うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

アンカツ引退

2013-01-30 21:48:34 | 競馬日記
安藤勝己騎手が引退するそうです(記事)。

中央移籍後、キングカメハメハでダービーを勝ち、ダイワメジャーダイワスカーレット兄妹コンビで大レースを勝ちまくりました。
しかし、何と言っても笠松時代の相棒オグリキャップと地方交流元年に中央に参戦したライデンリーダーが思い出されます。

オグリキャップは天皇賞馬クインナルビーの子孫で父はNative Dancer直仔ダンシングキャップ。Nasrullahの影響が明確な素晴らしい配合でした。Black Toney、Sweep、Fair Playとか、アメリカンな血が効いている割にSir Gallahadが8代目、Teddyが9代目に一つずつと現代アメリカで重要な血が血統表の深い位置にほんの少ししかありません。そして、ヨーロピアン側に寄せようにもHyperionを持たないという問題があります。その分、種牡馬として苦戦しそうな感じはありましたが、Nasrullah - Nearco - Pharosのシンプルさがあるだけに母父としてはチャンスがあってもおかしくないと思っていました。しかし、今のところそれも駄目。ちょっと残念です。しかしながら、オークスにも出走したアラマサキャップの孫ラインミーティアが先日、なずな賞(500万下)を勝ちましたので、オグリキャップの血を引く馬としては久しぶりに中央重賞戦線に顔を出してくるかもしれません。母父オースを生かした内容のある配合です。もちろんオグリキャップのシンプルさも生きています。

ライデンリーダーは帝室御賞典馬レツドサンドを出したサンダービーを始祖とする牝系出身。父はテンポイントの甥ワカオライデン。NasrullahもNearcoも無視でBull Dog = Sir Gallahad - Teddyを効かせた味のある配合でした。しかし、子孫には今のところ活躍馬はいません。

どちらも突然変異だから、って感じの切り捨て方をせず、もっとチャンスをあげて欲しかったです。

Frankelの初年度交配牝馬

2013-01-28 22:53:28 | 競馬日記
Frankelはかなり豪華な繁殖牝馬を集める予定です(記事1記事2記事3記事4)。記事から名前を拾える馬との仮想配合を見てみます。

Frankel × Danedream:母は凱旋門賞、KジョージなどGI6勝。DanedreamはNiniskiとDanehillの相似配合。Frankelを配してDanehillクロスができ、相似性を継続しています。Danedreamは近い位置にあまりメジャーな血を持たないため、シンプルな構造が保てています。また、父母のドイツ系が生かせてますね。いい配合だと思います。

Frankel × ウオッカ:母は2年連続年度代表馬。解説はこちら(ブログ)。

Frankel × Stacelita:母はGI5勝。Stacelitaはコテコテなドイツ血統のMonsun産駒。ドイツ血統が生きていますが、Northern Dancer- Natalma - Native Dancerの系列ぐるみの影響がはっきりしていてシンプルです。いい配合ですね。

Frankel × Alexander Goldrun:母はGI5勝。Sadler's WellsとNureyevの呼応にBlushing Groomクロス。シンプルさは劣りますが、悪くないと思います。

Frankel × Zagora:母はBCF&MTなどGI2勝。Northern Dancer 4 . 5 x 5 . 6 . 6 . 7とMr.Prospector 5 x 4 . 6がどちらも系列ぐるみという近親交配馬。世代関係が整っているおかげで悪く見えないですね。

Frankel × Oatsee:母はShacklefordの母。母はアメリカンで、Northern Dancerなし。Hyperionは9代目に1つだけ。傾向が違いますね。ただし、Mr.Prospector 5 x 4系列ぐるみ主導がはっきりしているのはいい点です。

Frankel × Binche:母はProvisoBywordの母。Rainbow Quest 4 x 3、Mr.Prospector 5 x 3、Northern Dancer 4 . 5 x 5、Buckpasser 6 . 6 x 4。随分、酷い近交ですね。

Frankel × Clepsydra:母はPassage of Timeの母。Sadler's Wells 3 x 2、Blushing Groom 5 x 3。これもまた凄い近交です。これらの血を信用しているんでしょう。

Frankel × Heat Haze:母はHasiliの仔のGI馬。Danzig 4 x 3系列ぐるみ主導+Blushing Groom 5 x 5。近交馬ですが悪くないですね。

