普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自民党のアキレス腱?族議員と世襲

2009-04-27 15:32:52 | 麻生内閣

 昨日のテレビで見た政治関係の話題はテレ朝の「サンデープロゼクト」での石破さんの農村改革に対する農林族の対立と、「たかじんのそこまで言って委員会」で取り上げられた民主党の公約に世襲議員の廃止を組み入れ、似た線を取ろうとしている自民党の菅選対副委員長と党内の世襲議員の反発でした。

 この自民党の族議員と世襲議員多い事は、自民党のアキレス腱、少なくともウィークポイントであり他党からの攻撃材料になっているようです。

[族議員、特に農林族と農村改革]
 昨日のサンプロでは出席した石破さんが今までの「減反政策」からその「選択制」に変えようとしているのに、農林族が猛反発を加えていることに対して、何時ものように田原さんや財部誠一さんが石破さんへもっと頑張る様にと盛んにけしかけていました。
 
農村改革の問題は、「コメ減反巡り激突・石破大臣VS農林族」の解説資料に見る様に非常に難しい問題のようで、サンプロのように石波さんの意見に、無条件にもろ手を挙げて賛成とはいかないようです。
 然し族議員、特に農林族に関して、産経新聞が取り上げた「族議員」に追い風が…」
が指摘するまでもなく、特定の業界、あるいは官庁の利益を一方的に代弁していると思われており、道路族の特定財源に関する動きのように、それが麻生内閣の支持率低下に貢献してきたのを、一般の人達に嫌と言うほど知らされて来ました。

 私は素人考えですが、農村の問題を処理するには、米生産調整や減反だけでなくて、
・他の産業の導入と共生
 製造工場の設立、他産業の農業参入
・今までの物流システムの見直し
 例えば、産直のように農協→仲買→小売業の物流の見直し、巨大小売業による農産物価格決定の見直し
・製造業では常識の生産性の向上のノウハウやとそのための改善活動の導入
 ごく簡単な例で言えば高価な農業機械の地域内または全国的な使い回し
・農村改革の障害に成り掛けている農協などの団体の改革
・昔からある農村の花嫁問題や少子高齢化→過疎化に対する農村社会のあり方の見直し
・農村物の輸入問題、逆に輸出の拡大
など多方面からの取り組みが必要で、今のようなグローバル化など環境の変化で農業・農村・農政に詳しいだけでは処理出来ないと思います。
 農林族の人達もそうですが、もっと広い視野でもの事を処理しないと、日本全体の発展はのぞめず、また政治面で言えば他の党から、そんな自民党だから政権交代が必要だという攻撃材料になると思います。
 自民党は勿論ですが、族議員と言われている人達がもう一度自分たちの役割と今後どうあるべきかを考えねば、自民党政権の足を引っ張ることになることを考える必要があると思います。

[世襲問題]
 この問題については民主党には約20%のそこそこの世襲議員しかいないのに、自民党には約40%以上の人がいることを取り上げて、民主党が世襲議員禁止を取り上げて自民党に揺さぶりをかけているそうです。 (数字は世襲の定義の仕方で異なるそうなので目安の数字です。)
 「たかじん」の番組でも言っていましたが、世襲議員の制限は職業の自由の問題があり法的に縛ることは出来ないので、自民党が反対をしてもが致命的な影響はないそうですが、少なくとも民主党の言い分には理があり、それに反対することは自民党にマイナスイメージを与えるのは間違いないと思います。
 世襲禁止の一番大きな理由は、選挙に対してスタートから地盤・看板・鞄で大きな差がつくのは不公平だと言う事だそうですが、観点を変えて政党の体力の強化の面も考える必要があるような気がします。
世襲議員の問題点
・地盤・看板・鞄のない議員に比べてひ弱な国会議員ができる
 これは安倍さん・福田さんの突然の辞職で盛んに言われました。
・国民から遊離しやすい
・新人発掘の場が狭くなる
・自民党内の沈滞化
 世襲制度の見直しは世襲議員の家系の人達は前議員の今までの選挙区から出られないそうなので、世襲議員の地盤の強いところは、言い換えれば自由党の強いところなので、新人に地盤を譲ると共に、自分は前議員の名前をよく知られた例えば隣の選挙区で戦うことは、考えてみれば自民党勢力拡張の一つの手段かも知れません。
 勿論、万一世襲を狙う候補者が他の地区で負けても、当選後の議員に取って落選と言う貴重な経験を積むことは、自民党に取っても日本に取っても良い事だと思います。

 今の自民党の勢いは沈滞または低下の方向で、色々と批判されている公明党とも組まなければ政権運営が出来ず、地域によっては公明党ー創価学会の支持を得なければ当選出来ない議員も多く出ているそうです。
 その原因の一つは、今までの社会党のように頼り無い政党が野党第一党だったのに、少し頼り無いけれどなんとか成りそうな民主党に変わったことや、族議員に象徴される政官一体の体質も有るようですが、民主党が党勢拡大のために新人の発掘と育成をしてきたのに、自民党は世襲議員の増大で新鮮味を失ったこと、党の若返り化を怠ってきたのももう一つの理由だと思います。
 自民党は族議員や世襲議員の問題についてもう一度考え直す必要があるような気がします。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。

政治ブログランキングへ

政治ブログへ


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一理有る (MaNa)
2009-04-27 18:36:23
確かに地盤丸ごと引き継ぎでは問題が有ると思います。
しかし民主党案は今の族議員はOKでこれからは駄目という非常に問題有りそうな案なんですよね。

尚、民主党に新人多いのは、使える駒をありったけ先の参議院に注ぎ込み、水増し状態であることや、名士系の優秀な人物は自民を志向し、民主はかつての社会党と同じ労組系を軸とする一面があると思われます。日教組や自治労の人間を議員にして官のスリムアップができるとは到底思えませんが…
返信する
Unknown (たわらさんはね)
2009-05-05 20:35:31
http://blogs.yahoo.co.jp/voteshop/folder/60653.html

自民からの講演料ねぇ。氷山の一角か?要保存。
返信する
農家への戸別補償制度は愚策 (鳩ぽっぽ)
2009-06-10 09:46:54
農林族議員と言えば、加藤紘一(山形3区)及び谷津義男(群馬3区)。彼らは、減反政策の見直しに反対している近視眼的で、反国民的なな議員である。
農家の数は多すぎるが、幸い高齢化で農民は減少している。耕地面積の拡大政策により、年収1千万円以上を得ることは可能である。実際に大規模農家は年収1千万以上の収入を得ている。一方小規模農家は、年収2百万円程度しかない。
返信する

コメントを投稿