うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

関口氏が方針転換

2007-09-30 22:43:22 | 競馬日記
高い馬を買うのをやめるそうです(フサイチDX)。

普通のことじゃないでしょうか。何しろ金の使い方が普通じゃなかったです。高い金で駄馬を買うことには一切意味がないですね。
以前、関口氏が買った高額馬ザサンデーフサイチフサイチギガダイヤMr. SekiguchiFusaichi Samuraiについてまとめましたが(ブログ)、ことごとく駄目です。3.3億円のフサイチジャンクも伸び悩んでいますが、本来はこんなもんです。「日本では高い馬を買うのをやめる」ってことのようですが、アメリカでもこのようなやり方は続かないでしょう。

金と情熱はあったようですから、もうちょと金の使い方が上手ければいい馬主になれたんじゃないかと思います。
Mr. SekiguchiやFusaichi Samuraiは血統表を一見しただけで問題外、フサイチジャンクやザサンデーフサイチに何億も出すのはやめた方がいい、と誰かアドバイスしなかったのでしょうか。アドバイスを聞く人でもないのかもしれませんが。

スプリンターズS

2007-09-30 21:31:05 | 競馬日記
雨が降る中、アストンマーチャンが見事な逃亡劇を見せました。
鞍上に中舘を配した意味がありました。馬の能力を引き出す見事な逃げでした。中舘がインタビューで「馬が落ち着いていた。こういうときは走ると豊が言っていた。」ってことを言っていましたが、馬の状態も良かったです。
アストンマーチャンの元主戦の豊の方は調子が上がっていないスズカフェニックスに乗って着外。更に悪いことに5Rでは降着をくらい、開催4日間の騎乗停止処分となりました。
前日の札幌の2歳Sでは豊マジックと言っていい騎乗を見せましたし、最近は猛烈な勢いで勝ちまくっていましたので、ここらで小休止と言ったところでしょうか。

気になる配合

2007-09-29 23:34:56 | 競馬日記
この前、新馬を勝ち上がったフローテーションってのはちょっと気になる馬です。
全兄ダイイチアトム、全姉スペシャルフロートともに初戦で勝ち上がっているようです。
ダイイチアトムは新潟記念、オールカマーに出て、どちらも掲示板を確保しました。

配合的にはスティンガーライスシャワーを足して2で割った感じですね。
父の父と母の母の組み合わせがスティンガー、母の父リアルシャダイを父に持ちBMSがマルゼンスキーなのがライスシャワー。
この意味で相性自体の良さは確保できているように思いますし、Hail to Reasonの他に余計なクロスができなかったのも相性の良さをストレートに出すのにプラスです。
2歳1600mのGI馬と3000m超のGI馬を足して2で割った感じですから、中長距離ぐらいが適した感じでしょうか。ダイイチアトムは2000mと2200mの重賞で掲示板に載っていますからそんなところでしょう。

サンデーサイレンス系ですので大きなところを勝てるかは別として、配合の考え方自体は極めて常識的です。そして同配合が全て初戦で勝ち上がっていますから成果も出ています。

ドリームジャーニーとザサンデーフサイチ

2007-09-23 22:52:44 | 競馬日記
神戸新聞杯はよどみないミドル~ハイペース(実質的ペースメーカーはホクトスルタンなのでミドルペース寄り)をドリームジャーニーが大外から突き抜けました。
春の成績からもう終わったのかなと思いましたが、まだまだやれそうです。飽和しつつあるサンデーサイレンス系で、父は海外で強かったステイゴールドです。海外遠征の話も出ていましたが(馬インフルエンザ騒動でどうなったのか知りませんが)、海外での走りを見たいです。
今回、蛯名騎手から豊に乗り替わったのですが、蛯名騎手は関東の方で重賞を勝ちました。お互いにとっていい乗り替わりとなったようです。
ヴィクトリーは道中の騎手の抑え方から勝てそうにないなと思ったのですが(がつんと行かずに抑えることが目的のレースだったのでしょう)、フサイチホウオーの方がもっと酷かったです。乗り方としては特におかしなところはなかったように思うのですが、全く伸びず。

ドリームジャーニーと調教師、騎手が同じのザサンデーフサイチは3戦目で勝ち上がりました。首差ですが3歳未勝利戦が終わりますので大きな首差です。「首差で勝って首がつながった」、と上手いことを言おうと思ったのですが、池江泰寿師に先に「首の皮一枚残った」と言われてしまいました(記事)。
勝ち上がれる馬と書いた手前(ブログ)、勝ち上がってくれて良かったです。

ローズステークス

2007-09-17 20:37:29 | 競馬日記
ローズステークスはつまらない競馬でした。
秋華賞トライアルであり、3着までに秋華賞優先出走権が与えられるレースです。
しかし、ペースは超スロー。超スローの桜花賞を勝った馬が出ているにも関わらずです。桜花賞馬ダイワスカーレットが楽々と先行し、普通に勝ちました。1着から4着までは人気通りでした。

