うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

気になる2歳馬

2006-11-30 20:58:23 | 競馬日記
全ての2歳戦をチェックしているわけではないので、たまたま目に付いた馬についてです。
当然ながら観点は血統です。

まずは藤沢和雄厩舎の良血馬ダノンデインヒル。名前の通り父はデインヒルです。祖母はDarshaanの母、母父はTop Ville。となると、母は当然アガカーン殿下の生産馬です。アガカーン殿下がデインヒル系を重用している印象はなく(ブログ)(全く使わない訳ではありません、例:Akshar)、この馬はSwersky and Associates and Orpendaleの生産となっています(netkeiba.com)。Thoroughbred Databaseを見ると、兄姉にSadler's Wells産駒なんかもいるようですね。
アガカーン殿下がデインヒルをあまり用いないのは、アガカーン殿下の持つ牝馬との相性が悪いからではありません。例えば今年の仏2000ギニー馬Aussie Rulesの場合、祖母まではアガカーンスタッドが関係しているかもしれません*。
配合の印象としては、日本に向きそうにないです。藤沢厩舎は軽い血統の馬を仕上げるのがうまいのですが、欧州に向きそうなこの馬をどう仕上げるのか注目したいです。

東スポ杯2歳Sでデットーリが乗って惨敗したヴェルトマイスターは異色の配合です。父のマンハッタンカフェ自身が母父Law Society、ドイツの牝系という異色の配合でしたが、ヴェルトマイスターの場合、母も独産プラウドウイングスです。そのため、MagnatやHeroldといったドイツの特殊な血がクロスします。レース後のデットーリのコメントは、もっと距離が伸びた方がいい、って感じだったと思いますが、血統的にもそのように感じます。母父Dashing Bladeがゼロで交配されていることも見逃せません。

同じくマンハッタンカフェ産駒スマートカスタムにも興味があります。Alleged4×4、Tom Rolfe6×6・4のクロスには驚きます。また、母父Tourbillon系ドクターデヴィアス、祖母父Ribot系Run the Gantlet、曾祖母父Mahmoud系Quadrangle、高祖母父Polynesian直仔Imbrosというのもすごいです。ファンタジーSでは惨敗しましたが、阪神JFに登録があります。以前よりスタミナが要求される可能性のある阪神1600mではどうでしょうか。

ベタですが、ニュービギニングも注目です。今週デビュー予定です。父がアグネスタキオンに変わったと聞くとディープインパクトより適距離が短くなったように思ってしまうのですが、DonatelloやAuroraをクロスしています。といっても胴が詰まった体型のようですし、ステイヤーってことはないと思いますが。調教は兄と違って今ひとつのようです。実戦での変わり身があるのでしょうか。

最後に、もっともベタなフサイチホウオー。東スポ杯2歳Sのパフォーマンスには参りました。ジャングルポケット産駒でHyperion-Gainsborough主体。東京コースの差し脚勝負にはめっぽう強そうです。

*注:Alruccabaの生産者が誰なのか探せないのですが、アガカーン殿下の配合でもおかしくないと思います。高祖母Nucciolinaの孫にNishapourNassipour、玄孫にAlamshar。曾祖母の父はゼダーン。これらは全てアガカーン殿下の持ち馬です。クリスタルパレスDaylamiDalakhani兄弟の祖母父として使用実績があります。少なくともアガカーン的だと思います。Lanwades Studの基礎繁殖牝馬のようです(リンク)。

Premium TapとDiscreet Cat

2006-11-28 20:51:32 | 競馬日記
クラークHはトップハンデで1番人気のPremium Tapが7馬身半差で圧勝しました。前走BCクラシックは3着でした。父はRibot系の名種牡馬、同じ牝系にはタイトスポットがいます(ブログ)。Stage Door Johnny(ベルモントSなど)3×4の特殊なクロスがあります。

シガーマイルHは今年のUAEダービーを圧勝して注目を浴びたDiscreet Catが勝ちました。UAEダービー後、体調を崩しましたが、無傷の6連勝でGI制覇です。4代血統表できっちり父系を変えていて、違和感のないきれいな配合です。Northern Dancer4×5クロスは父がStorm Bird系Forestryのため、問題ありません。母はアラバマSの勝ち馬、祖母の全姉にケンタッキーオークスのBuryyourbeliefがいます。

サイテーションHはセン馬Ashkal Wayが勝ちました。Ashkalani産駒初GI勝利となりました。5代母Goofedは名種牡馬Lyphardの母です。

フランクJドフランシスメモリアルダッシュSはBCスプリントを勝ったThor's Echoブログ)が勝ちました。

ハリウッドダービーはStrategic Mission産駒Showing Upが勝ちました。GI2勝目です。

牝馬戦メイトリアークSはDansili産駒Price Tagが勝ちました。重賞はパン賞(GIII)に続いて2勝目(ブログ)。仏1000ギニーは1着入線降着でした。祖母の全弟に愛セントレジャーのLeading Counsel、曾祖母の半姉に名牝タイプキャスト(競走馬としてはマンノウォーSなどを勝ち、エクリプス賞古馬牝馬チャンピオン、繁殖牝馬としては天皇賞馬プリティキャストフジヤマケンザンの父ラッキーキャストを出す)がいます。


