うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

ジャンロマネ賞2014

2014-08-25 01:21:22 | 競馬日記
牝馬10F戦ジャンロマネ賞はRibbonsが勝ちました。

Manduro産駒です。配合パターンについて「最近の英国競馬はすごくこういうのが多い」とぼやいていたところで、フランスではありますが、Manduroという外れたパターンの種牡馬がGIを勝ってくれました。ManduroはDarleyの種牡馬で、愛、英で供用され、現在はフランスにいます。Ribbonsは英国供用時代の産駒で、英国調教馬です。ヨーロッパは狭いので、種牡馬の配置換えも他国への遠征も楽そうでいいですね。

Marduro産駒では仏2歳GIクリテリウムドサンクルーのMandaean、伊牝馬GIリディアテシオ賞のCharity Lineに続く3頭目のGI馬です。GIとは言っても、上級のGIではありませんから、ようやく3頭目のGI馬という感じがします。もうちょっと頑張って欲しいです。
いずれも愛、英で供用されていたときの産駒なのですが、仏と伊のGI馬です。狭いヨーロッパにちょっと特色の違う競馬があるおかげで、種牡馬の多様性が維持されているというのはあるでしょうね。全ヨーロッパで英国的競馬ばかりが行われていたら種牡馬の傾向が偏りすぎて大惨事だった気がします。Manduroも仏でGI2勝ですから、フランス供用で結果を出してくれることを期待します。

Ribbonsの母はGI5勝の名マイラーSoviet Songの全妹です。「最近の英国競馬はすごくこういうのが多い」というパターンに当てはまるのは祖母の祖父Nureyevだけですから、繁殖牝馬としてはいい感じがします。

ヨークシャーオークス

2014-08-23 00:59:34 | 競馬日記
ヨークシャーオークスは大本命Taghroodaが2着に破れるという波乱でした。Taghroodaはこんなところで負けないだろうと思っていたのですが。勝ったのはTapestry。前走愛オークスはBraceletのクビ差2着でした。

Tapestryは父Galileo×母父Danehill×祖母Kingmambo全妹という配合。ぱっと3頭思い出す馬がいました。

・GalileoとKingmamboの組合せという意味で、父Kingmambo×母Galileo全妹のWonder of Wonders。オークス2着、愛オークス3着でした。

・父Galileo×母父KingmamboではRuler Of The World。ダービー馬です。

・Mr. Prospectorクロスを持つGalileo産駒最初の活躍馬としてのRed Rocks。Natalmaクロスもあります。BCターフ、マンノウォーSを勝ちました。

Galileo(もしくはその全妹)の仔で、Mr. Prospectorクロスがあって、Sadler's Wells ≒ NureyevもしくはSadler's Wells = Fairy Kingクロスがあって、12Fをこなしているんですよね。Tapestryは父Galileo×母父Danehillというマイル~中距離適性の高い組合せにも関わらずです。Galileoの奥深さを感じます。

もう一つは、Tapestryは最近よく言っている「最近の英国競馬はすごくこういうのが多い」という配合そのものだという点です。「Sadler's Well ≒ Nureyev、Miswaki - Mr. Prospector、Danehill - Danzig、Darshaan - Shirley Heights、His Majesty = Graustark」を英国競馬で活躍している血であると書き出しましたが(ブログ)、Darshaan - Shirley Heights以外の全部を持ちます。しかもSadler's Wells ≒ Nureyevクロス、Miswaki持ちのMr. Prospectorクロス、母内His Majesty = Graustarkクロスと、Danehill - Danzig以外はクロスされているという極端さです。次にどんな種牡馬を付けたらいいんでしょうね。これは困ってしまいますね。同じような血を持つ馬が結果を出し過ぎです。

Zarkava半妹

2014-08-18 00:20:18 | 競馬日記
Zarkavaの半妹Zarshanaが仏GIIIミネルヴ賞を勝ちました。ちょっと勝ち上がるのに手間取ったようですが、前走のリステッドで初勝利を挙げ、連勝で重賞制覇です。

ZarkavaはThe Minstrel ≒ Nijinskyの3/4同血クロスにNative Dancer - Polynesian、Somethingroyal - Princequillo - Prince Roseという配合で、父Zamindarのイメージよりは距離が持つ中距離配合でした。
ZarshanaはNever Bend 6 x 5系列ぐるみにSir Gaylord 6 x 6中間断絶。Never Bendクロスに含まれるDjebel - Tourbillon、Sir Gaylordクロスに含まれるPrincequillo - Prince Rose、他にPrince Chevalier、Donatello、Bahramといったところで、半姉よりも長い距離に合いそうです。というところでロンシャン2400mのリステッド、ドーヴィル2500mの重賞を連勝したのは理解できます。

Zarkavaとは違う配合ですが、Zarshanaはいい配合ですね。ガツッと利いた個性はZarkavaの方にありますが、きめの細かさに関してはZarkavaよりも上と言っていいかもしれません。

