1981年発表のプリンスのアルバム、「戦慄の貴公子(Controversy)」。
ここに "Ronnie, Talk to Russia" という楽曲が収められています。
Ronnie, talk to Russia before it's too late
と歌うこの曲は、当時の東西冷戦状況において、アメリカ大統領のレーガン(Ronnie)に、
手遅れになる前にロシアと対話すべきとする内容です。
1981年ですよ?
いや、1981年だったから、と言うべきでしょうか。
さて、ロシアがウクライナに軍事的侵攻を行っています。
首都キエフの陥落も近いのではないかと言われているようです。
自分はウクライナ危機に関してはずっと、どうせアメリカがでっちあげた虚構ではないかと疑って、
ロシアに軍事的侵攻の意志なんてないだろうと考えていたのですが、大ハズレでした。
あまりにも見方が楽観的で、プーチンさんに甘かったようです。
しかしですねえ、ロシアがウクライナに対して軍事的行動を取ったとしても、
ソレは結果的にロシアにだって良くないことになりそうですし大義さえ乏しいですし、
逆にロシアの利益を毀損しかねないことに、踏み切るとは思えなかったのですよねえ。
ですので、狙いはまあ、ウクライナの併合までは行かなくても政治的乗っ取りと
親ロシア政権の樹立等あるのだとしても、軍事行動による勝算を描けていたのか、
その動機や根拠ってもんが不明といいますか、プーチンさんならではの読みがあるのでしょうけども。
ウクライナについてはNATOが軍事的行動を共にする支援は行えないことはわかっている。
そして西側各国はロシアへの制裁を決めていますがコレもプーチンさんにとっては想定内の筈。
いくら経済制裁といってもちょっとやそっとでめげることはないでしょう。
であれば、ここで一発ガツンとやって、即効でウクライナはロシアの同盟国になりましたー、
との事実を作り上げてしまえば、他国はぐうの音も出ない状況となり、この危機も終わるのでしょうか。
どうなんでしょうか。
かどうかはわかりませんが、やるとなったら一気呵成。
ウクライナ東部の独立を承認したてんで周りが慌てふためいている隙に間髪おかず侵攻に出て、
ウクライナ各地に出撃して、あっという間に制空権掌握とか、この手際と大胆さはお見事。
さすがプーチンさん。
もう西側などは警戒してたにも関わらず手も足も出ない状況です。
ロシアに対して制裁や批難はするけれども、現状そこまででしょうか。
条約的にだけでなく、ウクライナ侵攻のロシアに敵対し軍事的に戦う根拠は乏しいですしね。
ウクライナでは民間に犠牲も出ているとの報道もありますが、実際どうなんでしょう。
せめて民間人の犠牲など出ることなく、早く落ち着いて欲しいモノですが、
そういう状況になるというのはおそらく、ロシアの思惑通りになる、ということなのでしょうか。
ロシアに関連してはヨーロッパのスポーツ界でも、ロシアでの国際大会開催を中止するとか、
ロシア企業とのスポンサー契約を解除するとか、動きが出ているようですけれども。
スポーツと政治は別なんて口ではいってますが、先日の北京オリンピックに政治閣僚を出席させない、
外交的ボイコットだ!なんて幾つかの国々が息巻いてたように、そうではないのは明らかですね。
まあ、企業始めロシアの政治と関係ない企業や民間人がとばっちりを受けるべきでもないと思うので、
そこは過敏にならないで欲しいと願うトコロです。
例えば911の同時多発テロに関連して中東やムスリムが一様に差別されたり攻撃されたり、
Covid-19感染拡大に関連して東洋人が差別されたりとか攻撃されたりとか、そういうの嫌でしょう?