農業じゆう人

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「脱ハンコ」コロナで機運

2020年05月30日 12時48分42秒 | 話題
  新型コロナウイルスの感染拡大で日本独特のハンコ文化を変える機運が高まってきている。
  感染を防ぐために在宅勤務を進めても書類へ押印するために出社を余儀なくされるケース
   が相次いでいるためだという。  20年前から始まった電子政府の取り組みが進まない
  一因もハンコとされている。 日本社会に根付くハンコはどこに由来するのか。

  「テレワークの推進に向けて、押印や書面提出などの制度・慣行の見直しを順次拮抗して
   ほしい」。 首相は4月下旬の経済財政諮問会議で脱ハンコを訴えた。 感染拡大を防
   ぐには人との接触を減らし在宅勤務が有効な手立てとなる。 押印はそれを阻む要因と
   して挙げられる。
 ソフトウエア開発のドリーム・
 アーツ(東京・渋谷)が4月に1千
 人に実施したインターネット調
 査で、テレワークで不便や困っ
 たことがあるとの回答は90%
 にのぼった。 原因の1位は
 「オフィス保存の書類の確認・
 入手ができない」(46%)。 
 続く2位が「書類へのサインや
 捺印がもらえない」(28%)

 った。 内閣官房によると印鑑
 証明書が必要な行政手続きは1
 00種類以上ある。 法人の印
 鑑証明書の発行は年間約130
 0万件になるという。 官民を問わず組織内の稟議書で
 もハンコは頻繁に使われている。 ハンコの発祥は紀元前
 3千年ごろ古代メソポタミア文明で、中国を経て日本に伝
 わったとされるそうだ。 後漢書に印綬を贈ったとの記述
 があり「漢委奴国王」と刻まれた金印が見つかっている?
 8世紀に制定された大宝律令に印鑑の規定があり、実際に
 使われ始めたとされる。 江戸時代には庶民も使用するよ
 うになったそうだ。
 (左のコロナ対策の給付金申請書にも押印欄がある)

  「ハンコの文化史」(新関欽哉著、PHP研究所発行)によると定着したのは明治時代だという。 
  1870年代の太政官令は証書にサインと実印が必要と定めた。 偽造される印鑑よりも
   サインを使う方が望ましいとの主張もあり、論争が起きたという。
  決着したのはサインができない場合は押印で代用するとの法律が成立した1900年のこ
   とだそうだ。 多数の文書にサインする煩雑さを嫌った大蔵省と銀行が押し切った。
  西洋を模倣した近代化を進めながらサイン文化は採用されず、あらゆる場面でハンコが使 
   われるようになった・・。
  ハンコ文化から脱却しようとする動きはこれまでもあったそうだ。 "森喜朗政権"時代の
   2001年に電子署名に押印と同じ効力を認める電子署名法を施行した。
  安倍政権は19年に行政手続きを原則電子化すると定めたデジタルファースト法を成立さ
   せた。 それでもハンコは残っている。 
  情報化に詳しい武蔵大の"庄司教授"は「制度上は押印が不要になっても、実態としてなく
   なってはいない。 政府にも業界にも社会的な改革の取り組みがなかったからだ」と指
   摘している。 自民党にはハンコ文化を尊重する「日本の印章制度・文化を守る議員連
   盟」があるからだ。 高齢者が多い党なのでしょうか? 体質はまだ古いようだ。

  今回の新型コロナはどこまでの変革機運になるか? 経済対策の目玉である10万円の現
   金給付はオンライン申請が可能なのに、押印欄がある郵送申請を呼びかける自治体が相
   次ぐ。 ネットの申請内容に不備が多く、確認作業に時間がかかるためだという。
  慣れ親しんだ方法を変えるのは容易でない。  慶大の"土屋教授"は「制度を改革しても人
   の意識が変わらなければハンコ文化はなくならない。 稟議書にいくつも押印する慣習
   をやめるなど身近なところから見直すべきだ」と語る。
  庄司教授はサイン文化の米国はメールによる迅速な決裁が増えていると指摘しています。

  追加: 国際法務について調査・研究するNPO法人「渉外司法書士協会」の”大高理事”
   によると、公的機関に登録した印鑑で個人や法人を証明する「印鑑登録制度」があるの
   は世界で日本と韓国、台湾だそうだ。 戦前の日本統治時代に導入した名残とか?
 台湾はフルネームの印鑑をオーダーメードでつくることが
 多いそうだ。中華圏は姓と名前を一体で捉える慣習がある
 ためで、日本の三文判のような大量生産は普及していない。
 銀行口座の開設や不動産賃貸契約などの手続きで使う。
 韓国では2009年に印鑑登録制度を5年以内に廃止する
 方針を打ち出した。保守系紙は当時、日本統治時代の遺産
 であることに触れながら偽造が多いなどの理由で脱ハンコ
 を呼びかけた。もっとも、韓国の印鑑制度はハンコに慣れ
 た高齢者に配慮して廃止されなかった。サインに押印と同
 じ効力を持たせる制度を導入し、ハンコとサインを併用す
    る形になったそうだが、日常生活でハンコが必要な場面は徐々に減っているという。

  日本にハンコ文化を伝えた中国は政府や企業などが出す書類に組織の印鑑を押す慣習が 
   ある。 個人がハンコを使う機会はほとんどなく、銀行口座の開設や不動産賃貸はサ
   インと身分証明書の提示で済む。 工芸品や土産物として鑑賞する文化は残っている。
  米欧は押印ではなくサインが一般的。 米国は公証人の前で署名し、本人の物であるこ
   とを証明する「サイン証明」の制度があるそうです。 サインが主流の国らしい。

  日本でも飲料大手のサントリーホールディングスが2022年までに、紙への押印が必
   要だった取引先との契約にからむ業務の大半をデジタル化するという。 新型コロナ
   ウイルスの影響で急速に進んだ在宅勤務に対応するためで、今年6月から国内グルー
   プ各社で順次始める。 契約書づくりや上司の承認、契約の締結から取引先の支払い
   の受け取りまで一括してオンライン上でできるようにするためだそうだ。

  このように世の中はどんどんと進化しているが、私共がやっているような家庭菜園では
   手作業が主です(耕す時だけ機械)。 専業農家さんはほとんどが機械化されている。
   植え付け・種まきが一段落したここ数日は毎日毎日雑草との戦いです。
   その戦いのお土産ものは今年初となる収穫物です。 きょうはズッキーニとナスです