うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

ドバイワールドカップデー

2013-03-31 23:24:00 | 競馬日記
昨日はドバイワールドカップデーでした。結果、レース映像はこちら(ERA)。1レースから振り返ります。

純アラブ馬限定GIドバイカハイラクラシック(AW2000m)はAl Mamun Monlauという馬が勝ちましたが、さすがによく分かりません。

ゴドルフィンマイル(GII、AW1600m)はSoft Falling Rainが勝ちました。UAE2000ギニーからの連勝で、母国南アメリカではGIを勝っています。まだ無敗。

ドバイGC(GIII、T3200m)はCavalrymanが勝ちました。Halling産駒でなかなか美しい異系交配です。3歳時にパリ大賞典を勝って期待したのですが(ブログ)、その後不振で、重賞勝利は2009年9月のニエル賞以来です。

UAEダービー(GII、AW1900m)はLines of Battleが勝ちました。Ballydoyle所属で、重賞初勝利です。War Front産駒でDanzig 2 x 4、Northern Dancer 3 . 6 x 5を持ちます。伯父に名種牡馬Dynaformerがいます。
ケイアイレオーネは10着。

アルクオーツスプリント(GI、T1000m)はShea Sheaが勝ちました。Soft Falling Rainと同じく南アのデ・コック厩舎所属。南アではGI2勝。National Emblem産駒です。Northern Dancer 4 x 4系列ぐるみ主導。

ドバイゴールデンシャヒーン(GI、AW1200m)はReynaldothewizardが勝ちました。ファリダットが出走したマハーブアルシマールからの重賞連勝です。
タイセイレジェンドは12着。

ドバイデューティフリー(GI、T1800m)はSajjhaaが勝ちました。ドバイに来てからGII ケイプヴェルディ→GII バランシーン→GI ジェベルハッタ→GIドバイデューティフリーと4連勝です。絶好調ですね。

ドバイシーマクラシック(GI、T2410m)はBallydoyleのSt Nicholas Abbeyが勝ちました。ジェンティルドンナと並んでレースを進め、力強く抜け出しました。BCターフ3着からのレースでしたが、お見事と言っていいでしょう。
ジェンティルドンナは2着。JC以来のレースでしたが、St Nicholas Abbeyの方がレース間隔が開いていますので、関係ないでしょう。猛烈な末脚で勝つ馬で、St Nicholas Abbeyが押し切るようなレースでは本来は厳しいはずで、よく2着に来たなと思います。逆にSt Nicholas AbbeyがJCに出ていたとして、ジェンティルドンナとオルフェーヴルの間に割って入ったとは思えないです。泥んこ凱旋門賞→カチコチJC連続2着のオルフェーヴルといい、日本馬の適応力は大したものですね。
BCターフ4着のトレイルブレイザーは殿負け。BCターフ3着の馬が勝つレースですから、もうちょっと走っても良かったと思うのですが、本調子ではなかったんでしょう。

ドバイWC(GI、AW2000m)はケンタッキーダービー馬Animal Kingdomが勝ちました。そのケンタッキーダービー以来の久々のGI勝利です。前走、ビシッと走って、目が覚めたようですね。鬱憤を晴らす完勝でした。
ロイヤルアスコットへの遠征が計画されています(記事)。今年9月に引退することが決まっており、引退後はオーストラリアのArrowfield Studに行く予定です(記事)。ただし、Arrowfieldはオーストラリアで走らせるというオプションも持っている模様(記事)。動向に注目です。
Arrowfieldはアガカーンスタッドと提携しており(記事)、Redoute's Choiceがアガカーンスタッドで繋養されるのはその一環なわけですが、Animal Kingdomは曾祖父がアガカーン殿下所有だったBlushing Groomです。Arrowfieldでアガカーンスタッドの牝馬に交配されるようなこと、もしくはアガカーンスタッドにシャトルされるようなことはあるのでしょうか。

