今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

世界に責任もつ廃炉処理を!

2011-04-05 09:32:12 | 環境
 放射性物質を含む汚染水を東電は海に放出し始めた。環境汚染に
繋がるのは確実である。世界各国は日本の処理方策を注視している。
近隣諸国から海洋汚染による魚介類の汚染が問題化されるのは時間
の問題と云えよう。さらに気化している放射性物質による土壌汚染
などの問題も諸外国から糾弾されることも避けられないだろう。そ
ればかりか、福島第一原発の処理を間違えれば、日本の科学技術に
対する評価が低下するのも避けられないだろう。これまで日本の製
品が高く評価されてきたが、当然日本製の自動車などすべての輸出
に悪影響を与えかねない心配が生じてきた。世界の目を無視するか
のような今回の海洋への処理方法は、日本全体の評価に繋がってい
ることを、政府、産業経済省の原子力保安院、東電、財界はどう考
えているのだろうか。このぐらいなら世界各国は許してくれるだろ
う、という甘えは、大いなる訓告となるだろう。一旦、そう評価さ
れると、元の評価を取り戻すには何倍もの労力を必要とする。
 本欄で再々指摘しているように、海を処分場と考えているとすれ
ば、簡単である。しかし、それは環境破壊による人類滅亡を早める
だけである。それも人類が選んだ結果であるならば、人類全体が受
け止めるざるを得ない。人類の終末現象の一つなのかも知れない。
 人類にできうる限り悪影響を与えない廃炉処理をしなければ、人
類滅亡のA級戦犯として世界史に刻まれるだろう。

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