今外をのぞいた。薄雲の中だけど15夜の月が見えている。月を詠んだ詩は沢山ある。秋月を眺めながら望郷の念に駆られる詩、今年の秋も過ぎてゆくと又歳を重ねる思いをうたったりしている詩を思い泛べる。「絡緯数声山月寒し」これは真山民の詩の結句だけど、山の橋にかかる月ですから満月ではないのでしょうが、片割れ月の光の中からと切れ戸切れに聞こえる虫のは心に染みる。この句を借りたと思われる「絡緯声中夜書を読む」という日本の詩人の詩がある。これは明らかに満月の夜、今を盛りと鳴く虫の声を聞きながら書を読むというのですが、此の虫の声はにぎやかで、本を読むどころではないような気がする。
最近、15夜を意識する人が少なくなっているのはちょっと寂しい。
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