Fasig-Tipton Florida select sale

2013-03-26 20:23:03 | セリ
Fasig-Tipton Florida select saleが行われました(結果)。100万ドル超えは2頭(記事1記事2)。

160万ドル:Bernardini×Hishi Aspen(牡)
110万ドル:A.P. Indy×Foxy Danseur(牝)

日本人の落札馬と分かるものは2頭。どちらも吉田勝己氏名義の落札。

30万ドル:Smart Strike×Tejida(牡)
15万ドル:Tiznow×Last Crown(牝)

最高額だったBernardini×Hishi Aspenの母は日本で走り、秋華賞にも出走したヒシアスペンです。よって生産者は昨年亡くなった阿部雅一郎氏。日本人の生産馬がアメリカで100万ドル以上の評価をされたのはうれしい限りです。
配合はNorthern DancerとSecretariatの系列ぐるみでリードする形態で、そこにMr. Prospector、Buckpasser、Dr. Fagerのクロスが加わり、垢抜けない感じになってしまっています。ただ、Bull Dog (Sir Gallahad) - Teddyがきれいに配置されていますので(Secretariat、Mr. Prospector、Buckpasser、Dr. FagerはTeddyを持つ)、そんな大きなマイナスとは感じません。

A.P. Indy×Foxy Danseurは世代がズレていて、いい配合には見えませんね。

Smart Strike×TejidaもMr. Prospector 2 x 5があるように世代がズレていますが、これ以外はそんなに悪い感じはないです。ブレイクランアウトと似たところがありますね。

Tiznow × Last Crownは母がChief's Crownの半妹。こちらもBold Ruler 7 x 4と世代がズレています。

世代がばっちり合ったきれいな配合が少ないですね。そういう時期なんでしょうか。

スプリンター

2013-03-25 23:55:15 | 競馬日記
宮記念はロードカナロアが勝ちましたね。どうするのかなと思っていましたが、外からねじ伏せました。役者が違うという感じでした。

国内と海外のスプリントGIを制した唯一の馬で、日本馬最多のスプリントGI3勝目。歴史的スプリンターの仲間入りです。マイル路線には色気を出さず、ゆったりと使って行くようですね。

24戦無敗の史上最強スプリンターBlack CaviarはまずはTJスミスに向かう見込み(記事)。その後、ロイヤルアスコットに向かうかどうかは未定ですが、もし、向かう場合、Frankelとの交配という案もあるようですね(記事)。

Frankel × Black Caviar

Danzig主導がはっきりする点ではいいかもしれません。あんまりおお、これは!っという点のある配合ではないですが。

日本にはスプリントGIが2つしかないので、国内で走っていてはBlack CaviarのGI14勝に手が届くわけがありません。ロイヤルアスコットでBlack Caviarを倒してやろうくらいの攻撃的なレースの使い方があってもいいんじゃないかと思いますが、欧州遠征はそんなに簡単なことではないので、国内専念(年末は香港もあるか)でも仕方がありません。香港スプリントもレベルが高いレースなので(The World's Top 50 Group/Grade One raceではスプリントGIとしては豪のライトニングSに次ぐ2位)、これの連覇を目指すのでも十分と言っていいように思います。

The World's Top 50 Group/Grade One race

2013-03-19 21:23:27 | 競馬日記
IFHAがThe World's Top 50 Group/Grade One raceというのを発表したそうですね(記事1記事2)。セックスアローワンス調整済みFRRの過去3年の平均値でランキングしたものなようです。

日本のレースでは、ジャパンカップが第10位、宝塚記念が第17位、有馬記念が第19位、天皇賞秋が第20位と50位以内に4レースが入りました。

トップは英チャンピオンSで、もともと良いメンバーが集まるレースの一つではありますが、それを昨年のFrankelが更に押し上げた結果です。
2位はBCマイル、3位タイは凱旋門賞とジャック・ル・マロワ賞。凱旋門賞は昨年のレートが低くてこの順位になってしまいました。
他の主要レースでは、BCクラシックは5位、KジョージVI&QエリザベスSは7位、愛チャンピオンSと英インターナショナルSは12位タイ、ドバイWCは15位、BCターフは18位、ドバイシーマクラシックは22位、香港Cは25位、サンクルー大賞典は27位、ケンタッキーダービーは31位、ダービーは36位といった具合でした。

