選挙後のロシアでは、選挙の不正をめぐって、デモが繰り返されている。24日モスクワでは、3万人を超えるデモとなった。ソビエト崩壊以後、最大のデモである。
このロシアのデモの動きは、中東の民主化と多くに点で符合する。まず、インターネットが、火付け役になっていると言うことである。逆の見方 をすると、メディアは権力の支配下にあり、正確な情報を流していないと言うことである。
もうひとつが、プーチンの独裁体制への危機感である。彼は、秘密警察の現場にいて、目的のためなら不法行為もいとわずやってきた、格闘好きのスパイ者である。
一見ソビエト崩壊以後、ロシアは民主化されているように見えるが、プーチンの言論統制と、それにかかわる粛清はソビエト時代と何ら変わらない。それでも、石油や天然ガスなどの資源をばねに、経済が成長している間は、国民を黙らすことができた。成長に陰りが見え、プーチンの強権と独裁体制に危機感を持ったのであろう。
経済成長を背景に、ばらばらになりかけていたロシアをまとめたことへの、国民の信頼は得られてはいた。いったんメドベージェフ傀儡大統領に一期やってもらい、復活する姿勢は明らかに、私的な権力欲と国民に看破されたのであろう。
かなり多くの投票所で不正行為が行われていた。その映像をネットで流したことで、火がついた。デモは「プーチンなきロシア」を合言葉に選挙のやり直しを要求し、全土に広がった。
プーチンは当然のことであるが、こうしたことを認めない。彼がどこで強硬手段に出るかであるが、ロシアも民主化の波は遠いように見える。