The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2005 ル・ノンブル・ドール サブレ ブラン・デ・ブラン ブリュット オブリ・フィス

2012-01-17 05:44:49 | ワイン
さて、このややっこしい名前のシャンパーニュですが、
モンターニュ・ド・ランス地区のジュイ・レ・ランス村のレコルタン・マニュピュランなんですね!

このシャンパーニュを、なぜにこの『冬の闇なべ』に出したのか?

それは、いつもとは違う珍しい品種構成だからなんですね・・・

『ブラン・デ・ブラン』すなわち、白葡萄の単一セパージュの『ブラン・ド・ブラン』ではなく、
白葡萄の3種の混醸によるセパージュだからだったわけです。

加えてその3種を紐解けば、40%のシャルドネはわかりますが、残り2つの品種は?といいますと、
アルバンヌ30%にプティ・メリエ30%の聞きなれない代物・・・

なんとこの2つの品種は、シャンパーニュ地方の古代品種とのことです!

さて、その『ル・ノンブル・ドール・・・』のお味は?と言いますと・・・



まずは目にも鮮やかな黄金の液体を見てください。
しかも細やかでクリーミーな泡の立ち上がりを・・・

『闇なべ』だけに、もちろんこれもブラインドで出したのですが、
参加した誰もが即座に正真正銘のシャンパーニュと回答!

ですから、その味わいの品格としっとりとした質感は、それだけ際立ったものだったわけです。

じゃあこのシャンパーニュは『混醸』ですか?『ブラン・ド・ブラン』ですか?
『ブラン・ド・ノワール』ですか?それとも『ブラン・デ・ブラン』・・・?
との質問には、約半数の参加者が『ブラン・デ・ブラン』と答えるという快挙!!

皆さん、相当シャンパーニュを飲み込んでいるということでしょう!

ではどこが『ブラン・ド・ブラン』と違うのか?

それはやはり、香りの複雑性と喉越しの重みでしょうか?

精緻で優しい泡が心地よく、再びフルートグラスを鼻腔に近づけますと、
仄かな蜂蜜の香りにオレンジのニュアンスがあって、黄色いフルーツの香気があたりを支配します。

一口含んでグラスで待ちますと、微かな珈琲の微香も見つけられ、
そこに特徴的なアニゼットのアクセントも加わりまして、オヨヨ!

シッカリとした酸味の裏打ちがあり、当然ですが飲み口が良く、
飲んだあとには練れた底味の余韻が数分間続くんですね・・・

全てのワインが飲み終わって、泡の無くなったソレを飲みますと、
そこにはシッカリとしたムルソーがある・・・

コレって、有名なワイン評論家がそう言ったとのことで、
ウケウリで申し訳ないのですが、心ならずも『叩き込みを食らった黒姫山』のようですが、
ワタクシもそう思います。

『寒鱈のかぶら蒸し』との絶妙なマリアージュを見せてくれたことは、いうまでもありません!



コレは決してキワモノではありません!
本格的なシャンパーニュ!RMの10本には楽々入るでしょう!