超スローになれば桜花賞馬が勝つのは分かり切っていたはずです。秋華賞の権利が危うい馬は、勝つのは無理でもスローに乗じて3着以内に紛れ込む作戦だったのでしょうか。人気通りの決着ですからそのような形にはなりませんでした。本来ならば勝負を賭けて有力馬以外の誰かがダイワスカーレットを叩きに行くべきだったでしょう。積極的に権利を取りに行く馬がおらず、優先出走権なんてのは意味がありませんでした。実力馬が単に試し走りをしただけです。

ベッラレイアにとっては無理矢理勝ちに行くレースではないですから、2着確保で仕方がないでしょう。上り3F33.2の脚を使っても捕まえられないのですから、逃げたダイワスカーレットが楽すぎました。
既に秋華賞に出られそうな馬にとっては無難な試走でした。

ダイワスカーレットは強いのですが、ハイペースに対する対応と言う点では疑問が残り、その意味で本当に強いのか分かりません。強い先行馬のレースとしてはネーハイシーザーの毎日王冠を思い出してしまうのですが、距離がちょうど同じ1800mなのでラップタイムを並べてみます。

2007年ローズS:12.9 - 11.1 - 11.6 - 12.4 - 12.4 - 12.1 - 11.2 - 11.0 - 11.4(35.6 - 33.6)
1994年毎日王冠:12.9 - 11.2 - 11.0 - 11.0 - 11.4 - 11.8 - 11.8 - 11.7 - 11.8(35.1 - 35.3)

この毎日王冠では名スプリンターのサクラバクシンオーがレースを引っ張りました。逃げ馬が前半で11秒フラットのスプリンターらしいラップを2回連続で刻みながら、また道中で一度も12秒台にラップが落ちることなくレースが進みました。ネーハイシーザーはこのハイペースを3番手で追走し、自身の上り35.0で見事な勝利を収めました(ネーハイシーザーより1kg重い斤量を背負いながら4着に粘ったサクラバクシンオーもすごい)。勝ち時計(1:44.6)は当時の日本レコードであり、未だに破られないレースレコードです(コースが改装されましたが)。毎日王冠で1分45秒を切るタイムが計測されたのはサイレンススズカエルコンドルパサーを相手に逃げ切った1998年(1:44.9)とこの年の2回だけです。ネーハイシーザーは次走の天皇賞秋も制しました。ビワハヤヒデが故障していなくても勝ったでしょう。サイレンススズカも故障していなければ勝っていたでしょう。
今回のローズSは道中で12秒台のラップが3回連続でありました。ラスト3ハロンだけ33.6。トリッキーなレースです。
ダイワスカーレットは今までハイペースのレースを経験したことがありません。ウオッカと戦ったチューリップ賞、桜花賞も1000mのスプリットが59.8、上り3Fが33秒台という上りだけの競馬でした。ハイペースを追走して(もしくはハイペースで引っ張って)そのまま押し切るようなことがダイワスカーレットにできるのでしょうか。
比較の対象(=ネーハイシーザー)のレベルが高すぎるだけであって、牝馬同士ならどうってことないのかもしれませんが。

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ベッラレイアの名が出たので、同厩馬について。
私がデビュー直前に取り上げたミスベロニカが急死しました。デビュー戦で戦ったロックドゥカンブはセントライト記念を完勝しました。この馬は重賞を勝ってテイエムオペラオーの代表産駒となる資質を持っていたように思います。

The Green Monkey、デビュー決定

2007-09-14 20:47:20 | 競馬日記
2006年2月のファシグティプトンの2歳トレーニングセールで1600万ドルで落札されたThe Green Monkeyがとうとう土曜にベルモントパークでデビューするようです(記事1記事2)。鞍上は名手ジョン・ベラスケスの予定。レースは3歳以上、ダート6Fのメイドンです。

そのベラスケス騎手はベルモントパークでのレースで落馬し病院に送られたそうです(記事1記事2)。右膝の痛みを訴えているそうです。救急車まで歩いたそうですから大きな怪我ではなさそうですが。

キーンランドセプテンバーセール2日目

2007-09-12 22:21:32 | セリ
GodolphinとCoolmoreが対決しているキーンランドセプテンバーセール2日目の最高額は370万ドル。初日は290万ドルでGodolphinが落札したのが最高額でしたが、370万ドルは2日間の最高額となりました(記事1記事2)。

落札したのは今度はCoolmoreの代理人デミ・オバーン氏の方でした。馬はUnbridled's Song × Secret Status(2006年1月23日生)です。母Secret StatusはケンタッキーオークスとマザーグスSを勝っています。良血馬です。父と母の組み合わせとしてもまずまずだと思います。日本で走ったら駄目だと思いますが。

この日はオバーン氏の購買意欲が活発で、この日の上位3頭はオバーン氏によるものでした。


初日、2日目の落札額上位5頭を並べてみます。

初日
290万ドル:Dynaformer × Preach(牡、2006年5月17日生) - ジョン・ファーガソン氏
240万ドル:A. P. Indy × Denebola(牡、2006年3月2日生) - ジョン・ファーガソン氏
200万ドル:A. P. Indy × Fire The Groom(牡、2006年3月5日生) - デミ・オバーン氏
160万ドル:Seeking the Gold × Crystal Crossing(牝、2006年3月21日生) - デミ・オバーン氏
150万ドル:Catigo(Giant's Causeway × Onaga)(牝、2006年4月13日生) - ブラッシュウッドステーブル
150万ドル:A. P. Indy × Wife for Life(牝、2006年2月9日生) - マイメドービューファームズ