JCは愛チャンピオンSよりもドバイWCよりも上、宝塚記念はBCターフよりもドバイシーマクラシックよりも上ですから、そんなに不満はありません。それよりも50位以内に4レースしか入らなかったことの方が不満です。例えば国際GIが6レースしかない香港は5レースが50位以内です。
天皇賞春、安田記念、マイルチャンピオンシップあたりは現実的にもうちょっと価値を上げられそうな気がしますので、海外から高いレーティングを持つ馬の参加を促す、これらの勝ち馬が高いレーティングを得られるようにするなどの努力を期待したいです。

2008年以降のGIとJpnIのファイナルレースレーティング(FRR)はこの表をご覧ください()。

阪神大賞典、スプリングS

2013-03-18 20:32:52 | 競馬日記
日曜日の重賞はどちらもすっきりとしたレースでした。

阪神大賞典は昨年の3歳チャンピオンのゴールドシップ。ゆっくり出て、後方追走から早め進出で押し切りました。平常運転ですね。まだ6分の出来たっだとのこと(記事)。力が違いすぎました。力が違いすぎるとは言っても、一応、前走京都記念2着のベールドインパクトとか、万葉S勝ちのデスペラードとか、長距離上手の古豪フォゲッタブルモンテクリスエストウカイトリックとかがいたわけなのですが、これらを相手に力が違いすぎるってどれだけ強いんだってことですね。
本番はどんなレースになるのでしょうね。ベールドインパクトを軽々とひねり潰したレースぶりを見ると、ちょっと逆らうのは無理っぽいと思いますが。

スプリングSは昨年の2歳チャンピオンのロゴタイプ。朝日杯を外枠から出て勝った馬が弱いわけはないですね。Haloクロスがあって中山の重賞連勝ですから、中山が合うタイプなんだろうと思います。距離は2000mまでなら問題ないですし、皐月賞はこの馬が中心になるでしょう。

春のGIの軸となる馬がしっかりと勝ってくれました。

Googleリーダー

2013-03-15 20:40:50 | 日記
Googleリーダーがお亡くなりになるそうですね。
いつだったか、あれ、使いにくくなったなあと感じたときがあったので、そのうち終了するんだろうなと思っていました。

が、Racing Postとか、BloodhorseとかのRSSをGoogleリーダーに突っ込んでニュースを管理していたので、少し困ったことになりました。RSSリーダーの引っ越しという意味ではどこかに引っ越せばいいだけなのですが、スターを付けたり、タグを付けたりしたものの情報まで引っ越せるところがあるのかが問題です。興味のあるニュースにスターを付けておいて、後で関連するニュースをまとめてブログ記事にするというのが主な使い方でした。

GoogleとしてはGoogle+を使わせる方向に集中したいのかもしれませんが、あんなものを使うわけがないので、サービスを切り捨てるなら他のところに移動するだけです。Googleが好きか嫌いかと聞かれれば大嫌いだけど便利だから利用しているだけなので、便利なものがなくなれば、はいそうですかというところですね。存続のために署名を集めたりしているそうですが、情報まで引っ越せるところが確保できれば何の問題もありません。どこかがやればホイホイと移動しますよ。

スーパーサタデー

2013-03-13 23:14:14 | 競馬日記
先週土曜日のいわゆる「スーパーサタデー」の回顧です。

最重要レース、アルマクトゥームチャレンジR3(GI、AW2000m)はHunter's Lightが勝ちました。R2からの連勝ですね。これは本番も本命になるのでしょう。
BCターフのLittle Mikeは8着、ディフェンディングチャンピオンMonterossoは9着、BCターフ4着のトレイルブレイザーは10着。いずれも見事にふるいませんでした。トレイルブレイザーは本番はシーマクラシックの方に向かう見込み。