JCでのメイショウサムソン石橋騎手のコメントが取れています(記事1記事2)。折り合っていたのでリズムを壊さないように乗ったというニュアンスでしょうか。確かに言うことを聞かない面を見せる馬です。折り合ったので無理に動かなかったのかもしれません。しかし、2戦続けて消極策で負けた以上(菊花賞のときは体調も悪かったのですが)、有馬記念では積極的に動いて行かなければならないでしょう。

ウィジャボードは直線で外にまわさなかったために前が壁になってしまいましたが、デットーリにとっては想定内でした。外に回して距離を損するよりは前が壁になる可能性はあっても真ん中を狙おうと思っていたのでしょう。そこで多少手間どったものの上がり3F33.9で、3着まで来ました。さすがです。

フリードニアは熱発の影響で調教らしい調教が全然できませんでしたが、それでも勝ち馬から1秒以内。堅実ですね。

JCウィーク

2006-11-26 21:50:00 | 競馬日記
JCダートはエルコンルパサー産駒アロンダイトが5連勝で一気にGIを取りました。内をロスなく回って直線で前が開く最高の展開でした。エルコンドルパサー産駒最後の世代ですが、ソングオブウインドに続き、2頭目のGI馬誕生です。
以前、Sadler's Wells内のDjebelについてブログを書きました。本馬では、母父がRivermanであるためにLulunはクロスするのですが、やはりDjebelはクロスしていません。偶然的要素が全くないとは思いませんが、不思議な現象です。
2着はGI9回目の2着となりましたシーキングザダイヤ。

JCはディープインパクトが上がり3F33.5で抜け出しました。2着にはドリームパスポート。GIは4戦2着3回3着1回です。シーキングザダイヤのライバル誕生か。
2冠馬メイショウサムソンは6着でした。ざっくり切れる脚は使えないだけに、中段待機の展開でレースの上がり3F34.3では厳しいです。自分から動いて4角先頭ぐらいでも良かったのではないかと思うのですが、千葉テレビで「控える競馬が出来たのが収穫」との石橋騎手の言葉が伝えられていましたし(聞き間違いじゃなければ)、netkeiba.comでは「折り合いもついたのに、なんであれだけ最後伸びなかったんだろう」とのコメントが紹介されています(記事)。メイショウサムソンの上がりは3F34.5で、これは自身2番目に良いタイムです(1番は東スポ杯2歳S(1800m)での33.8)。数字だけで見れば伸びなかった訳ではないと思います。今日のスローの展開で、人気薄の楽な身を考えれば、折り合いよりも積極性を選んで良かったと思うのですが、陣営のこの馬に対するイメージはどんな感じなのでしょう。

ゲーム検定

2006-11-24 21:35:47 | 日記
今はやりのゲーム検定ってのをやってみた。
去年のエンタ!検定のゲーム版ですね。
ゲーム機は所有したことがないです。
真剣にやったことがあるのはプレイステーションのダービースタリオン(99かどうかは分からない)を友達から借りて正月に睡眠時間を削りながら30時間ほど。ホリスキーの仔がなぜか短距離GIを勝ちまくりました。ヤワメイワパッサーもよく使いました。

で、検定の方はほぼ全く分からなかったので、雰囲気で答えてみました。
その割に点数がとれて驚きました。

+++ ゲーム検定 成績発表 +++

あなたの総合得点は43点  全国平均 54点

全国順位(11月24日 16時現在)
54739位(63970人中)

--ジャンル別得点表------------
            0_________50__________100%
ハードウェア       ■■■■■■■■■■(8/16)
ゲームシステム&テクニック■■■■■■■■(12/28)
キャラクター       ■■■■■■(5/15)
ビジネス         ■■■■■■(9/26)
雑学           ■■■■■■■■■■■■(9/15)
--------------------------

--講評---------------------
あなたは「ゲーム貴族」
知らないことをそのままにしてはいないだろうか?次世代ゲーム機も発売され、ゲームがますます進化するこれからの時代、もう少し情報に敏感になろう!
貴方がもっとも詳しいゲームのジャンル:
   雑学
貴方がもっとも詳しいゲームの年代:
   90年代後半から現在にかけての熟成期
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エンタ検定実施中!
http://ent.nikkeibp.co.jp/ent/game/