2日目
370万ドル:Unbridled's Song × Secret Status(牡、2006年1月23日生) - デミ・オバーン氏
260万ドル:Unbridled's Song × Zing(牡、2006年4月29日生) - デミ・オバーン氏
200万ドル:A. P. Indy × Blithe(牡、2006年3月17日生) - デミ・オバーン氏
190万ドル:Distorted Humor × Stormy Bear(牡、2006年1月25日生) - ジョン・ファーガソン氏
170万ドル:Sundarban(A. P. Indy × Desert Tigress)(牡、2006年3月12日生) - スリーチムニーズファーム
170万ドル:Storm Cat × Mythomania(牡、2006年4月30日生) - デミ・オバーン氏

高額の落札はほとんどデミ・オバーン氏(Coolmore)かジョン・ファーガソン氏(Godolphin)によるものですね。

Sheikh Mohammed VS Coolmore

2007-09-11 20:48:04 | セリ
2007 Keeneland September yearling saleにて、競馬界2大勢力GodolphinとCoolmoreが激突しました。
モハメド殿下の代理人ファーガソン氏はCoolomeを押さえて最高額290万ドルで名門クレイボーンファーム生産のDynaformerの牡を落札しました(記事1記事2記事3)。競走馬としてブルーグラスS(GII)などを勝ち、メトロポリタンHのCorinthianなどのGI馬を出して現在種牡馬として活躍中のPulpitの半弟です。母PreachはフリゼットSを勝った名競走馬です。高祖母がRound Tableの全妹であり、牝系はAloeにさかのぼれます。

Dynaformer × Preach(2006年5月17日生)

母父はMr. Prospectorです。Roberto系×Mr. Prospectorは定番の配合の一つです。日本ではDynaformerと血統構成が似通っているブライアンズタイムの仔で成功例が見られます。具体的には、オークス馬チョウカイキャロル、皐月賞馬ノーリーズン、交流GI2勝ダーレージャパンのフリオーソ、中山金杯を勝ち天皇賞春2着のビッグゴールド。母父Mr. Prospectorの馬は数多く走っていますが、日本でのGI馬はチョウカイキャロル、ノーリーズン、フリオーソのみです。Dynaformerの仔では、QエリザベスIIチャレンジCのFilm Makerが母父Mr. Prospectorであり、あの悲運の名馬Barbaroは母父がMr. Prospector直仔Carson Cityです。これらと血統構成上の共通性を確認するといいでしょう。Dynaformer × Preachは父母の血統、配合ともに上級であると言っていいでしょう。

1600万ドルでCoolmoreに落札され、未だにデビューできないThe Green Monkeyとはちょっとレベルが違います。良配合の良血馬だからといって成功が約束されているわけでもないのですが、こちらもThe Green Monkey同様、追跡したいと思います。

Dylan Thomas連覇

2007-09-10 22:39:14 | 競馬日記
愛チャンピオンSはDylan Thomasが連覇しました。タフですね。
BCターフのRed Rocks、英愛1000ギニーのFinsceal Beoがいましたが、どちらも本調子とまでは行きませんでした。Dylan Thomasにとってはメンバー的にはここは確勝であり、自分自身がレースを使い詰めであったことだけが問題でした。
次は凱旋門賞になるようです。相手が強いと今ひとつ頑張りきれない印象がありますが、どうなることでしょうか。

牝馬戦メイトロンSはDanehill産駒Echelonが勝ちました。重賞6勝目で初めてのGI勝利です。

2歳牝馬戦モイグレアスタッドSはMr. Greeley産駒Saoirse Abuが勝ちました。GI連勝です。

キルターナンS(GIII)はPeintre Celebre産駒Hearthstead Maisonが勝ちました。伯父にリュパン賞のグルームダンサー。曾祖母Lady Berryはロワイヤルオーク賞の勝ち馬であるとともに、ガネー賞のVert Amande、ヴェルメイユ賞のIndian Rose、パリ大賞典のLe Nain Jauneを出した名繁殖牝馬です。半姉ジャストスマイルは日本で走りました。

ラウンドタワーS(GIII)はWar Chant産駒Norman Invaderが勝ちました。母は重賞2勝馬、祖母はコロネーションS馬、曾祖母も重賞勝ち馬(その仔にブレーブテンダー)。高祖母Kittiwakeは自身も活躍馬でしたが繁殖牝馬としても良く、ジャンプラ賞のKitwood(安田記念にも参戦しました)などを出しています。

フライングファイヴ(GIII)はBenbaunが勝ち、このレース3連覇となりました。ベンバウンは今年もスプリンターズSに参戦する可能性があったのですが、輸入検疫に使う予定だった競馬学校で馬インフルエンザが確認され、輸入検疫施設としての指定が取り下げられたため、残念ながら辞退となりました。