The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1998 フラワーズ ピノ・ノワール ピゾーニ・ヴァインヤーズ サンタ・ルチア・ハイランズ

2011-11-20 00:47:44 | ワイン
今回の3本の『レ・ザムルーズ』に挟まれた『ワインX』は、98年物の『フラワーズ』!
しかも『セントラル・コースト』のピノの銘醸地『ピゾーニ』の物だったんですね・・・



本当にこのワインと来たら『レ・ザムルーズ』顔負けでして、
誰もがこのワインを『カリフォルニア産』だとは思いませんでした。

こんなことが間々有りますと、じゃあ『テロワール』って何?
『フィネス』って何?てことになるわけですが、
実にそれくらい『カリフォルニア』のピノ・ノワールは、
ブルゴーニュに近づきつつあるんですね!

今や『ソノマ・コースト』のピノとシャルドネの聖地と言われる
『キャンプ・ミーティング・リッジ』を開墾し、一山当てた『フラワーズ』ですが、
『ピゾーニ』でも見事なワインを造っておりました。

『ピゾーニ』と言えば『セントラル・コースト』の代表的なピノの『シングル・ヴァインヤード』ですが、
開墾した『ピゾーニ・エステイト』に始まり『パッツ&ホール』・・・
『ホール&オーツ』これは違うか、気を取り直して『テスタロッサ』『シデューリ』『オーハイ』など、
名だたる造り手が彼の地でピノ・ノワール造りに励んでいると言うわけなんですね・・・

そしてここに植えられているクローンは『ラ・ターシェ』のもの、
加えて日中日当たりがよく朝晩冷涼なピノ向きのマイクロ・クライメット!
それに石灰岩泥土土壌と来たもんだ!

美味しくない訳ないですよね・・・

実際飲んでみまして、種明かしする前に『4本の内でどれが好みですか?』と聞きましたら、
『フラワーズ』が一番人気、続いて『コント・ジョルジュ・デュ・ヴォギュエ』となりました。

濃密なルビー色からガーネットに近く、目を凝らしますとエッジにアンバーな色合いが見つけられます。



程よいミネラル感とあまやかなトップノーズに始まって、
濃厚な赤系フルーツのアロマを楽しめ、そこには紅茶やシャンピニオンやなめし皮などのアクセントがあり、
それはあたかも複雑極まりない香りのカレイドスコープの様なんですね・・・

味わいには唯一甘みが前面に出てはいますが、ソレを補って余りある豊富な酸度があって、
ふくよかで内実の有る果実を楽しめるというわけです。

それはなんともはや『エキゾティック』でもあり『エロティック』でもあるんですね♪

ともかく、熟成したカリピノ侮るな!ということでしょうか?
ニッポン・ピノにも、何時の日にか、そのような時代が来ることを切に願っております。

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『フラワーズ』の『ピゾーニ』は生涯一度、探そうたって見つかりませんが、
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