パープルサンガ2部落ち

2006-11-24 21:18:54 | 日記
パープルサンガは2部落ちがほぼ決定しました。

柱谷幸一前監督を10/3に更迭したのですが、このときの順位(第25節終了時点)は16位でした。ちなみに17位はセレッソ大阪、18位はアビスパ福岡。
現在(第32節終了時点)はパープルサンガ18位、アビスパ福岡17位、セレッソ大阪16位。
下にいた2チームにきれいに抜かれました。
柱谷幸一前監督を更迭した理由として「ショック療法」という言葉を使っているのを見ましたが、効果は無いどころか順位を下げる結果となりました。
美濃部新監督の責任ではないです。準備期間もなく、突然おはちが回ってきたのですから。

ショック療法の監督交代なんてそうそううまく行く訳はないし、うまく行ってもたまたまです。今年どうにか残留できていたとしても来年降格したでしょう。

JCダートについて

2006-11-21 20:30:05 | 競馬日記
合田さんはJCよりJCダートの方を問題視しているようです(記事)。
日程の件には触れていませんが、JCダートをオールウェザートラックにするか、1800mにするか、という提言をされています。

オールウェザーは最近普及しつつあることは聞いているのですが、実際に眼にしたことがないのでよく分かりません。
距離を1800mにするというのには大賛成です。JCダートを本来の最強馬決定戦にするのであれば2000mで行わなければならないでしょう(現状の2100mは、あれ?何で100m長いの?って感じです)。しかし、BC、ドバイWCに対して真っ向勝負するのではなく、ニッチを探すのであれば1800mは極めて有力な案になると思います。東京のコースにダート1800mがないので、新設しなければなりませんが。

パートI国に指定され、来年からはJCダートも国際GIとして認められる見込みです。折角なのでいいメンバーでいい戦いをして欲しいです。

(注:合田さんはダート8Fと書いていましたね。誤解でした。8Fより9Fの方がいいと思います。)

ニュージーランド2000ギニー

2006-11-20 21:16:11 | 競馬日記
ニュージーランド2000ギニーはMagic Albert産駒のセン馬Magic Capeが勝ちました。
父系はインファチュエイションを通るNearco系。インファチュエイションはデューハーストSを勝った馬でイギリスと日本で供用されました。日本ではセントライト記念のクリシバを出した程度で直父系はすぐに途絶えましたが、イギリスでミドルパークSを勝ったShowdownがオーストラリアで種牡馬として成功しました(日本でインファチュエイションの血を持つ馬にはスエヒロジョウオーがいます)。Showdownの血を伝えたのはライトニングSを勝ったThe Judgeで、その仔ZeditaveはフュチュリティS、ライトニングSなどを勝ち、種牡馬としても大成功しました。なおZeditaveの母父はデューハーストSのクラウンドプリンス(米2冠Majestic Princeの全弟)で、日本でも供用されました。日本で特に成功した印象はないですが、ヨーロッパでの産駒Ampulla(半兄にスティールハート)の孫に2000ギニーのキングオブキングスがいます。キングオブキングスはシャトルで供用されていますが、オセアニアで成功し、クイーンオブザターフのIke's Dream、TJスミスのReigning to Winブログ)、ニュージーランドでGI3勝のKing's Chapelなどを出しています。クラウンドプリンス産駒ではPrince Echoがニュージーランドで種牡馬入りしました。大成功したわけではないですが、母の父としてサウスオーストラリアンダービーのTestafiableブログ)を出しました。Testafiableの血統表にはカタカナ名前が多いですね。
以上、Magic Capeの血統解説と言うよりインファチュエイション、クラウンドプリンスについてでした。

南半球では現在、春シーズンなので、南米なんかもカバーしてみようかと思うのですが、今のところそこまで調べる体力がありません。

ヤマニンと言えば・・・

2006-11-17 22:18:02 | 競馬日記
ヤマニンシュクルがエリザベス女王杯での故障が原因で引退することになりました(記事)。

ヤマニン、故障、牝馬、というキーワードからヤマニンマリーンを思い出しました。私が応援していたカツラギエース初の(結果的に最後の)中央重賞勝ち馬でした。サンスポ賞4歳牝特をスカーレットブーケミルフォードスルーといった実力馬相手に快勝しました。そして本番のオークス。無敗の桜花賞馬シスタートウショウが中心で、3連勝でここに来たツインヴォイスが2番人気、桜花賞で5着に破れたイソノルーブルは人気を下げて4番人気でした。私の一番の注目はもちろんヤマニンマリーンでした(その次の注目はタニノクリスタル、母としてタニノギムレットを出しました)。

結果は出遅れて豪快に追い込んだシスタートウショウを逃げたイソノルーブルがハナ差で押さえました。ヤマニンマリーンは故障予後不良。

ヤマニンシュクルにはいい仔を出して欲しいです。

(ヤマニンマリーンの父、カツラギエースの主戦はカワカミプリンセスの西浦師ですね。)