Fasliyev産駒の
コンゴウダイオーはデビュー前から評判で新聞でもよく取り上げられました(
記事)。
しかし、評判通りに勝ちあがることはなく、ダートの短距離に活路を見出し、現在12戦2勝です(
netkeiba-コンゴウダイオー)。
配合には特に強調すべき点が見つからず、現時点の中央収得賞金3,183.6万円はがんばっている方だと思います。調教で抜群の動きを見せていただけあって、堅実に走っています。ただ、デビュー前に評判になっている時に、この配合でそんなにすごいのかと驚きました。
トレーニングセールにて1600万ドルでCoolmoreに落札されたForestryの牡馬
The Green Monkey(
ブログ)は未だにデビューしていません。
そのときのブログに早熟スピード馬だと書いたのですが、デビューの遅れは致命的な気がします。BCジュヴェナイルが現実的に一番狙えるビッグタイトルだったと思います。競走馬としてビッグタイトルを取る可能性は低くなったように思いますし、また血統的に見るべき点がないため、種牡馬としては更に厳しいでしょう。
この馬が1600万ドルで落札されたときのからくりについての一つの推測を見つけました。Godolphinをやり込めるために八百長まがいを仕込んだ、って話です(
世界レコードの裏側)。しかし、このままだと形だけとは言え1600万ドルの値を付けてしまったCoolmoreの方が恥をかいてしまいます(歴代高額落札馬のチャートを見るたびにCoolmoreがえらい金額で落としたものの全然駄目だったなあと思うことでしょう)。裏での売却価格とされている500万ドルでも高いですね。
同じForestry産駒の
Discreet Cat(Coolmoreの敵であるGodolphin所属)みたいに3歳後半から活躍するのでしょうか。個人的にはDiscreet Catの配合の方が整合性がとれていて好きです(
関連ブログ)。
2004年のセレクトセールで4.9億円の値が付いたザサンデーフサイチは新馬戦で3着に破れたあと故障し、休養しています。その新馬戦で勝ったのは共同通信杯2着のダイレクトキャッチで、自身も上がり3F33.9でそこそこの競馬は見せていました。配合からは姉たちを超える要素が見当たらないので、過度な期待はできませんが、菊花賞に間に合えばいいかもしれません。
同じく関口氏が高額で落札し話題になった
フサイチギガダイヤと
Mr. Sekiguchi(両方2003年生)(
ブログ)では、やはりフサイチギガダイヤの方が頑張っています。そしてフサイチギガダイヤはやはりダート戦に活路を見出し(父Storm Cat×母Fusaichi Pegasus全妹では一見してダート向き)、2007年2月現在、8戦3勝、ダート戦に限れば5戦3勝で掲示板を外していません。JCダートが最大の目標になるのでしょう。Mr. Sekiguchiの方は3戦1勝。今後も期待が持てないです。Mr. Sekiguchiの配合は
Stevie Wonderboyと見た目のイメージがかぶりますね。Stevie Wonderboyのように2歳時の一発勝負が一番可能性があったでしょう。
同じく関口氏の高額落札馬
Fusaichi Samurai(2002年生)はこちらも3戦1勝。Mr. Proscpetor2×3、Northern Dancer4×4の明らかにヤバそうなクロスがあります。
どんな根拠があってこんな配合の馬に高い金を出すのでしょうか。高い金を払って勝った馬をアメリカで走らせるということはケンタッキーダービーかBCクラシックを目標にするのでしょう。1980年以降のケンタッキーダービー馬でもっとも近い近親交配を持つのは
Real Quietで、Raise a Nativeの4×3です。その次は3×5(5×3)で、
Fusaichi Pegasus(Native Dancer3×5)、
カリズマティック(Sir Gaylord5×3)、
Gato Del Sol(Madara=Royal Charger3×5)です。BCクラシック馬では、
Volponi(Mr. Prospector3×4、Hoist the Flag3×4)と
Wild Again(Nearco3×4、Hyperion4×3)が最も大きな近交を持ち、次が
アルカング(Klairon3×4)、
A. P. Indy(Bold Ruler4×3)です。2×3や3×3のクロスを持つ馬(Fusaichi SamuraiとMr. Sekiguchiのこと)は、このクロスを見た時点で、ケンタッキーダービーやBCクラシックを勝つことはない馬だな、と判断できなければなりません。
1979年までさかのぼれば、To Market3×3を持つ
Spectacular Bidがケンタッキーダービーを勝っています。Mr. Sekiguchiを見て、この歴史的名馬に匹敵するものを感じたのでしょうか。