即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

難解・・・

2009年04月23日 22時36分05秒 | 将棋
昨日、名人戦第二局の大盤解説会に行き、その記事を書きました。

言い足りなかった事、あらためて感じた事を少し。

いろいろな解説記事を流し読みして、
いやあ、ほんと、細かい、というか、微妙と言うか、神経戦と言うか、
要は僕らレベルでは、どうにも難解すぎた一局でしたが、将棋の奥深さ、すごさを実感し、茫然自失的な変な感動を覚えた熱戦でした。

今日が25回目の誕生日の方も、
「終盤戦が難しすぎ。いくらプロでも、相当に真剣に見ないと全然分からない、という将棋でした。」
書かれています
(おめでとうございます!

それにしても、あの終盤の△3七歩が、大きな意味を持つ事になっていたとは・・・。

「最後になって疑問と見られていた△3七歩が生きて、即詰みを逃れました。 」と、所司七段が解説されてますし、
「108手目の飛頭単打の歩が最後になって詰まないのに利いていたのが凄かった。飛車が3八にいたままだと、玉が3五の歩を取れないので、詰んでたんですね。 」と書かれたtakodoriさんは、「再現してみて震えた。」、とまとめています。

二転三転。現地控え室も、解説会の解説も、いやあ、予想の当たらないこと甚だしい。

終盤、ここは羽生勝ちだと断言、いくら私でもここはもう間違えません、と言い切った飯島六段。

あまりの当たらなさに対し、聞き手の環那ちゃんは、容赦ない突っ込みの嵐。
「ほんとですか?そんなにはっきり言っちゃって大丈夫ですか?」
「しょうがないので、3回チャンスを上げますので、当ててください。」
とか、ほんと解説者泣かせで可愛そうでした。

会場で配られた、4月4日の朝日新聞の抜き刷り。

「谷川九段に聞く見所」のところに、こんなコメントがありました。

羽生さんの原動力は好奇心にある。
得意な戦法よりもあまり経験のない形を好んで指す傾向がある。
そうすることで新たな喜びを感じ苦手な戦法もなくなる。
だからオールラウンドプレーヤーとして活躍している。」

そういう羽生名人の特性については、今までいろいろ書きましたが、ほんと、昨日は感じましたね。
なんでここでこう指さないんだろう?
こうしておけば普通にいいのに。

というところで、一般的ないい手は指さない。
それでは自分が許せないのだろうか。

そう、けものみち力ですね。
混沌好きなわけですね。


こういう神経戦の勝負。

勝因も敗因もよくわからない。

快勝と言える勝負ではない。

こういうのって、勝った方も、気持ちのいい晴れやかな勝ち方ではないと思うし、
負けたほうも、そんなに悔しくないのでは、と思ってしまう。

あー、やられたとか、向こうの方が読みが勝っていた、とか、そういうはっきりしたものは何もない。
ほんと微妙なちょっとした積み重ね。
じりじり、ピリピリ、はっきりしないことの寄木細工。


何回振り返ってみても、難解

相手が行きたいところにわざと駒を打って取らせて行かせる。
何をしてるんだろ。どういう意図なんだろ。
単に損なだけなんじゃないの?

そして、昨日も書いたように、
なんで9七の歩を桂で取るの?
何故に桂で取れる金を取らないの?
▲8三歩の意図は?
などなど、謎が多すぎる。

お城での対局だけに、

まるでわからない。

もう、どうにでもしろよ。

しろーとには難解すぎじゃあ。
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名人戦第二局大盤解説会

2009年04月23日 02時15分35秒 | 将棋
今夜、行ってきました。
連盟以外の解説会は、去年のこれこれに行っただけだから、今回が三回目。

たいがーさんをはじめ、いつものメンバーも皆、朝日新聞の解説会に集まりました。

解説は飯島六段、聞き手鈴木環那女流初段。
飯島六段は初めてだったけど、すごく好感持てました。
環那ちゃんの聞き手としての実力はもう鳴り物入りだけど、いやあ、彼、すごいです。

しゃべりもうまいし、サービス精神は旺盛だし、自虐ネタも含め、自分の自慢や失敗談も含め、全く飽きさせません。

20代で羽生名人に勝ったのは、渡辺竜王をはじめ、たった4人しかいないって、話題。
あと、3人は誰でしょう、なんてクイズ。

山崎、阿久津、そして、飯島、というのがプチ自慢の答え。

いや、そういう話は別にして、
今夜は、もう頭がウニのようです。

あまりの熱戦、現地控え室の検討陣もまったくお手上げと言った、難解すぎる一局
飯島六段もまるで予想は当たらず、終始環那ちゃんに突っ込まれ、タジタジでした。
ここまで信用を失くしてしまったので、ということで、閉会後、二人で、結婚式の新郎新婦のように、出口で来場者に対して、お礼(お詫び)を言いつつ、きちんとお見送りしてました。

それにしても、今日のは、対局者が一番そうなんでしょうけど、解説者も、関係者も、来場者も、ほんと、疲れたと思います。

先手羽生名人の▲9七桂から、▲9六香の構想。
そして、何故に桂で取れる金を取らないのか。
飛車の利きを止める△5二歩は果たして・・・。
意味不明の▲8三歩。意図は何?
あっけにとられるばかり、見てはいけないものを見てしまった、将棋ってこんなに深いものなのか、
などなど、対局者の読みの奥深さには、現地控え室の検討陣も含め、誰もついていけない、というほど。
二転三転。最後の最後までどちらが優勢かもわからず、手に汗握る勝負。
純文学ならではのレベルの高さと判断の難しさ。

今日の指し手を見てすごく感じたのは、羽生名人は、普通の良い手は避けたい、何か新しい手をやりたい、と、無意識のうちに感じているのではないかということです。

10時を過ぎてもまだ決着のつかない勝負を、会場の都合も言わず最後まで楽しませてもらえた朝日新聞社の懐の深さ。
そして、なんと言っても解説、聞き手の二人のエンターテイナーとしての実力。
6時から、10時半近くまで、ずっとしゃべりっぱなし、そして、我々クラスのファンにはあまりに難しい指し手の意図や流れについて、ジョークも交え、しっかり楽しませてくれた二人の努力に対し、今夜はほんと、脱帽です。
飯島六段、鈴木女流初段、本当にありがとうございました。

棋界にはまだまだ素晴らしい人材がいるのでしょうし、まだまだ我々を楽しませる手法もあるのだと思います。
10時半過ぎから、ハイピッチで感想戦飲み会をやり、将棋の奥深さと楽しさを実感しつつ帰ってきました。

また第三局も、行こうっと。
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