小沢裁判報道の貧困

珍しく家でテレビのニュースを見ておりましたが。

広島の脱獄犯がトップニュースなんですね。
しかも、相当の時間を割いてますよ。


あの、、、囚人が脱走して捕まっただけ、ですよね？

そんなに時間を割くべきものですか？
もっと他に報道すべきことがいろいろあるんじゃないかと思いますが。


まぁでもアレですかね。
報道側としては、わりとあっさり捕まったものだから拍子抜けしてるんでしょうかね。

　なんだよせっかく！
　いろいろネタを考えてたのに、もう捕まりやがって！
　しょうがない、せっかくだからこのネタ使ってもらお！

ってなカンジで、このニュースがボリューミーになっちゃったのでしょうか。
どうなんでしょうか。


さて、今週は民主党・小沢一郎氏の被告人質問があったのですが。
なんでしょうねえ、大マスコミの報道ぶりは。

この裁判というのは収支報告書記載の期ズレを虚偽記載とし、
それを小沢氏が秘書と共謀したかどうかが本来の容疑のはずなんですけれども。

ところが共謀よりも、4億円という大金がおかしいと疑いをかけております。
裁判の報道になってやしないのであります。


小沢氏の供述に関しては、容疑否認を繰り返すばかりで怪しいとか、
小沢氏に悪い印象をつけるための情報操作ばかりしているように見えますね。

もしくは、素直に容疑を認めればいいやつなんだけどなあ、
とでも言いたいのでしょうか。


いや、違いますよ。

小沢氏は絶対クロに違いない、と言いたいのですよ。
だからこそできる報道でしょうね。

だって、小沢氏は悪いことをしてるという、そこに根拠でもあるのでしょうか。
ないですよね。

あるのは印象、「悪い奴に違いない」という作られた印象でしかないのです。
それありきの報道なのです。


小沢氏は収支報告に関しては秘書に任せていたと一貫して言ってるんですけども、
これに対し指定弁護士は監督責任は議員にあるのにそれに目を通していないのは
おかしいじゃないかと詰め寄るのですが。

そこで小沢氏は、

　「不祥事があれば自分の不徳。違法や不正があれば私の責任」
　「目を通す議員はおらず、それでいいのかとお叱りを受けるならその通りだ」

と、まともな主張をしてると思うのですよね。


ま、ここで逆に規定どおり報告書に目を通していました、と言ってしまえば、
共謀したと認めることになるからと、指定弁護士側はそこを狙ってるんですかね。


ところが小沢氏は「秘書に任せていた」を通すものだから埒があかず、
攻撃材料がなくて、どうでもいい4億円のことばかり持ち出すのですね。

大マスコミもそれに乗っかってバカを晒しているという。

それが小沢氏を悪者のように印象づけるのに手っ取り早いですから。
小沢氏を政治的・社会的に抹殺したい意思が既得権力側にあって、
それにそって裁判も報道も動いているってワケですよ。


で、バカな国民はそれをそのまま、小沢氏の4億円が怪しいと思いこんでしまう。

別に自分がそういうバカと比較して賢いとは思いませんけど、
ただ、ちょっとだけ自身で考えることにしてるってだけですがね。

それだけでも結構な違いにはなると思います。
悲しいかな、大マスコミに慣れた、情報に受動的な多くの人々は思考を放棄するのです。

「象徴の貧困」というやつです。
情報化社会において大マスコミに大きく印象を左右されることによって生じる、
大衆の思考の欠如、想像力の欠如です。


ところでですねえ、検察がマジで捜索したにも関わらず起訴を断念した事案を、
検察審査会が市民感覚で小沢氏を裁判にかけられるのならば、
逃凶電力も市民感覚で裁いてやりたいものですけどね。


あっ、でも。

司法は東電の味方ですかね？

どんな結論も「推認」によって導き出せますしね。