The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1989 ピノ・グリージョ DOC コッリオ ヨスコ・グラヴネル

2012-09-13 09:58:27 | ワイン
言わずと知れた『フリウリ・ヴェネッツィア・ジュリア』の自然派の造り手で、
歴史は長く、2001年には『グルジア』産の『アンフォーラ』を使った醸造を始めるなど、
独特な白ワイン造りをしている『ヨスコ・グラヴネル』!!!



何とこの造り手の『1989年物』の『ピノ・グリージョ』!
すなわちフランスでは『ピノ・グリ』、
ドイツでは『グラウブルグンダー』もしくは『ルーレンダー』!!

赤白両方の要素を持ったこの品種の自然な造りは、熟成でどないなるのか?と興味津々で、
今回、これはチャンスと『城戸 ピノ・グリ』のすぐ後に登場させました。



いや~!これは・・・
何と表現したら良いものか、言葉が続きません!

上手く表現できない事を承知の上で、書き込ませてもらいますと、
まずは色合いですが、赤白の両性具有のごとく、ロゼに近いオレンジがかった麦藁色!

トップにはミードや蜂蜜漬けのカリンの香気が立ち上がり、
焙煎珈琲やモルトや上質なフィノ・シェリーのソレラの香気で満ち溢れるわけ・・・

これだけで、今までに無い香りのニュアンスの連続で、度肝を抜かれるわけですが、
そこへ貝殻を踏みしめながら歩く海岸を思い起こさせる、不思議な浮遊感が伴って、
全く異次元へのスリップ・インの様相です!

フルーツは酸度が低く抑えられており、香りとは裏腹に極辛口に締まっていて、
その分エキスが豊富で余韻は伸びやかなんですね・・・

待っていますと、焼きトウモロコシの戻り香で口いっぱいになり、
忘れようったって忘れることが出来ないお味・・・

自然な造りで23年経って、ここまで昇華する?
これはワインの正統性は間違いないが、あとは飲み手の感性にのみ委ねるべき!

考えさせられる『グラヴネル』ではあると思います!