライナでは、国際法に抵触するようなことを数限りなく、プーチンはやっている。残念ながら、プーチンの言うことは間違ってはいない。
今回のシリア北部の町への、サリン弾とおぼしき攻撃、非人道的無差別攻撃は、強く非難されるべきではある。しかし武力攻撃による対応であれば、また新たな武力攻撃への口実を与えるだけである。暴力の応酬は留まるところがない。シリアは大国の思惑によって動かされた、暴力の応酬が繰り返され被害になるのは、いつも弱者である。暴力は暴力しか生まない。そうした意味でのオバマなの中途半端な非暴力は、ある程度の意味を持っていた。
外交経験どころか政治経験もない世界最強の軍隊を持つ人物は、後先も考えることができない。シリア情勢は更なる混迷のスパイラルに入った。アサド政権が解りました、こちらが悪かった謝罪ですると思っているのであろうか。トランプは極めて危険なカードを切った。

