23日は東京で新型コロナウィルスの新規感染者が366人となり、
24日は東京で260人、大阪で過去最高の149人の新規感染者となりました。
まあ、1日200人です300人ですとの数字には大して意味はない気はするんですけどもね。
検査のしようによっちゃ東京で1日1000人出ても驚きはしません。
だってアラートだの警戒だの行政が言ったところで、
対策なんて個々人任せでナニもせずほったらかしなんですから、
もう潜在的にかなりの数がいるってことですよ。
自分の住んでいる神奈川も警戒アラートなるものが発動されているようですが、
一般の生活者にとってはナニもアラートなど発令されてる気がしません。
おそらく東京や大阪でも同じカンジなのでしょう。
で、こうして人の移動と接触が社会・経済活動の再開によって活発化してるんですから、
いくらマスクして施設に入るときには消毒液使って検温といった対策をとるところで、効果は限定的なんです。
意味ないとは言いませんが、ホントに感染拡大が怖いならもっと根本の対策が必要なんじゃないでしょうか。
さて、そんなこんなで本来なら東京オリンピックの開幕を迎えてる時期ですが、
新コロの影響により1年の延期で、代わりに開催1年前のイベントが開かれたようですね。
そこで、白血病からの回復途上にある水泳の池江璃花子選手がメッセージを読み上げ、
あの闘病で苦しむ池江選手がこんなに美しく感動的なメッセージを発信してくれたと、
まあ美談としてニュースに大きく取り上げられました。
その様子に喜ぶ国民も多いでしょうが、自分なんかは不快感でいっぱいです。
オトナの意を受けた振り付け通りであろうことが明らかだからです。
ま、そもそもがああいう舞台が用意されること自体そうなんですが、なんたってあの絵作り。
暗めの会場に計算された照明が当てられ、その暗さに映える白い衣装をまとい、メイクもばっちり。
プレゼンもおそらく広告会社かPR会社の仕込みで、入念にリハーサルされてるでしょう。
撮影は1回で、事前の打ち合わせはオンラインだったとのことですが、
プレゼンのリハーサルだってオンラインでできるでしょうからね。
原稿も、一部は池江選手本人の言葉が入っているでしょうが、
基本的には主催側の意向を汲んだシナリオなのでしょう。
つまり、コレは池江選手からのメッセージなのではなく、
東京オリンピックの主催者に、池江選手が「言わされた」モノだってことです。
だからソレがどうした!池江選手はエライのだ!批判するな!
なんてヒトもいるかもしれませんが、別に池江選手のことは批判してません。
池江選手は小汚いオトナに利用されて可哀想だと思っています。
もちろん、東京オリンピック出場の希望を持っていた池江選手が、
そのオリンピックのために力を貸してくれと要請されたら、断ることは難しいでしょう。
むしろアスリートの自分にできることがあれば、協力しようと考えるでしょう。
そもそもこのイベントの目的がナニかというと、
深刻化する新コロの状況がありながらできるのか?やっていいのか?という、
来年のオリンピック開催への疑念や不安をぬぐいたかったワケです。
国民の屁年や心配、というのはもちろんですがソレより、なんといってもスポンサーです。
新コロの影響で企業は業績が厳しくなり、オリンピックスポンサーも例外ではなく、
おそらくオリンピック主催側もスポンサーの動向は気に揉んでいる事項の筈です。
大会スポンサーの大企業ともなると、莫大な協賛金を拠出する他に、
大会には1社で数百人のボランティアを社内から募っていますけども、今、
新コロの状況下で会社は外出するなとか来客を受け付けるなとか社員に言う中で、
多数の接客を伴うボランティアに行けとは言いづらくなっている筈ですので、
企業ボランティア減となると、これまた大会にとっては痛手なのです。
そういう企業の不安を解消するためにも、いやいや大丈夫ですよやりますよ!
という強力なメッセージが必要で、そこに池江選手は担ぎ出されたのですね。
闘病中なのに。
このメッセージの発信役としては池江選手が最適で最強です。
20歳と若く、なんたって選手としては大会でメダルが狙える実力がありながら、
病気によって突然その機会を奪われ、競技への復帰の最中という悲劇性は、
延期した大会の再開を目指す東京オリンピック側の現状とも重なります。
さらにビジュアル的にも優れています。
そこで、悲劇からの復帰を目指す美しいアスリートを利用して、
オリンピックへの支持を得ようとしたワケです。
そしてニュースを報じる大マスコミも、わざわざ闘病中のアスリートを駆り出すことに、
特に疑問もなく素敵なニュースとして報じているようです。そりゃそうです。
大マスコミにとっては本来得られる筈だったオリンピック関連の収入が消えた上に、
新コロの影響によって広告収入が激減ときている状況で、
来年のオリンピックはどうしても開催してもらわないといけないのです。
だから誰に負担をかけようが、オリンピック開催に邁進することには協力的です。
そういう、オリンピックにたかるオトナ達の利益のために池江選手は利用されたのです。
コレが、アスリート・ファーストなんですか?
屈折した見方ですみませんね。
しかし来年、東京オリンピックなんてできるんでしょうか?
感染症対策を万全にして行うと、国も都も組織委員会も言ってますけど、
ここまで国民の自粛任せでロクに新コロ対策なんてやってないのにできるんでしょうか?
酷暑対策でさえおぼつかないってのに、加えて新コロ対策とかできるんでしょうか?