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漫画「美味しんぼ」が批判されています。
ビッグコミックスピリッツの最新号に掲載された描写が
福島への風評被害を煽るというものです。
普段はほとんど漫画は読まない自分も気になって、
(「サイボーグ009」と「ジョジョの奇妙な冒険」は好きですが)
初めて該当するコミック誌を買って読んでみました。
すると今アレなんですね、「美味しんぼ」って、こんな展開になっているのですね。
前号まで
2011年11月、震災後の福島の真実を掴むため、
共同で取材を開始した東西新聞と帝都新聞。
6度にわたる取材の中で、明らかになる福島の深刻な現状。
その一方で山岡は、福島の地で雄山と母が出会ったことや、
二人の間に存在した深い絆を知り、ついに父に心を開くことができた。
ってことでして。
両新聞の料理合戦じゃなく最近は、311の「被災地編」、
そして今回の「福島の真実編」といった内容が展開されていたのですね。
全く知りませんでした。
で、最新号での舞台は2013年4月となっており、あらすじとしては、
これまで幾度か取材で福島を訪れていた数名に、
酷い疲労感と鼻血の症状が現れるというもの。
コレ、放射能の被害については過剰と言われようが警戒すべきとの立場をとり、
いわゆる放射脳と揶揄されるであろう自分でも、こんなこと書いていいのか?
と引いたくらいの描写なワケで、さすがになんというか、フィクションです、
じゃ済まないだろうと心配になるくらいだったのですが。
これは一体、信憑性が担保された描写なのでしょうか、
その根拠があるのでしょうか。
いや、放射能のせいでこうなったとまでは書いてないんですが、
それを示唆するような描写がされているのですよ。
そう捉えられてもしょうがありませんし、批判されてもしょうがないと思います。
小学館のコメントによると、
「鼻血や疲労感が放射線の影響によるものと断定する意図はありません」
とのことなのですが、読んだ限りではそう受け取られかねないのです。
でも、そこでまた気になったので、作者の雁屋哲氏のブログを読んでみました。
すると、雁屋氏は創作の上で取材を重ねた福島はじめ311の被災地で改めて取材をして、
そこで得たことを作品で表現しているのですね。
「美味しんぼ」の「福島の真実篇」について
では、一年間取材した私の福島に対する考えはどうなのか。
勿論、私には自分自身の考えは出来た。
この一年、心身共にくたくたになるほど福島に打ち込んできた。
自分独自の考えを抱かぬはずはない。
しかし、私は決めた。
「美味しんぼ」の福島篇では、私がどう思うかを表明することは止めにする。
反原発であるとか、原発推進であるとか、そのようなことを漫画の中で言うのは止めた。
そのような、一つの意見で漫画全体に色を付けてしまうと、なにやら、
宣伝パンフレットみたいになってしまう恐れがある。
一つの考えを読者に押しつけるのも嫌だ。
で、私は、今回の「美味しんぼ」福島篇は「福島の真実篇」とした。
私が見てきた福島の真実を、その真実の姿だけを書く。
それに対してどう考えるか、それは読者にお任せする。
私は読者が色々と物を考えるための材料を提出しようと思うのだ。
とのことで、私見は排除し真実を書くと。
であれば、今回の最新号のストーリーも、取材で得た事実かなにかで、
根拠がないことのようには思われません。
もちろん、雁屋氏が知り得たことが本当に正しいのか、
その中には間違った情報もあるのではないか、その可能性もあります。
しかし自分はそれを見抜くことはできません。
でも、雁屋氏が得られた情報は作為なく反映されている、
それは信じていいような気がしました。
で、また気になったので早速、単行本「福島の真実編(1)」を買って読んでみました。
すると確かに、小学館が
「安全と証明されている食品・食材を無理解で買わない風評被害を批判してきた」
と言っているように、風評被害を助長するどころか、消費者の無知と無理解を諌め、
福島県産でも放射能の被害を受けていない安全な作物があることを、
その根拠とともに描いているのです。
最新号のストーリーは確かにアレなカンジだったんですけれども、
雁屋氏のブログと単行本を読めば作者に悪意はなく、
それどころか福島の真実を知ってほしいという真摯な使命感と、
福島とその土地の生産者・生産物への愛があるように感じましたよ。
単行本じゃなくても、氏のブログを読めば、作品に何が描かれているのか、
だいたいわかってきます。例えばこんなことです。
緊急のお願い
おそらく小学館も、雁屋氏の態度とこれまでの作品内容に理解と自信があるからこそ、
今回のこうした誤解を受けかねないストーリーであっても掲載し、
こうした批判に対するコメントが出せているのではないかと思います。
と、いうことで、最新号の1話だけで批判するのは早計かと思われるワケです。
ちなみに、自分は作者を擁護しているのではなく、過去の作品や
氏のブログを読む限りでは、氏に福島の風評被害を助長するような意図はなく、
事実を告げようとしているのだと、そしてそれは次回以降で明らかになるのですから、
それを見てみよう、その後に評価しよう、そういう態度でいるのです。
ですから、作者にも小学館にも、にわかな批判に臆することなく、
作品の掲載を続けていただきたいのです。
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最後に、どうしてもこれだけは言いたい。
こんなツイートをしたアンタ。
@amneris84
見たいものだけを見て、それを「真実」と言う傲慢
RT @study2007 とのこと⇨:「美味しんぼ」の「福島の真実篇」について
| 雁屋哲の今日もまた 2013-02-14 http://kariyatetsu.com/blog/1568.php
「私が見てきた福島の真実を、その真実の姿だけを書く
アンタだよアンタ、江川紹子。
傲慢なのはアンタだ。