ジェベルハッタ(GI、芝1800m)はSajjhaaが勝ちました。こちらも好調ですね。ケイプヴェルディでドバイ初勝利を挙げた後、バランシーンでIguguを撃破し、ここでGI初勝利です。こちらもデューティフリーの本命になってくるでしょう。Iguguはここもふるわず6着。

ドバイシティーオヴゴールド(GII、芝2410m)はJakkalberryが勝ちました。JCに参戦してましたね。このときは勝ってこないと思っていましたが、場所が変われば勝ってしまうものです。母父はHunter's Light、Monterossoと同じくBaratheaです。Baratheaは愛2000ギニーとBCマイルを勝った一流マイラーで、種牡馬として2歳GI2勝のTobougg、スプリントCのTante Rose(ドバイデューティフリーS(GIII)と呼ばれるレースも勝っていますが、これはスポンサー名で書いているだけで、要するにフレッドダーリングSです)など、6頭のGI馬を出しましたが、大物と呼べるような産駒はおらず、欧州年度代表馬としてはちょっと物足りない感じがありました。

マハーブアルシマール(GIII、AW1200m)はReynaldothewizardが勝ちました。重賞初勝利のようですね。GI2勝のSeventh Streetの半弟です。
前走のドバイ初戦は9着だったファリダットはここもふるわず9着でした。本番には出られないでしょう。

バージナハール(GIII、AW1600m)はAfrican Storyが勝ちました。昨年、ゴドルフィンマイルを勝った馬です。久々のレースでした。

アルバスタキヤ(リステッド、AW1900m)はSecret Numberが勝ちました。マイルGI2勝のLibrettist、重賞2勝のDubai Destinationの半弟で、伯父にヒシアケボノ、叔父にアグネスワールドがいます。Raven's Passの初年度産駒です。Lovely PassがUAE1000ギニーを勝っていますね。AWがやっぱり合う血統なのでしょうか。

シーキングザダイヤ産駒重賞制覇

2013-03-11 20:39:32 | 競馬日記
シーキングザダイヤ産駒Safawiがチリで重賞を勝ったようですね。
シーキングザダイヤの南米での初年度産駒になり、生産はシーキングザダイヤを繋養しているHaras Matancillaになります(2013年はフロリダのBridlewood Farmで供用されるようです。シャトルなのか、こちらに定住するのかは分かりません)。




シーキングザダイヤは母がモーリス・ド・ゲスト賞のシーキングザパールで、Storm Cat産駒の中で最上級の良血馬です。血統構成もBold Ruler主導の見事な配合でした。
シーキングザパールはHyperionを持たない現代日本で活躍した馬としては珍しい配合で、NHK杯を快勝した後、フランスで日本調教馬として初の欧州GI制覇を成し遂げました。シーキングザダイヤはNZT母仔制覇を成し遂げ、NHK杯で2番人気に支持されましたが完敗。ダート路線に転じ、GIで9回も2着に入りました。こちらもHyperionは父内に一つあるだけです。
血統はピカピカであっても日本では種牡馬として成功しにくいでしょうから、海外に活路を見いだしたのは正解だと思っています。

SafawiはNorthern Dancer、Mr.Prospector、Secretariatと3種類のクロスが5代目に並び、父ほどのシンプルさはありません。しかし、系列ぐるみはSecretariatのみで、父の傾向を受け継いでいますから、悪くはありません。Chop Chop、Balladier、Eight Thirtyといったマニアックな北米の血や、Somethingroyal - Princequilloのスタミナを生かしていることは良い点と言っていいともいます。

大外から豪快に差しきる大物感のあるレースぶりでしたし、今後も期待できると思います。