即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

名人戦大盤解説会・その2

2008年06月18日 01時58分40秒 | 将棋

プロフェッサーの解説を聞いてみたい。
前回、朝日のに行ったので、比較の意味で毎日のも見てみたい。

ということで、今日は毎日新聞の大盤解説会に行きました。

遅れていったので、会場は超満員。立ち見がいっぱいです。

勝又教授はさすがでしたね。
自分のPCを持ってこられたようで、
いろんな局面で、自分だけのデータを取り出し、それを画面に(スクリーンに)出して説明。

例えば、ボナンザにおける数値化のデータを提示して、
駒の位置によって、これだけ点数が違う、などの説明は、勝又教授の独壇場。
見事でした。
(ちらっと見ましたが、それ以外にも、難しい論文のようなデータがたくさんあったみたい。日々、研究に勤しんでるんだなあ、と感心、納得。)

前回の朝日新聞の遠山四段の時は、全面的にアナログでした。
奨励会員が大盤の駒を動かしていました。

それに比べると、

一瞬にしてずっと前の局面に戻せたり、
駒の効いてるところが一瞬にして色が変わる、などのわかりやすい説明ができたり、
またネットの画面を出して、対局者の表情を見たり、おやつの写真を見たり、各局面での控え室のコメントを読んだり、

デジタルの良さをふんだんに生かしていたのが特徴でした。

勝又教授の解説で、いくつか面白かったところ。

95手の局面で、羽生挑戦者は、自分の指した48手中、銀を15回も動かしている。
つまり3回に1回は銀を動かしている。

先日の棋聖戦での、梅田さんリアルタイム観戦記にもありましたよね。

「ちなみに私の場合、ある人が統計をとったところ、全ての駒の中で銀をよく使っているそうです。そう言われてみると、自分でも納得できるところはあります。囲いを作り攻めの形を作って展開していくときに、銀という駒はつなぎの糊のような働きをします。糊をたくさん使わないと、なかなか駒がつながらないのです。私は駒組みのとき、駒のつながりということを強く意識しているので、必然的に銀をよく使っているような気がします。」(「先を読む頭脳」新潮社)

それにしても、「つなぎの糊」の銀をよく使う。

ここで、聞き手の早水さんの話。

羽生二冠が大事に使っていた駒をもらった人に聞いた話、とのことで、

他の駒は皆なんともなかったのに、
銀だけが、駒の下側の角が磨り減って丸くなっていたんですって。

加藤九段が引き合いに出されて、

加藤九段のようにあれだけバシッと打つのなら磨り減るのも当然だ、と。

そして、棒銀でどんどん攻めるので、下側でなく、上側が磨り減ってるかも、なんて。(笑)

衛星放送解説の木村八段の話。

アキバの受け師でなく、千駄ヶ谷の受け師、と誰も言わないのに、
自分で気に入ったようで、
一人で言っている、と。

終盤の▲7五金、を見て、

控え室のコメントが、「あまりにも辛い手」とあったらしいけど、

何があっても負けないと言っている手、

積年の恨みが出た手!、という表現。

羽生二冠の指し手を見ていて、

このところの羽生二冠の考え方は、

有効な手がないと見切って、相手に手を渡す。

相手に指させるようにして、受けにまわる。

つまり、ほとんどの手は悪手だと、考えている。

同じく羽生二冠について。

自分では羽生マジックと言ったことはない。

当たり前のように、論理的な手を指すので、羽生ロジック、だと。

最終盤、羽生二冠の手が震えてきて、

最初に手が震えたのは、5年前の対渡辺戦。

すぐにPCでデータを取り出して、手が震えて、盤上の駒がぐちゃぐちゃになってしまった局面を出す。

この△7九角の時に、羽生二冠の手の震えが始まった、と。

などなど、結構差がついた終盤になってしまいましたが、結果は、

羽生善治、十九世名人の資格を獲得

ということで、あの第三局が大きかったです。

永世名人位がかかった、今期の名人戦、
最初から言われていた通り、
羽生挑戦者の絶対に獲る、という思いが垣間見られました。

ここでも、超満員の会場に、女性はほんの二人。ご覧の通りオヤジばかりです。


ということで、羽生名人、三冠、おめでとうございました。

再度の7冠に向けて、着々と進んでいきそうな気配が漂ってますね。
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3 コメント

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っほ (駒込っ子)
2008-06-18 09:52:17
お邪魔します。
森内さん、重圧から開放されたような笑顔です。
非常に印象的です。
面白い (宮ちゃん)
2008-06-18 14:29:08
今回のブログ、特に面白いです。
いろいろなエピソード、お宝物です。
両対局者は勿論、関係者の皆様もお疲れ様でした。
そして感動を有り難うございました。
私も会場に行きたかったです。
コメント、ありがとうございます。 (nanapon)
2008-06-20 16:10:26
★駒込っ子さん、こんにちは。

>森内さん、重圧から開放されたような笑顔です。
非常に印象的です。

バックギャモンを朝までやっていたとか。
松本博文ブログの写真見ると、ほんとさわやかな表情ですね。

★宮ちゃんさん、こんにちは。

>今回のブログ、特に面白いです。いろいろなエピソード、お宝物です。両対局者は勿論、関係者の皆様もお疲れ様でした。そして感動を有り難うございました。

ありがとうございます。
やはり、勝又先生のどんどん繰り出してくるエピソードは、すごかったです。
メモ取るの、必死でした。(笑)

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