昨年の6月から医療広告ガイドラインが改正されて、医療機関のホームページが広告とみなされることになりました。
それまでは、ホームページは広告とみなされなかったので、ある意味野放しの状態でした。
改正によりかなり細かくホームページの内容に規制がかかるようになりました。
実際、私達専門家が見ると一発で怪しいと感じるようなHPは以前から多くありました。
まずは虚偽内容です。
「完全〇〇」「絶対〇〇」「半永久的に」などという言葉を使っているのは、まず虚偽です。
医療に絶対はありません。
何が起こるかわからない世界で行っている仕事なので、絶対確実などと表現することは不可能です。すべての起こりうる可能性を提示して、患者さんに治療方法を選択してもらうのが正しい治療説明です。永久を2で割っても永久なので「半永久」という言葉は存在しません。
この次に誇大表現です。
「驚きの!」「短期間で」「たった一日で」などという言葉を使っているのは誇大広告です。
確かに、驚くようないい治療結果を生むこともありますし、短期間で素晴らしい治癒を得られることもありますが、やはり医療には不確定要素がありますのでそれらを約束することは難しいです。思ったような成果が得られなかったり、治療が長引いてしまうことはよくあります。それらを謳い文句にすることには危険が伴うでしょう。
その他にも規制された内容があります。
・患者さんの体験談
・〇〇センター、〇〇研究所などの表記
・術前、術後の症例写真
・治療の成功率の提示が100%に近い
・国内最高峰、全国No1などの表記
・新聞や雑誌などに掲載された旨
(以上の内容はこちらのサイトを参考にしました。
あきばれホームページhttps://www.akibare-shika.jp/knowhow/iryouhou)
以上のことは、当たり前といえば当たり前の内容なのですが、当院のホームページでひとつ引っかかるのは「術前、術後の症例写真」です。
治療内容の説明において、ほとんどのケースに実際の写真を載せています。(これらはホームページに載せるときにその患者さんに掲載の許可もいただいています。個人が確定されることはなく、治療結果が良いケースなので快く同意していただけることが多かったです。)
特に「驚きの結果」とか「短期間でこんなに綺麗に」などと謳うことはなく、淡々と載せているつもりですがガイドライン的にはどうなのかわかりません。
現在、ガイドラインに反したホームページには警告が発せられるようになってきたそうです。
そのような警告を受けたら考えないといけませんね。
小幡歯科医院
http://www.obatadc.sakura.ne.jp/index.html