The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2009 ワイン・ヴィーナス 桜沢シャルドネ ドメーヌ奥野田 山梨

2011-11-16 21:42:34 | ワイン
このワインがこれまたビックリのシャルドネだったのですが、
どうビックリか?と言いますと、まずは品種特性が何処かへぶっ飛んで、
まずはこの日本で、こんなにも濃厚な味わいのシャルドネを造り上げたもんだ!
というビックリだったんですね・・・

正直に言いますと、このスタイルが好きか嫌いか?はトモカクトシテのビックリなのですが・・・

考えて見ますと、このワインは品種こそ違えど、
ある意味『ソレイユ 千野 甲州』の対角にあるワインと言えそうです!

2009 桜沢シャルドネ オーク樽発酵 
奥野田醸造のつくりです!




今回のワイン会では、実は『ムルソー ドミニク・ラフォン』の前に、
このワインをブラインドで登場させる算段だったのですが、
抜栓して一舐めしたところ、あまりに個性が強すぎるのを確認するや、
急遽順番を変更し、この『桜沢シャルドネ』を後に据えたわけです!

まずはその色合いたるや、濃厚な山吹色を呈していまして、
熟成したソーテルヌかピノ・グリのようなんですね・・・

そしてその香りは、端的にいえば『カリンの喉飴』のよう・・・
少し待つとそれも程なく霧散し、柑橘類とリンゴの摩り下ろしに蜂蜜を少し垂らしつつ、
ソコに白胡椒を振りかけたらこうなるのでしょうか?
もっと待てば黄桃のシロップ漬けのようなあまやかさも立ち上がってきます。

まあどう見ても、日本産のシャルドネとは誰しも思いつかず、
皆さん困っておりました!

その味わいは適度な酸味と果実のバランスが心地よく、
そこに相応の甘みが乗って、飲み込むときに何とも言えない余韻が漂うんですね・・・
更にはナッツ系の戻り香があって、時間をかけて楽しみたい代物なわけです。

2009年にして熟成感を感じるワインですが、5年ほど待てばどうなるのか?
追ってみたいワインでもあります。

もちろん、その日の二皿目『蒸し鶏と無花果の白胡麻とピーナッツのソース、
菊の花、リンゴ、芽キャベツを添えて』とのマリアージュも楽しめました。