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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

安倍政権の支持率が下がらない理由

2015-12-27 | 安倍晋三
法治国家の規範になる憲法を無視してあるいは踏みにじって、明らかな法律違反を犯すような法律安全保障関連法をかなり強引に押し切って成立した阿部内閣であるが、のど元過ぎたら国民は安倍政権を支持に回り始めた。経済政策についても、投資家と金満家と輸出産業が大きく利益を上げているだけで、労働者の賃金は下がり非正規雇用者が増えて、格差社会がさらに進行しているのにである。
強行採決の直後は30%を切りまでになった安倍政権の支持率であるが、師走になると50%前後まで回復する世論調査の結果を見て、愕然とする私を含めた多くの人がいるに違いない。
安倍晋三の法案成立後の見事な転換、外交と経済を猫騙しに使っていることが、成功しているのである。12月26日の北海道新聞に記載された、三浦まり・上智大学教授の分析的を得ている。彼女は次の三点を掲げている。

① 株高が続くことで庶民に生活向上の幻想を抱かせている。「景気回復を全国津々浦々に届ける」と繰り返すが、少子化が進行し経済基盤が弱まっている現実がある。安倍晋三の言葉に日本経済の幻想を抱いている人がいる。
② 対抗馬が与党にも野党にもいない。国政選挙では野党が分裂し自民党を手助けしている。党内にもポスト阿部は不在である。ほかに選択肢がなく下支えしている。
③ 第一次阿部内閣の失敗を教訓化し、選挙などで学んでいることである。賛否の大きく分かれる改憲などは、以前のように前のめりにならず、経済政策が選挙争点になるようにし向けている。昨年の選挙も、消費増税の延期を問うとしていた。選挙後は、従来から抱いていた集団的自衛権行使容認そして安保法制成立へと走った。

三浦氏の分析は全くその通りと言わざるを得ない。彼女は言及していないが、TPPも秘密保護法や武器輸出推進そして原発再稼働もも同じである。
次回、来年夏の参議院選挙も経済政策そして国家を意識した右寄りの外交政策を前面にに出してくるに違いない。国民の忘却力を意識した政策であるといえる。国民を愚弄する政治家は許されないが、愚弄される国民にも問題があるというものである。
コメント (2)
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