Frankel × Midday:母はGI6勝。Northern Dancer 4 . 5 x 5 . 6 . 6、Danzig 4 x 4、Mr.Prospector 5 x 4。強調しているところが分かりにくいのが残念です。

Frankel × Midsummer:母はMiddayの母。Kingmamboの影響をはっきりと打ち出した迫力は魅力です。

Frankel × In Lingerie:母はGI馬。Northern Dancerがはっきりと主導を作り、Mr.Prospectorのスピードを加えています。

Frankel × Dar Re Mi:母はGI3勝。Sadler's Wells 3 x 4系列ぐるみが完全に主導を作ります。その上で、Herbager、Buisson Ardent = ヴェンチア、Tantieme 7 x 6、Prince Chevalier 7 x 6、Wild Risk 7 x 7とちょっとマニアックなところを押さえてあります。いい配合ですね。

Frankelは自身でNorthern DancerがNatalma - Native Dancerを伴うために母方にNorthern Dancerがあれば自動的に系列ぐるみになります。また、自身がRaise a Nativeクロスを持つためにMr.Prospectorがクロスしても系列ぐるみになります。位置関係によってはこれらのクロスのどちらを強調しているのか分からなくなり、シンプルさを失ってしまいます。しかし、位置関係さえ問題なければ、Frankelの特徴をそのまま受け継ぐような形も作れますね。

種牡馬としても期待できると思います。

2012年エクリプス賞

2013-01-24 21:50:02 | 競馬日記
2012年のエクリプス賞が発表されています(記事)。

年度代表馬はWise Danでした。今年の年度代表馬は2冠馬アイルハヴアナザー、BCクラシックのFort Larnedの三つ巴と見られていましたが、票は194:30:12でWise Danの圧勝でした。
I'll Have Anotherは2冠を含むGI3勝+GII1勝で、2冠+GII1勝の1999年の年度代表馬カリズマティックより上の成績を残していました。Fort Larnedの方はBCクラシックを含むGI2勝+GIII2勝で、BCクラシックを含むGI2勝+GII1勝の2000年の年度代表馬Tiznowと同等以上の成績を残していました。Wise Danは確かに今年6戦5勝2着1回でGI3勝+GII1勝+GIII1勝で、GI勝利数、重賞勝利数はこの3頭のうちで最多でしたが、3冠戦とBCクラシックを重視する人がもっと多いと思っていました。
エクリプス賞は完全自由投票のJRA賞とは違い、ファイナリストが事前に発表されるのですが(記事)、それに名前のないFrankelに入れている人がいますね。ファイナリストに名前のない馬に入れても良いということが分かりましたし、アメリカでも大馬鹿な投票をする人がいることも分かりました。

最優秀2歳牡馬はShanghai Bobby。BCジュヴェナイルを含む5戦無敗です。

最優秀2歳牝馬はBeholder。こちらは6戦3勝。BCジュヴェナイルフィリーズを制しています。

最優秀3歳牡馬は当然ながらアイルハヴアナザー。

最優秀3歳牝馬はQuestingMy Miss Aureliaが106:102と大接戦でした。Questingはニューヨーク牝馬3冠のうち2つを制し、My Miss AureliaはそのQuestingをコティリオンSで破り、BCレイディーズクラシックでも2着に入りました。

最優秀古牡馬は当然Wise Dan。

最優秀古牝馬はRoyal Delta。2年連続でBCレイディーズクラシックを制しました。

最優秀牡スプリンターはTrinniberg。BCスプリントを制しました。

最優秀牝スプリンターはGroupie Doll。BCフィリー&メアスプリントを含むGI2勝です。

最優秀芝牡馬も当然Wise Dan。

最優秀芝牝馬はZagora。BCフィリー&メアターフを含むGI2勝です。

最優秀障害馬はPierrot Lunaire。障害レースはよく分からないのですが、アメリカングランドナショナルなどを勝っています。
配合的には少し父より母の方が世代が新しいところはありますが、それほどおかしくはなく、豊富なSir Gallahad = Bull Dog - Teddyが隅々に行き渡り、なかなか魅力です。

2012 World Thoroughbred Rankings (WTR)

2013-01-22 20:02:48 | 競馬日記
2012 World Thoroughbred Rankings (WTR)が発表されました(全ランキング記事1記事2)。

