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大用、現前するとき、軌則を存せず

クルーガーのオーストラリア遠征

2019-04-13 23:35:00 | 競馬日記
クルーガーがオーストラリアに遠征しています。
 
 
まず、4月6日のドンカスターマイルに出走し、このレースでは勝ったBrutalから2馬身3/4差の4着でした。斤量はBrutalの110ポンド(オーバーウェイト分1ポンドを含む)に対し、クルーガーは117ポンドでした(Brutalはまだ3歳馬なので、エイジアローワンスもあるでしょうが。オーストラリアではそれがどれくらいなのか調べていないですが、天皇賞秋なら2kg≒4ポンドですね)。BrutalはGI初勝利でしたが、前走ジョージライダーSではWinxの2着でした。
 
 
クルーガーが次走に選んだのが、32連勝中、GI25勝の女傑WinxのラストレースであるQエリザベスS。それが4月13日に行われまして、Winxから1馬身1/2差の2着と大健闘でした。Winxは連勝を33に伸ばし、GI勝利数も26として、有終の美を飾りました。
 
 
クルーガーは大健闘なのですが、単に、大健闘でした、で済む話なのかという問題がありますね。
Winxの連勝が始まったのが2015年で、GI初勝利もこの年でした。2015年のIFHAオフィシャルのレーティングは123ポンド(Iカテゴリ。以降、複数のカテゴリのレーティングが示されている場合、QエリザベスSが属するIカテゴリの数字を拾います)。そして、2016年は132ポンド、2017年は130ポンド、2018年も130ポンドでした。
対するクルーガーは2015年は3歳で、京成杯(GIII)で3着に入ったのが唯一の重賞出走で、レーティングは108ポンドでした。2016年にオープンまで到達し、マイラーズC(GII)で初重賞勝利をあげ、レーティングは113ポンド(Mカテゴリ)、2017年は富士S(GIII)で3着、初GI出走のマイルCSで7着で、レーティングは112ポンド(Mカテゴリ)、2018年は京都金杯(GIII)で2着があり、109ポンド(Mカテゴリ)でした。重賞1勝、GI出走回数1回(7着)、遠征まで8連敗中で、よくオーストラリア遠征に踏み切ったなと思いますが、ここまで過去の評価の違う馬が1馬身半差です。
 
 
QエリザベスSでの斤量はWinxは126ポンド、 クルーガーは130ポンド。勝負ありというところでWinxはもう力を抜いていますから、単純計算をしてはダメなのですが、1kg1馬身の単純計算を当てはめてしまえば、着差は3ポンド分で、斤量差が4ポンドですからクルーガーの方がレーティングが上になってしまいます。このレースでのクルーガーのオフィシャルのレーティングは何ポンドになるのでしょうね。
また、Winxは確かに強かったのでしょうが、実際にはどれくらい強かったのでしょうか。この馬自身、ずっとオーストラリア国内で走っていますし、また、他国の馬との力関係の物差しになるような馬がちょっと分からなかったので、私自身この馬の評価を保留してきたのですが、クルーガーにオーストラリアの競馬が合っていたとしても、レースのレベルはどうだったのだろうと不安になってしまいます(それでもWinxがちゃんと勝っていますから良かったですが、もし負けていたら大事件でした)。
 
 
オーストラリアの競馬では、スプリント部門は信頼していますので、Black Caviarのときは私はかなりの絶賛をしていたのですが、Winxはこれだけ勝っても今ひとつピンとくるところがなく、特別に取り上げることはなかったわけです。
 
 
今回、クルーガーが頑張ったのは間違いなく、また、ブレイブスマッシュの活躍も記憶に新しいところで、日本の馬がオーストラリアでかなり通用するのも間違いがないでしょう。
最近、オーストラリアの競馬界は日本の馬に注目しており、種牡馬や競走馬の輸入が活発になっているように感じますが、クルーガーの活躍でまた更に活発になるかもしれませんね。


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