The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2010 ソレイユ 千野 甲州 旭洋酒

2011-11-06 14:45:46 | ワイン
1週間かけて先週週末の顛末をここまで報告してきたわけですが、
旅の最後の最後に来て、こんなにも嬉しい時間が待っていようとは・・・

本当にそう思いました!

まずもって、大変お忙しい所、長時間にわたって懇切丁寧に説明していただき、
『ソレイユ』の鈴木御夫妻にはいくら感謝しても足りないでしょう。

しかも『10’千野 甲州』!

ただでさえ、手に入らない『ソレイユ』さんのフラッグシップにして、超人気銘柄!
これをリリース前にもかかわらず、エティケット無しボトルから、
加えて開けたてを御相伴に預かった・・・じゃあない!ワタクシだけ飲ませてもらったんですね・・・

日本固有の品種にして、初めてOIV(葡萄・ワイン国際機構)のリストに掲載される事になった、
いわば世界水準の品種と言える甲州種です。

ワタクシも数ある甲州種を飲んでみての話をすれば、
このワイン以上に心に染み渡る甲州を知りません!

標高550mの南向きの粘土土壌の斜面、太陽を一杯に受け入れるべく施した栽培メソッド。
ある意味繊細な品種甲州だからこそ、その地所や造られ方が味わいや風味に反映させられるのでしょう!

色合いは未だ薄めのイエローです。
注がれてスグには、微かなミネラルとスパイシーなニュアンスを感じ、
ステアーする事でアロマを意識し始めます。

皮を剥き立ての洋ナシの香りに、柑橘のアクセントを伴い、
グラスで待ちますと白い花の香気が立ち上がります。

スッと口に含みますと、オークから来る控えめなヴァニラと甘い香りが鼻腔をよぎり、
そのことで樽熟成であることを確認!

僅かでありますが、この軽めの樽の掛りが非常に大事で、
風味に複雑性と品格を付与しております。

味わいは繊細にして奥底にはシッカリとした内実があり、食中酒でありながら、
それだけでも飲み手を飽きさせない・・・

そして、このワインの真骨頂はエレガントに広がる酸味の豊かさで、
このワインのここのティピシテに勝る甲州は、
全国広しと言えどもそう簡単には見つける事が出来ません!

このワインはワールド・スタンダードになりうる甲州です!
またニッポン・ワインから目が離せなくなりました。


出荷前『10’千野甲州』の登場にビックリです!

2011-11-06 05:55:51 | ワイン
実はタクシーを降りて、すぐさまご夫妻との挨拶を交わしたワタクシは、
肝心の印象的なワイナリーの建物の全景の写真を撮り忘れてしまいました。

最近こんなことが増えまして苦慮しております!

これは『オッチョコチョイ』の域を超えまして、『アホ』と言われてもしょうがない!
そんな心境です・・・

でもまあ、これも言い訳になりますが、鈴木さんのご好意によりまして、
今回は特別に工場を見せていただく事になり(おそらく大学のお友達Hさんのお陰でしょう)
工場内の写真をいっぱい撮らせて頂きましたので、それでご勘弁を・・・
(のちほど報告いたします)

さて、時節柄の挨拶をし、さっそく試飲室にお邪魔を致しました。

ワイン飲みの悲しい性でしょうか、周りに目が行く前にワインに目が行くワタクシです。

ソコには4~5本のワインが並んでおり、その内一本は瓶の形状と和風エティケットでソレを確信!
『それいゆ ピノ・ノワール』だ♪と・・・

本日ココに至るまで、何本のワインを試飲してきたのか?もされかまないで、
欲望のままにソレも飲める事に異様にはしゃぐワタクシでしたが、
実はそのあとに、もっとはしゃがざるを得ないハプニングが待ち構えていたんですね・・・

それは未だエティケットの貼られていない一本のワイン・・・
白ワインです・・・ココでは白ワインと言えば、甲州です。

目を凝らして良く見ますと、銀色のマジックで何かが書かれているのをハッケン!

ソコには『10’千野』と書かれているでは有りませんか!
『千野』です『チノ』!
探しても手に入れる事ができなんだあの『千野』!
しかも『10’』てことは、未だリリース前じゃん、ソレをあけてくれる?

タイヘンな事になりました!


最後は『ソレイユ 旭洋酒』さんに訪問いたしました!

2011-11-06 04:49:46 | ジャーニー
『勝沼醸造』さんを出たのが午後1時半を過ぎたところ、
すでに『旭洋酒』さんとの約束時間になっていました。

新宿のホテルで『渋ニ』の酔いを醒ましながら立てたこの日の行動計画では、
行きたい造り手は『旭洋酒』さん以外にあと一つ・・・

実は『奥野田ワイナリー』さんだったのですが、あきらめました。

『旭洋酒』さんに1時間ほどお邪魔をすれば、すでに時間は3時近くになり、
『勝沼ぶどう郷駅』発『新宿』行きが4時20分ですので、
それからもう一つ、遅い昼飯も食べにゃあならんてな事も考えますと、
チョット距離のある『奥野田』の行き帰りは無理だろう!と言う結論に達した訳・・・

やはりこちらでの5時間は短かすぎます!

そんなこんなを考えながら、タクシーに揺られていますと、
20分ほど経ったころでしょうか、あの印象的な建物が見えてきました。

このワイナリーが今日に至るまでのいきさつは、様々なワイン雑誌が語っている通りですので、
詳しくは割愛いたしますが、かつてはこの地区の共同醸造所だった建物を、現当主の鈴木御夫妻が買い取り、
現在は年間2万本の綺羅星のようなワインを生産するようになったんですね・・・

ワタクシがココのワインをはじめて知ったのは、
今は行く事のないあるワイン・バーで差し出された一杯の白ワインでして、
ソレが『旭洋酒』さんの白のフラッグシップ・ワイン『ソレイユ 千野甲州』だったわけです。

それから、日本のピノ・ノワールが気になりだしたワタクシは、
ネットで探しても見つからない『千野甲州』に業を煮やして、
それでは『ソレイユ』さんのピノ・ノワールがあったはず♪てなことで、
2007年産の『それいゆピノ・ノワール』を買い始めたわけであります。

そうこうしながら、タクシーを降りますとその建物の試飲室の入り口で、
鈴木ご夫妻が待っていてくれました。