トップは無敗のまま引退したFrankel。理由は後で書きますが、140ポンドで歴代最高値を得ました。レーティングトップの馬でも、ワールドチャンピオンと呼びたく馬と単なるレーティング上のチャンピオンと呼びたくなる馬がいます。Frankelは、周りに愛仏とトップレベルのレースを開催している国々がある英国という恵まれた場所で調教されながら、大ブリテン島に引きこもり続けて適距離を走っていただけであり、後者に分類したくなります。BCマイルや、せめて愛チャンピオンSくらいに出ていたら、印象は違うんですけど(Sea the Starsは英インターナショナルS→愛チャンピオンS→凱旋門賞で引退、Frankelは英インターナショナルS→英チャンピオンSで引退)。4歳末まできっちり走って、無難なレースだけを選んだ、というのはもったいないと思います。
最近の他のレーティングトップの馬では、セックスアローワンスを加えた場合の昨年のトップタイBlack Caviarは今年のロイヤルアスコットで本物の無敵であることを証明した歴代最強スプリンター、ハービンジャーは単なる一発屋のレーティングチャンピオン、Sea the Starsは英愛仏でマイル、10F、12Fのビッグレースを勝った正真正銘のワールドチャンピオン、Zarkavaはフランス外に出るチャンスはなかったが、マイルから12Fまで走って無敗の認定ワールドチャンピオン、Manduroは強かったと思うがその力を証明する前に引退したレーティングチャンピオン、Invasorはウルグアイ3冠を勝ち、アメリカに移籍して大レースを勝ちまくり、ドバイWCまで制したワールドチャンピオンという具合です。Sea the StarsとInvasorは特別に好きな馬です。

実質2位はBlack Caviarで130ポンド。ロイヤルアスコット遠征を敢行し、勝利しました。素晴らしいスプリンターです。歴代最強と呼んでいいと思います。

実質3位はCirrus Des Aiglesで131ポンド。

実質4位はQエリザベスIIS完勝のExcelebrationで130ポンド。ここまでが130ポンド以上でした。

日本馬のトップはオルフェーヴルで127ポンド。変なレースも強いレースもありました。泥んこの凱旋門賞からカチコチのJCに向かってどちらも2着というのはすごいと言わざるを得ません。エルコンドルパサー(134ポンド)に次いで、2006年のディープインパクト、2010年のナカヤマフェスタと並ぶ高い評価。

日本馬の実質2位はジェンティルドンナで122ポンド。3歳牝馬の身でJCを制しました。古馬のGIを勝った初めての牝馬3冠馬でもあります。泥んこの凱旋門賞帰りのオルフェーヴルには酷なセッティングでしたが。

実質3位はゴールドシップで124ポンド。3歳馬としては1998年のエルコンドルパサー(126ポンド)、2001年のクロフネ(125ポンド)に次いで、2005年のディープインパクトと並ぶ評価です。昨年のオルフェーヴルの123ポンドより上。

実質4位はQEIICを勝ったルーラーシップで123ポンド。香港スプリントのロードカナロアも120ポンドを得てくれました。日本調教馬の中で6位タイですが、日本調教馬のSコラムとしては歴代トップです。

115ポンド以上のレーティングを得た日本調教馬は35頭。一昨年は30頭、昨年は29頭でした。昨年も今年もレーティングトップはオルフェーヴルですが、そのレーティングは123ポンドから127ポンドに上がっています。また、ジェンティルドンナ、ゴールドシップ、ルーラーシップ、ロードカナロアと傑出馬に恵まれた年だったと言えると思います。しかし、120以上のレーティングを得たのは8頭で、昨年の11頭から減っています。もうちょっと上に評価していい馬もいたかもしれませんね。

距離、歳、サーフィス別で見ると、ゴールドシップが3歳牡馬芝のLコラム、ジェンティルドンナが3歳牝馬芝のLコラム、オルフェーヴルが4歳以上牡馬芝のLコラムとEコラムでトップになります。芝のL以上のコラムで高い評価を得ました。長距離は日本馬ということですね。

