ロンシャンウィークエンド、ロイヤルアスコット、香港国際競走、BCなど、一つの開催で複数のGIをやってしまうのが世界的流行なのですが、2011年からブリティッシュチャンピオンズデー、ってのが行われています。というのを一昨日確認しました。昨年も
Frankelが出走した英チャンピオンSをチェックしていたはずなのですが。レース名にブリティッシュチャンピオンズが付くものがいくつかあるのですが、どうしましょうかね。長いのですが、BCと略すとブリーダーズカップと被りますし。
ブリティッシュチャンピオンズロングディスタンスC(GIII、旧名ジョッキークラブC)は
Royal Diamondが勝ちました。鞍上ジョニー・ムルタなんですが、調教するのもジョニーなんですよね。この話題は追えていないのですが、昨年、アガカーン殿下の主戦をクビになったときにムルタが自分で厩舎を運営していそうだどうだってのがあって(
ブログ)、その後、結局、自分で公に調教を始めたんだろうと思っています。Royal Diamondは昨年の愛セントレジャーの勝ち馬ですが、そのときに管理していたことになっているのはトーマス・カーモディ。アガカーン殿下と決別することになったときの
Ursa Majorの調教師ですね。
Royal Diamondの母はおなじみイリジスティブルジュエル。JCにやってきました。産駒では他に
Mad About You、
Princess Highwayが重賞を勝っています。
Royal DiamondはSadler's WellsとKingmamboの相性の良さを生かし、母内はSadler's WellsとDanehillの組み合わせです。と書くと
Camelotと近い配合のような感じですね(
Camelot × Royal Diamond)。Mr. Prospectorクロスはあってもそれほど影響は強くないです。そうすればKing's Best産駒らしく、距離が持つのも理解ができます。そうは言ってもCamelotの方が完成された美しい配合ではありますが。
ブリティッシュチャンピオンズスプリントS(GII、旧名ダイアデムS)はDutch Art産駒
Slade Powerが勝ちました。馬主の名前がMrs S Powerで、この方の所有した馬にスプリントGI2勝の
Sole Powerがいます。自分の名前を日本で言うところの冠名として使われているようですね。
父は確かに短いところで良績を残したDutch Artですが、配合内容はスプリンターって感じには見えないですね。
ブリティッシュチャンピオンズフィリーズ&メアズS(旧名プライドS、プリンセスロイヤルS)はAuthorized産駒
Seal Of Approvalが勝ちました。父はDjebelもPrince Roseもクロス無しだったのですが、母方はSeal Of Approvalではどちらもクロスします。Montjeuの良さを出すという面では好ましいと思います。母内にDarshaanがありますが、プリティーポリーSの
Ambivalentと同じですね。
母はアガカーンスタッド出身。アガカーンスタッドの
Dalkalaは4着でした。
QエリザベスIISは
Olympic Gloryが勝ちました。昨年ジャンリュックラガルデール賞以来のGI勝利です。そのときは距離が延びても大丈夫だと思ったですが、マイラーですね。
メンバーは揃っていて、他に
Kingsbarns、
Dawn Approach、
Elusive Kate、
Gordon Lord Byron、
Maxios、
Soft Falling Rainと6頭のGI馬が出走していました。Olympic Gloryは2歳時に唯一の土を付けられたDawn Approachにリベンジが成功しました。私が2歳時からこだわっているMaxiosは6着でした。ロイヤルアスコットのプリンスオブウェールズも6着で、GI2勝はどちらもロンシャンです。遠征が駄目なのか、アスコットが駄目なのか、ロンシャンが得意なだけなのか。
英チャンピオンSは
Farhhが勝ちました。GIでの2着が4回あり、その時の勝ち馬はFrankel(2回)、
Moonlight Cloud、
Nathanielと強い馬にきっちり負けてきましたが、今年5月のロッキンジSで初GI勝利を挙げていました。そこから久しぶりのレースになりましたが、
Cirrus Des Aiglesにクビ差勝ち。立派だと思います。ダービー馬
Ruler Of The Worldは3着。
母はオイロパ賞、ドイツ賞のGonbarda。かなりコテコテのドイツ血統です。異系交配ですが、Hyperion、Princequillo、Teddyというところでまとめるのは
King's Bestなんかでも見られるドイツ血統の生かし方の見本だと思います。King's BestはBay Ronaldの流れで見事にまとめた凄い配合な訳ですが、Farhhの場合は世代が交代してBay Ronaldの影響が遠くなる代わりに、Nasrullah - Nearco - Pharos - Phalarisの流れが加わっています。