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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

大国の犠牲で生まれた北朝鮮というシステム

2013-04-15 | 朝鮮半島

北朝鮮のお遊びが過ぎたようである。これから最も注目されるのは、金正恩の落としどころである、メンツを保って、それでて引き下がる理屈を見つけなければならない。厄介な、子供のようである。Photo

ミサイル発射をすることによる、損得を勘定したのであろう。若いとはいえ、暴走のリスクを考慮する冷静さはあったのであろう。
北朝鮮は、先々代から対話で決めたことを守ったことがない。守らなかった理由を、他国から見つけるのが得意である。厄介なことに、今回は低レベルとはいえ、核を持っていることである。こともあろうに、大量殺人兵器を”宝剣”とまで、北朝鮮の報道は表現している。

周辺国家を脅して、食糧や重油を何度貰ったかわからない。国内での報道もなく国民は知る由もない。金王朝の成果として自慢はしているようではある。Photo_2

思えば可哀想な国家・民族ではある。ソビエトとアメリカの冷戦構造の中で、朝鮮民族は犠牲になり国家は分裂した。社会主義国家側についた、北朝鮮(朝鮮民主主義共和国)は後ろ盾が、ことごとく崩壊したのである。

ソビエトは分裂して、それぞれの民族が国家として独立した。中国は、社会主義国家とはおよそ縁遠い、国家資本主義体制になってしまった。北朝鮮には、儒教に基づく主体思想があり、マルクスもレーニンも毛沢東もいなくてもひるまなかったのである。Photo_3社会主義体制の残影がこの国を支えている。
社会主義国家として言葉上で残しているが、世襲制度や軍事国家あるいは超官僚社会と呼ぶに相応しく、国民の権利や生活のことなど毛頭なく、社会主義国家と言えるべくもない。大国に翻弄されたということで、同情の余地はあるものの、引き返すことはいくらでも可能であったはずである。

拠り所であった中国が議長として呼びかけた、朝鮮半島の非核化へ向けた6者協議は事実上崩壊した。核の保有を憲法で明記し、核保有国として認めることを交渉の前提にしてきたからである。中国は4国を利用して、北朝鮮の非核化を目指してきたが、反故された感がある。

北朝鮮の一連の脅しは、日本の改憲派にとって好都合である。参議院選挙で96条の改定を足場にして、こんな国がいるから9条を廃棄し日本も軍事国家になろう、という動きに根拠を与えることになっている。大国の犠牲ではあるといえ、厄介の国家である。

コメント (1)
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