さてさて、国際レーティングを語る際に問題となっていたことは、昔は130以上の高いレーティングを得る馬が多かったのに最近は減った、ということです。昔ほど傑出馬が出なくなった、と説明することも多かったですが、評価が辛くなったのではと言われることも多かったです。
で、昔の馬と最近の馬で評価の仕方がばらつかないようにするための調整が行われました(かなり重要な内容のpdfでwebから消えていいようなものだとは思わないのですが、なぜかweb上から消えてしまったので、アーカイヴズに仮置きしたのですが、BHAのサイト上でpdfを見つけました)。年ごとの120ポンド以上の頭数、上位19頭の平均などがだいたい同じようになるように調整したと言うことです。その結果、昔の馬のレーティングが下げられました。具体的には、調整前のレーティングの順位はダンシングブレーヴ(141)、Alleged(140)、Frankel(140)、Shergar(140)、El Gran Senor(138)といった具合だったのが、調整後にはFrankel(140)、ダンシングブレーヴ(138)、パントレセレブル(137)、ジェネラス(136)、Sea The Stars(136)、Shergar(136)といった具合です。
昔の馬が高すぎたというのは分かるのですが、同じく圧勝型のShergarとFrankelを比べてFrankelの方が上であるとは思わないので、仕方がない変化とは言え違和感は残ります。結局はレーティングは時代が違う馬の比較に使うのは難しいということだと思います。

TarfahにGiant's Causeway

2013-01-15 20:14:44 | 競馬日記
Camelotの母TarfahにGiant's Causewayが付けられるそうですね(記事)。

Tarfahの仔として確認できるのは今のところ2頭だけ。
2008年生:Ideal(Galileo産駒)
2009年生:Camelot(Montjeu産駒)

Camelotは2歳時にレーシングポストトロフィー、3歳となった昨年は英愛ダービー、英2000ギニーを勝ち、英3冠を逃したもののセントレジャーからの凱旋門賞を強行し、昨年の欧州競馬を面白くしてくれた功労者です。
Sadler's WellsとKingmamboのニックス、Sadler's WellsとDanehillのニックスと2つのニックスを同時に使った欲張りな配合で、そうでありながら他の余計なクロスを抑えてシンプルさを保ち、Vieux Manoir、Darius、Prince Bioという多少マニアックなところを押さえていました。2000ギニー前から3冠と騒がれていたものの、セントレジャーは厳しいだろうと思っていたためにこのブログでは辛口な表現が多かったかもしれませんが、いい配合だと思います。

Idealは父が同じくSadler's Wells産駒であるためにSadler's WellsとKingmamboのニックス、Sadler's WellsとDanehillのニックスの両方を生かす形ではあるのですが、Mr. Prospectorクロスまでできています。また、父Galileoで母内にDanehillというのはFrankelと同じではありますね。いろんな仕掛けがどこを強調したいのか分からない状態で使われていて垢抜けない印象です。配合の見方はいろいろあると思いますが、私ならCamelotよりは随分レベルが低いなと評価してしまいます。

Giant's Causeway × Tarfahは父系がSadler's WellsからStorm Birdに替わっています。しかし、Specialクロスができなくなるだけで、Northern Dancer系であることは変わりありません。CamelotはNorthern Dancer 3 x 5 . 5、Special 4 x 5で、Sadler's Wellsの部分が強調されていましたが、Giant's Causeway × TarfahではNorthern Dancer 4 x 5 . 5で、祖父の部分を強調する形が幾分和らいでいます。母父Kingmamboの部分はSpecialがなくなったものの父内Robertoとの呼応でNashuaがクロスしています。父と母の影響のバランスがとれています。Giant's Causewayはアメリカン主体の中距離馬であり、Montjeu産駒だったCamelotよりは欧州スタミナ血統の効かし方が弱く、Camelotよりも更に中距離向きだと思いますが、中距離向き配合としてはいい配合だと思います。

Redoute's Choice

2013-01-09 21:36:50 | 競馬日記
Redoute's Choiceがアガカーンスタッドに繋養されているのですが、今年の繁殖牝馬は凄く豪華になりそうです(記事)。

GIを勝っている馬では、凱旋門賞馬Zarkavaに香港バーズのDaryakana、マルセルブサック賞のRosanara、ヨークシャーオークス、ヴェルメイユ賞のShareta、サンタラリ賞のSagawara。

