固定観念が大きく揺さぶられたり、崩されたり。ずっと心にもっている問いかけに「これだ!」と遭遇したり。それは生涯忘れ得ぬもので、今後の道標となります。
今、開催中の「こころのアート展」で展示されている「大西暢夫写真展」。ここで出会いました。
車椅子などの補装具。道具とか機械というこれまでの見方を、大きく変えてくれました。魂の宿る補装具に出会ったからです。それは、重度障がいがある方への向き合い方が問われることでもありました。
写真を撮られた、大西暢夫さんのアップをシェアします。ぜひ、多くの方に、大西さんの写真と文章をご覧になっていただきたいです。天神山文化プラザで、10.31までです。
そして、大西さんご自身が、10.30に来られて、お話をされます。私は、岡山市発達障害者支援センターの10周年企画に参加予定のため、残念ながら聞くことができません。報告や感想を楽しみにしているところです。
大西さんには、私の未消化で拙い感想を取り上げてくださって、ありがとうございました。
*大西暢夫さんのFacebook投稿です
=====
現在、岡山市内で開催中の『こころのアート』展。
毎日、現場から報告があります。
そんな中、僕の写真展に関して、嬉しい感想を書いてくださった人がいます。
福祉関連、医療関連に従事していない人にとって、重症心身障害者と呼ばれる人を目にしたことはほとんどないだろうし、接点もないと思います。僕も10年前まではそうでした。
岩手県花巻市の『みちのく療育園』に出入りさせていただくようになって、本当に多くのことを考え、挫折し、悩みました。
写真のテーマとしては、とても深いもので、どのように見せて行ったらいいのか、今も模索中です。しかし10年前にこれだ!という現場に出会って、その感動と驚きはいまも不動のものです。自分が思い立ったことは、10年前であろうが、間違いないのです。
しかし今までの反応はどれも鈍いものでした。
わかってほしいと思いつつも、難しすぎるテーマなのです。
しかし、今日、ありがたい感想をいただき、本当に嬉しかったのです。
一部を載せさせていただきます。
『重度障がいがある人たちの暮らしに密着したもので、なかでも補装具の製作が圧巻でした。補装具への見方が変わりました。
作業療法士と職人が、一心同体で当事者に向きあい、心地よく、より豊かな暮らしを育むことができるようにと。車イスなどの補装具を作る生き様が写し出されていました。
心が通い合わないと、その人、その人にあった補装具ってできないのだなぁ。体の一部ですものね』
温かく優しい言葉にあふれた福祉業界ですが、僕はそのどれもが好きな言葉ではありません。どちらかといえば苦手で嫌いです。
しかし、座位保持装置をオーダーメイドで製作する職人と作業療法士。
言葉がない人と向き合い、何がいいのか、どうしてほしいのか、聞いても一切言葉は返ってきません。
その中でその人にあった最良の形を作り上げて行く人たちです。そこに福祉の根源が見え隠れしているように思えてなりません。
「わからない」ということを何となく形にしようとする人たちなのです。だから明後日の講演のタイトルは『わからないがわからない』なのです。お時間のある方はぜひ、岡山まで!
=====