今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

付和雷同の大阪市長選 !

2011-12-03 10:56:05 | 政治
具体論なき大阪市長選は真の選挙とは云えない。単なるムード選だからで
ある。お祭り選挙、付和雷同選挙というべきである。当選した橋本氏は、今
は「独裁」が必要な時といっている。トンデモナイことである。

 第一、「大阪府と大阪市の二重行政では無駄が多すぎる」から「都」とす
る、という理由だけで市民は投票したのであろうか。そんなことを云うので
あれば、全国の都道府県の現行体制を否定することになる。理屈の通らない
ことである。分かりやすい例でいえば、公営の野球場を作る場合、都道府県
と市町村が一つ以上作ることがある。その場合、市が作るのは自由である。
しかし、全体を見回して都道府県が適当な場所を選んで作るのも自由なはず
である。普通、県が中規模野球場を作れば、市は陸上競技場を作る、その逆
もある。いずれにしても合理性が求められている。たとえ都道府県と市町村
がダブッテ作って悪い結果になったというのであれば、都道府県議会と市町
村議会のどちらかが悪いことになる。しかし、都道府県体制が悪いというこ
とには直結しないはずである。

 また、現在の日本には独裁者は必要ない。民主政治が定着し、国際的にも
民主化が進行している。アラブ諸国やミャンマーなどを見れば分かるであろ
う。たかが、大阪市長、府知事になったぐらいで独裁者きどりでいるのは民
主体制に反逆する思考で、危険な夢想家と云われても仕方ないであろう。

 さらに新市長は自分の主張を認めないならば、「国政」に打って出る、と
までいっている。その意思は自由である。しかし、多くの国民は無知ではな
い。そんなに簡単に行くものではないだろう。正しいビジョンを示すのが先
である。橋本氏はヒットラーになるつもりなのであろうか。

 民主党をはじめとする諸政党は付和雷同すべきではない。明知を磨いて冷
静に対処すべきである。

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