Redoute's Choice × Zarkava
ZarkavaはNijinskyとThe Minstrelの呼応が最前面でした。Polynesianを伴うNative Dancerのスピードも魅力でした。それに対し、Redoute's ChoiceはNatalmaクロスを伴うNorthern Dancerクロスで、Nijinsky持ち。
この組み合わせで、Nijinsky - Northern Dancer (Flaming Page) - Natalma - Native Dancer Polynesianと見事な系列ぐるみになる点は非常に素晴らしいと思います。Zarkavaのもう一つの特徴のPrincequilloを伴うSomethingroyalはSir Gaylordクロスで継続されています。もう一つ、Nijinsky、DanzigのおかげでOmaha (Flares) - Fighting Fox (Gallant Fox) - Sir Gallahad (Bull Dog) - Teddy, Plucky Liegeときれいに系列ぐるみが出来るのもいいですね。Victoria Parkがちゃんと生きています。
アガカーンスタッドの最近の成功例からはかなり切り替えてきた感じがありますが、いい配合だと思います。Zarkavaがこういった配合にも対応できるというのが分かったのが収穫です。

Redoute's Choice × Daryakana
こちらもNorthern Dancerクロスのシンプルさが素晴らしいですね。Redoute's Choiceの母父Canny Ladの特殊さがシンプルさを生み出しています。

Redoute's Choice × Rosanara
これは極端な配合ですね。Danzig 3 x 5、Nijinsky 4 x 5で、Northern Dancer 4 . 5 x 6 . 6 . 7 . 8。この強烈さはなかなかだと思いますが、個人的には世代が少しズレているのが気になります。

Redoute's Choice × Shareta
こちらもDanzig 3 x 5、Nijinsky 4 x 5で、Northern Dancer 4 . 5 x 5 . 6 . 6。母はMill Reef 4 x 5、Abdos 5 x 5で、Djebelのスタミナが分厚かったですが、この配合ではそこは生きません。

Redoute's Choice × Sagawara
Northern Dancer 4 . 5 x 6 . 7。母の世代が新しいですね。こういうのでも走るときは走るのですが。

Zarkava、Daryakanaあたりが好みです。

2012年度JRA賞

2013-01-08 20:59:21 | 競馬日記
JRA賞が発表されています(記事)。

年度代表馬はジェンティルドンナ(256票)。牝馬3冠+JCで、牝馬3冠として初めての年度代表馬受賞です。オークスとJCの極端にカチコチのセッティングには満足していないのですが、そうなっている以上、仕方がありません。
次点はゴールドシップ(21票)。スローからのヨーイドンに巻き込まれなければ3冠を勝てていたかもしれません。そうすれば3冠+有馬記念で年度代表馬に選ばれていました。
その次はオルフェーヴル(11票)。凱旋門賞を勝ちかけました。天皇賞春ではおかしなレースをしてしまいましたが、宝塚記念を勝ち、JCでは僅差の2着でした。凱旋門賞2着+GI1勝というのはエルコンドルパサー(ニエル賞勝ちも共通)、ナカヤマフェスタ(宝塚記念勝ちも共通)と同じで、エルコンドルパサーが年度代表馬に選ばれていますから、この基準で入れる人がいてもおかしくないように思います。ナカヤマフェスタの3票は少ないですね。
1票だけロードカナロアに入っています。入れたのは東京競馬記者クラブ・デイリースポーツの弥永明郎氏。香港スプリントは日本の馬にとっては凱旋門賞より難しいのではと感じさせるところがありましたが、スプリンターズSからこれを連勝しました。それを評価して入れたということなら理解できます。

最優秀2歳牡馬はロゴタイプ(241票)。外枠絶対不利の朝日杯を7枠14番から出て制しました。
最優秀2歳牡馬の方の次点はエピファネイア(29票)。シンボリクリスエス産駒であることが気がかりですが、大物感のあるレースをしています。
その次がコディーノ(17票)。朝日杯は惜しいレースでしたが、私ならこの馬に入れるくらいならロゴタイプに入れてしまいます。
該当馬なしには福島競馬記者クラブ・会友の谷上泰正氏と匿名(何に入れたのか明らかにしていない恥ずかしい人)の2票。

最優秀2歳牝馬はローブティサージュ(288票)。該当馬なしには福島競馬記者クラブ・会友の谷上泰正氏。
谷上泰正氏は2歳の賞の両方で該当馬なしと言っています。日本には中央の2歳GIは一つずつしかありませんから(交流ダートにあと一つ)、成績上の見栄えの悪い闘いになりがちです。こんなので選ぶのはちょっと厳しいし、その中でも今年は厳しいという話なら分からないでもないですが、毎年おかしな投票をする谷上泰正氏が今年もおかしな投票をしたという気もします。ただし、匿名にしていない潔さは評価します。

