The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2002 シャンパーニュ ド・ヴノージュ ルイ15世 エクストラ・ブリュット・ロゼ

2012-09-29 06:07:46 | ワイン
このシャンパーニュが登場しても、また歓声の一つも起こらなかったわけですが、
実はこの『ド・ヴノージュ』のプレステージ・シャンパーニュは大変な代物・・・

この次に、いつ御相伴の恩恵に与れるのか?と聞かれれば、
まあその確率はゼロに近いと言っても過言ではないのでしょう。

だから、歓声の一つも上げときゃ良かった!

スタートの白を飲み、秋を感じる熟成ポムロール3本が終わって、
お口直しのタイミングでこの泡が登場!

シャンパーニュの入れられたボトルの威容にもビックリでしたが、
注がれた泡の不思議なオレンジの色合いにも驚きを禁じえません。

それは引き込まれるようなオレンジ!
そこには熟成の証ともいえる、アンバーなニュアンスも見られます。



漏れ聞いた話では、このシャンパン・ハウスのプレステージは10年待ってのリリースが基本とのこと、
ですからこの『2002年』はリリースされたばかりであります。

色合いに見られるアンバー加減のみならず、その風味にも熟成の余韻を漂わせ、
飲み口は正しく飲み頃をピンポイントで捉えているようなんですね・・・

その風味たるや、今までの経験では不可触領域で、黄桃やカリンの砂糖漬けに加えて、
和風だしで煮込んだトマトオデンのような(ちょっと喩えが悪いですが)ニュアンスも見られます。

その口当たりは正しく、クリーミーなタッチで極上の喜びを誘い、
酸味の広がりは壮麗極まりなく、飲みごたえのある底味と相まって、
これぞプレステージ!!!とあたかも成田屋のニラミに思わず掛け声を掛けるが如し!

一つのシャンパーニュで、これだけ独自性の発露を見せ付けるものは、
そう簡単にはお目にかかれないでしょう!

貴重な経験をさせてもらいました。