プリークネスSはケンタッキーダービー馬
I'll Have Anotherが勝ち、2冠を連勝しました。
逃げる
Bodemeisterを3番手でマークし、直線は叩き合いになってゴール前で捕まえました。
3冠戦線に行き着くまではそりゃないだろうというのから面白そうなものまでいろいろ出てくるのですが、3冠戦を勝つ馬はそれなりの馬であるというのがアメリカです。
スピードが売りのDanzig 4 x 4でリードするのですが、他のNorthern DancerはLyphard、Sadler's Wells、Caucasus内Nijinskyで、スタミナよりのNorthern Dancerも補給しています。Ribot 6 x 6があり、母内に豊富なPrincequilloと呼応してPapyrusのスタミナを足しています。
3冠最終戦は12FのベルモントS。距離は持つ可能性が高いですが、プリークネスSで逃げたBodemeister、プリークネスSをスキップした
Union Ragsは気になります。Bodemeisterを気にして早めに動いたところをHyperionのスタミナを持つUnion Ragsにねじ伏せられないか、Union Ragsの動きを気にしてBodemeisterに楽をさせるようなことはないか、というところです。
そろそろ3冠馬を見たいですね。アメリカの3冠馬は1978年に達成したAffirmedが最後です。この間、最も3冠に近づいた馬はベルモントSをハナ差で負けた
Real Quietでした。いい馬でしたね。アメリカンな血がギュッと濃縮されている上に、父の祖母Quiet Charmと母方曾祖母Gay Hostessの呼応で最低限のヨーロピアンな血が生きていて、とても好きな配合でした。
ロッキンジSで今期初戦を迎えた
Frankelはでしたが、5馬身差圧勝。
サー・ヘンリー・セシルとK・アブドゥラー氏が用意したペースメーカー
Bullet Train(Sadler's Wells x KindでFrankelの1歳上の半兄)の後ろで我慢し、ゴーサインが出たらロケットのように飛んでいきました。折り合いの面で信用していなかったのですが、この調子なら2Fの延長にも耐えられるのではないかと思います。しかし、次走もマイルのクイーンアンSの可能性が高いみたいですね。
オーストラリアの世紀のスプリンター
Black Caviarも21戦無敗で、連勝街道を突き進んでいます。相まみえる日が来るのでしょうか。もちろんオーストラリアで、スプリント戦で対決したらBlack Caviarが勝つでしょうが、英国にBlack Caviarが招待されて対決する可能性が高く、もちろん距離もFrankel有利のマイルになる可能性が高く、これでBlack Caviarが勝つようなことがあればBlack Caviarが強すぎて強すぎて仕方がないということです。
オークスは桜花賞馬
ジェンティルドンナが5馬身差圧勝でした。従来のタイムを1秒7も更新する2分23秒6のオークスレコード。しかし、この日は直前のフリーウェイS(1600万下・芝1400m)でコースレコードが記録されたように馬鹿みたいに速い馬場でした。ジェンティルドンナは馬場が速かった分を割り引いても相当に強いと思いますが、馬場があまりに速すぎる所為でレコードのありがたみがなくなってもったいないです。
ジェンティルドンナの母はかなりのスピードタイプですが、ジェンティルドンナはLyphardクロスを軸にウインドインハーヘアをよみがえらせています。その分、距離は持つようになっているのですが、それでも母方の個性は出ていていますね。同じ差し追い込みでも、父ディープインパクトはしなやかに伸びてきましたが、ジェンティルドンナはパワフルに突進してきます。本質的には12Fは少し長いと思いますが、ディープインパクト産駒が勝てなかった12Fの重賞をパワーで制しました。
今週はダービー。ディープインパクト産駒
ワールドエースが人気になるでしょう。ディープインパクトが出したGI馬は牝馬の
マルセリーナ、
ジョワドヴィーヴル、ジェンティルドンナと牡馬の
リアルインパクトで、まだ2世代しか走っていませんが、牝馬、マイルGI馬が多いです。ワールドエースはこの2つのジンクスに挑むことになります。待遇が待遇だけに牡馬のクラシックを勝てないという結果では物足りないと思う人も多いと思います。早めに勝っておきたいところですが、どうでしょうか。