第79期棋聖就位式

　産経新聞社主催の将棋タイトルである棋聖位。２連敗から３連勝して奪取した羽生名人。10月6日(月)、東京都千代田区「グランドプリンスホテル赤坂」の五色の間１階「新緑」 にて第７９期棋聖就位式が行われました。自分も”一般”にて参加してきました。

　一般公募は100人ということでしたが、今朝の新聞社発表では300人を超えるファンが集まったそうです。300人のファンと言ってもその中には棋聖戦主催の産経新聞社、その他の将棋タイトル主催の新聞社、日本将棋連盟の関係者も含まれての人数でしょうけど、うん、確かに多くの人で会場は埋め尽くされていました。

　さて当日をプレイバックしていきましょう。会社を16:30に早退きして17:00には赤坂到着しました。無双流羽生応援ページ管理人茶々丸さんと待ち合わせの場所で落ち合います。茶々丸さんとはこういった機会でしかお会いできないので近況を報告し合います。早めに来た理由は、管理人特権を駆使して(^^;羽生さんの控室で羽生さんにご挨拶するためです。しばしお待ちすると、羽生さんが就位式用和服を詰め込んだガラガラを片手に登場するのでした。羽生さんは控室到着してすぐ和服にお着替えです。まずは羽生さんのご両親、親戚の方々が入室です。米長会長はじめとする連盟理事の方々、主催社関係者が訪問されるのを横目で見ながら待機します。ようやくわれわれの番が回ってきました。

　「本日は、棋聖就位、おめでとうございます。」から始まり、羽生さんと茶々丸さんとたいがーでしばし談笑しました。年末までの公務のお話など聞きながら、「来年正月、たぶん三箇日にNHK-BSで放送される『大逆転将棋2009』に、ええ、出演します。内容はまだこれからで決まってないんですけど…」と羽生ファンには嬉しい最新情報を入手しました。茶々丸さんとたいがーで交互に羽生さんと２ショット記念撮影。しばらくして、同じ控室におられた米長会長ともお話。茶々丸さんが「羽生さんのデータベースサイトを立てて管理しているんですよ。」と紹介してくれたのを受け、「じゃ、米長邦雄のデータベースも作ってくれないと」と会長特有の切返し（笑）でした。「ハハハ」と笑ってスルーしましたが（爆）

　そろそろ開場だということで控室から米長会長、西村理事、茶々丸さんとともに羽生さんを残して退室します。茶々丸さんと二人で会場に向かいます。会場の風景と棋聖賞杯と就位状を写真撮影。棋聖戦第５局終局時の必至が次の一手問題として羽生棋聖から出題されたのでそれを思い出して考えます。式開始前に投函しましたが敢え無く撃沈したのをその後知ることになりました(T_T)。ほどなくして、マンデーレッスンで知り合ったＭ氏から携帯メールに連絡が入り会場内で合流します。その後、就位式の風景を撮影するのに絶好のポジションをキープして羽生棋聖の登場を待つのでした。

　羽生さん登場です。羽生さんはいつもながら淡々と飄々とされています。式開始です。住田良能産経新聞社社長、米長邦雄日本将棋連盟会長の挨拶があり、そのあと会長から就位状、産経新聞社長より賞金と賞杯が贈られました。来賓代表の方からの長～～～いスピーチが終わり、羽生さんの謝辞です。「２局続けて負けて、その第２局があまりにも不甲斐ない負け方だったので、第３局以降は悔いを残さないように対局しようという気持ちで臨みました。その甲斐あって幸運な結果になりました。来期も強い気持ちをもって棋聖戦に望みたいと思います。」

　羽生さんの柔軟な性格が出ていたのが謝辞の中での１シーン。「えっと、ええ、先ほど言われましたので、皆様産経新聞をぜひご購読ください。」うまいです。遡ること２０分以上前に米長会長が最近の決まり文句（苦笑）で「というわけで、ぜひ産経新聞をご購読ください。とわたしが言ってもみんな聞かないんだな。なので、羽生くん、キミ、謝辞の中でそう言っといてね！」というフリがあったのでした。おそらく準備されてきた謝辞をお話しつつ、会長の前フリにも忘れす即興するところが、さすが臨機応変な羽生さんです。

　祝賀パーティへ突入しました。チェスのジャック・ピノーさんが真っ先に羽生さんに挨拶に来られました。茶々丸さんとたいがーは、控室で挨拶したこともあり、まずは腹ごしらえ、和洋中すべての料理が並んでいる壁際のテーブルに向かいます。順番に平らげていき舌鼓をうちます。最後は食後のコーヒー、さすがにデザートのケーキは入りませんでした。

　恒例のたいがーが気が付いたプロ棋士の名前をあげていきましょう。
米長会長、西村理事、中川七段理事、青野九段、中村九段、勝又六段、窪田六段、矢内女王・女流名人、谷川女流棋士会長、本田女流二段、早水女流二段、安食女流初段、中村真梨花女流初段、伊藤明日香女流１級。

　本田小百合先生と伊藤明日香先生は元マンデーレッスン講師だったので旧交を温めます。二人の先生とも期せずしてたいがーに同じかけ言葉「ああ、やっぱり来てましたね～」「はい、来ました（笑）」と自分です。今日は本田先生の隣に女王のお姿があり「理絵ちゃんです。」と紹介してもらいます。

たいがー「矢内先生、某所では○○というＨＮですよね？」
矢内女王「ああ、はい。」
たいがー「自分がたいがーです。」
矢内女王「ああ、あの！」

嬉しいリアクション。その後話していると横から見知らぬ人の割込み。「テレビ解説で山崎七段の発言ありましたよね？」という突っ込みにニコニコしながら「アレはネタなんです。わたしは待っているんですけどね。」とさすが女王、貫禄の受け答えが炸裂しました。女王もエンターテナーです。否定するよりは面白いですからね。記念に３ショット（小百合先生・たいがー・矢内女王）で写真撮影に応じてもらいました。

　将棋まるごと９０分の山田史生さんや、産経新聞社の方々と新たな面識をもつことができたのもまた嬉しいことです。週刊将棋の内田晶記者とも再会です。会場一巡して元の位置に戻ってきました。Ｍ氏に聞くとまだ羽生さんとお話していないとのこと。お開きの時間が来ましたが駆け込みで羽生さんを捕まえ、Ｍ氏を紹介します。ついでに気になっていた質問を羽生さんに２、３ぶつけました。（昔の落款のこととか、研究会のこととか）満足行くところまで聞き出せなかったのですが後ろに羽生さんとの記念写真や羽生さんのサインを待つ人がいたので「またにします。」と自らキリ上げました。まだまだ名残惜しいですが羽生さん退場です。「いよ、永世七冠、期待してまっせ～」との掛け声に、会場拍手喝采。羽生さんも笑顔で振り返りつつ「あ、どうも」と去っていきました。記念扇子をもらってホテルを後にします。

　会場のあちこちで何度も会った（笑）ライターのナカピンさんと「じゃ、軽く行きますか？」で二次会へ突入です。Ｍ氏、茶々丸さん、たいがー、ナカピンさんに、ナカピンさんが連れてきた同じくライターで元近代将棋の相崎さんという５人の面子でした。初対面の相崎さん、「玲瓏」を知っててもらったので自己紹介省けました。ナカピンさん、相崎さんから将棋ファンには嬉しいいろいろなお話、そして棋界記録の話で盛り上がります。盛り上がったので三次会終電間に合う時間まで。できあがったナカピンさん。無事帰宅したかな？みなさん、お疲れ様でした。