即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

必要とされる存在になること

2011年11月07日 23時28分46秒 | 雑感
今日は日経ビジネスオンライン、武田斉紀さんのコラム、反省なきトップは退場、反省あるトップは続投という記事について。

ちょっと前の話になっちゃったけど、九電のトップのしらじらしさはあまりにもひどかったです。
政府だって、枝野さんだって、今回の福島原発のことは全然責任とってないでしょ、そんな人たちに辞めろなんて、偉そうに言われたくないよ、あんたたちは辞めないでのうのうとしているのに、なんで自分だけ辞めなきゃいけないんだよ、と顔に書いてある。(顔に書いてあるって表現、最近使わないかな、ひょっとして死語?昔はよく使ったような気がするけど。)
そういう気持ちもわからないわけではないけど、発言、態度など、反省の仕方ですべて本音、本心、体質が見えてしまいますね。

一部、引用させてもらいます。
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我々は別に、不祥事、事件、事故のたびにテレビに流れる、トップと幹部が雁首(がんくび)をそろえて頭を下げる姿を見たいわけではない。日本の世間が求めているのは、「本気で反省しているか否か」だ。

<中略>

最初から本気で反省して信頼回復への努力を誓うならば、一度や二度の失敗を許すのもこの国の人たちだ。経営者の続投は認められ、一日も早い信頼回復を期待される。白黒の程度よりも、「本気で反省しているか否か」が運命の分かれ道なのだ。

<中略>

 それでも「本気で反省しているふりをし通せばいい」と、いまだに思っている人たちがいる。「いくらネットが発達したからといって、心の中までは見通せまい。ふりを続けていればだまし通せるぞ」

<中略>

 例えば石原プロモーションによる『西部警察』ロケでの事故(2003年)後の渡哲也社長(当時)の対応や、ジャパネットたかたによる大量の顧客情報漏洩事件(2004年)後の高田明社長の対応。これらは「リスクマネジメント」のあり方を説明する事例として、「リスクマネジメント」業界では有名だ。

<中略>

 渡さんにしても、高田さんにしても、それぞれに信じる考え方が明確にあり、その判断規準に従って行動したからこそ迷わなかったのではないだろうか。渡さんの判断規準は「ファンあっての自分たち」であり、高田さんの判断規準は「どれだけお客様に必要とされる存在になれるか」だった。
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利権ということにも通じるのだろうけど、政治家やお役所や大企業のみならず、この国は今までと変えたくない、昨日と同じ今日が来てほしいという基本体質があると思います。
今まではそれでもよかったのかもしれないけど、もうそうはいかないです。
価値観も発想も常識も変わっていかないと、この国はどんどん沈没していくはず。
このところのTPPの論争も、既得権益を守る、今までと同じ暮らしを守る、変わるのは嫌、というすべてディフェンス中心の話になっている。

この中に出てくるジャパネットたかた、高田明社長の話、とても共感します。
日頃からブレない判断基準を持っていることの重要さもそうだけど、
《どれだけお客様に必要とされる存在になれるか》を第一優先順位として考えること。

この言葉、トラブル対応とかそういうことだけでなく、企業活動も、我々の存在意義も、すべてこの言葉に言い尽くされているのではないかとしみじみ思う。

どれだけ社会に必要とされているのか。
社会から必要とされることを突き詰めていけば、企業で言えば、多分利益確保や企業の存続に困ることはない。
この商品やサービスがどれだけ社会にとって必要なのか。
広告はどうなのか。テレビはどうなのか。将棋はどうなのか。

そして個人でも同じ。
自分は、どれだけまわりから必要とされているのか。
家族、地域、友人、組織、会社、仕事関係の人、クライアント、社会。
どれだけ自分の存在、自分の力を必要としてくれているのか。
生活の中で、そして、仕事を通じて、自分は日頃どういう形で役に立っているのだろうか。
さらに必要とされるべく、弛まぬ努力をしているのだろうか。

日々反省、日々自戒。次回がんばります、でなく、いかに今日一日を頑張るのか。
目先の利益や自己満足でなく、どれだけ着実に必要とされる階段を登っていけるのか。
常にブレない自分、ブレない存在感、ブレない仕事を創っていきたいと思っています。
コメント
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