最優秀3歳牡馬はゴールドシップが満票(289票)。面白いレースをしてくれました。

最優秀3歳牝馬もジェンティルドンナが満票(289票)。牝馬3冠+JCは立派です。

最優秀4歳以上牡馬はオルフェーヴル(273票)。以下、ロードカナロア(14票)、エイシンフラッシュ(1票)、該当馬なし(1票)の順。
宝塚記念+凱旋門賞・JC2着とスプリンターズS+香港スプリントの戦いですね。これは迷います。
エイシンフラッシュに入れたのは関西競馬記者クラブ・デイリースポーツの中江寿氏、該当馬なしに入れたのは中京競馬記者クラブ・会友の米山充麿氏。。エイシンフラッシュは天皇賞秋の1勝だけ、2着、3着もなしですからちょっと足りないんじゃないかと思いますが、天皇賞秋はいいレースだった、ってことで入れたのかもしれませんね。もしくは会心の予想だったのかも。

最優秀4歳以上牝馬は混戦ですね。受賞したのはカレンチャン(177票)。宮杯1着、スプリンターズS2着でした。
以下、レインボーダリア(75票)、ドナウブルー(3票)、ホエールキャプチャ(3票)、ミラクルレジェンド(1票)、該当馬なし(30票)。
レインボーダリアは女王杯を勝ちました。ヴィクトリアマイルを勝ったホエールキャプチャとこんなに票が開くとは。ドナウブルーは関屋記念(GIII)を勝ち、ヴィクトリアマイル2着、マイルCS3着。マイルCSで得たレーティングは112で、ホエールキャプチャがヴィクトリアマイルで得たのと同じ。じゃあGIを勝っているホーエルキャプチャの方が上じゃないかという気がします。GI勝たないでとろうと思えば、相当にいいレースをしていないと厳しいというのが私の考えです。入れたのは民放記者クラブ・勝馬の野口誠氏、日刊競馬の柏木集保氏と匿名。
ミラクルレジェンドはJBCレディスクラシックを勝ちましたが、これで選ばれれるとおかしいです。入れたのは東京競馬記者クラブ・スポーツニッポンの池田裕文氏。

最優秀短距離馬はロードカナロア(283票)。日本と香港でスプリント戦を勝ちました。以下、カレンチャン(4票)、サダムパテック(1票)、該当馬なし(1票)。
ロードカナロアは国内GIは1着1回3着1回、カレンチャンは1着1回2着1回。国内に限ればカレンチャンの方が上という判断もあるかもしれません。
サダムパテックはマイルCSを勝ちました。入れたのは中京競馬記者クラブ・会友の米山充麿氏。最優秀4歳以上牡馬で該当馬なしに入れていた人です。

最優秀ダートホースはニホンピロアワーズ(219票)。以下、ローマンレジェンド(44票)、ワンダーアキュート(5票)、エスポワールシチー(4票)、ゴルトブリッツ(1票)、該当馬なし(16票)。何を見るかで大きく変わってきそうです。
ニホンピロアワーズはGI1勝、GIII2勝、GII、GIIIで2着1回ずつ、ローマンレジェンドはGI1勝、GIII2勝、ワンダーアキュートはGI1勝、2着1回、3着2回、エスポワールシチーはGI2勝、2着1回、ゴルトブリッツはGI1勝、GIII1勝。
重賞勝利数ならニホンピロアワーズ、ローマンレジェンドが3勝、GI勝利数、連対数ならエスポワールシチーの2勝、3回、GI3着以内の回数ならワンダーアキュートの4回。ゴルトブリッツが帝王賞を完勝したときはこのままダート界を制するのではと思いましたが急死。それぞれアピールポイントがあります。
私ならJCDを完勝したニホンピロアワーズか、GI2勝のエスポワールシチーかで天秤にかけた上でニホンピロアワーズですかね。

最優秀障害馬はマジェスティバイオ(156票)。以下、マーベラスカイザー(121票)、エムエスワールド(1票)、該当馬なし(11票)。
中山グランドジャンプを勝ったマジェスティバイオと中山大障害を勝ったマーベラスカイザーの一騎打ちでした。結果、中山大障害の方でも3着に入っているマジェスティバイオの方でしたね。エムエスワールドは重賞2勝ということなんでしょうかね。入れたのは匿名。