ところで、ZarshanaのDanzig系、Never Bend系列ぐるみ、Northern Dancer、Sir Gaylord中間断絶というのはアガカーン殿下らしいですね。例えばフォレ賞のCaradakは全く同じパターンになります(父Green Desert系×母父Nijinsky系×祖母父Mill Reef系という累代交配も同じ)。Sharetaも同じではないですが似た配合ですし、アラムシャーShamdala(この2頭は父Danzig系×母父Nijinsky系×祖母父Mill Reef系)、ShawandaベーカバドMandeshaなんかとも共通性があります。
最近、アガカーンスタッドはラガルデールから繁殖牝馬を引き継いだり、代わりに自分のところの繁殖牝馬を放出したりしたこともあり、今までとは違うパターンの配合も試されていましたが、やっぱりこういう配合は結果が出そうですね。

独オークス

2014-08-17 20:05:17 | 競馬日記
独オークスは人気薄Feodoraが勝ちました。前走の仏オークス10着からの巻き返しです。しかも、重賞での2着があったもののこのレースが初勝利だった模様です。

Mill Reef系Lord of England産駒。半兄For the Millionkissは重賞勝ち馬で、Dashing Blade産駒。3/4同血です。アガカーンスタッドのDalakhaniが活躍しているもののMill Reef系もかなり減ってきているのですが、ドイツでもDashing Bladeの系統が奮闘しています。

Mill Reef 5 x 4がありますね。更にHigh Topを持っていますから、繁殖牝馬とした場合にSadler's Wells系を付けたくなりますね。5代母Rose BowerはMiswakiの祖母ですし、ドイツ血統Birkhahnを持ちますし、Galileo系を付けたら面白いことになりそうな感じです。

ベルリン大賞典もDashing Blade産駒Siriusが勝っていますね。

旅行中に撮った昆虫写真(鱗翅目編2)

2014-08-17 01:31:34 | 農・食・医・環境
ゴンドラ八方駅付近で見たウラギンヒョウモン。随分、ぼろぼろです。ウラギンヒョウモンは新穂高でも撮ったことがありますね(ブログ)。長野には多いんでしょうか。
ウラギンヒョウモン

兎平でも見ました。こちらはあまり痛んでいません。
ウラギンヒョウモン

翅を開いてくれるまで粘りました。
ウラギンヒョウモン

ゴンドラ八方駅付近で見たサカハチチョウ。上高地でも見ました(ブログ)。翅の突起が残っていますね。web上の画像を探したのですが、突起が残っているような写真があまりありません。
サカハチチョウ

栂池で見たヒメキマダラヒカゲ。
サカハチチョウ

ヨツボシホソバという蛾です。栂池で見ました。
ヨツボシホソバ

旅行中に撮った昆虫写真(鱗翅目編1)

2014-08-14 17:08:41 | 農・食・医・環境
八方尾根、栂池の方に旅行に行きました。そして昆虫の写真をいくつか撮りました。

兎平(ゴンドラ乗り場付近)で見たキアゲハ。平地にも多い蝶ですが、高原の方でもよく見られます。兎平は標高1400mくらいなようです。
キアゲハ

下のゴンドラ八方駅付近(標高約770m)では幼虫が。食草がセリ科植物に見えますので、キアゲハですね。
キアゲハ幼虫

食草全体が入るように撮ればこんな感じ。
キアゲハ幼虫

同じく兎平で見たヒメアカタテハ。こちらも平地でもよく見る蝶です。
キアゲハ幼虫

第2ケルン(息ケルン)手前のトイレでマイマイガが産卵していました。長野、岐阜、岩手、山形、秋田、北海道などで大発生しているようですね。八方も多かったですが、大発生という程とは感じませんでした。ただ、標高2000m付近でも見られるんですね。
マイマイガ産卵

こちらは栂池山荘付近で見たマイマイガ雄。こちらは標高1900mくらい。
マイマイガ雄

そう言えば自宅の近所でも撮っていました。雄は随分かわいらしいですね。
マイマイガ雄

昆虫写真2

2014-08-13 23:24:04 | 農・食・医・環境
夜中にヒメジャノメが休んでいました。結構近づいてフラッシュも焚いたのですが、全然逃げませんでした。
ヒメジャノメ

フラッシュなし撮影も。
ヒメジャノメ

そんなに自信はないのですが、オニグモということで。
ヒメジャノメ

こちらはキイロスズメと推定。上の方に止まっていたので角度が難しく、頭の方まで撮れませんでした。
キイロスズメ

クサカゲロウの仲間です。案外種類が多いんですね。
クサカゲロウ類

多分、ドクガの仲間だ、調べたらすぐに分かるだろうと思ったものの、結局、これだというのを探し出せずショックです。
?

昆虫写真

2014-08-12 20:46:14 | 農・食・医・環境
昆虫写真がたまっています。

マエキトビエダシャクだと思います。シャクガは奥が深いですね。
マエキトビエダシャク

翅の模様からホシウスバカゲロウと推定。以前も見たことがあります(ブログ)。
ホシウスバカゲロウ

こちらも前翅の模様からカタジロゴマフカミキリと推定。若干水滴が付いているのは、動き回って写真が撮れないので冷蔵庫で冷やしたからです。無事、リリースしました。
カタジロゴマフカミキリ

前翅の模様、サイズからエンマムシと推定しますが、よく分かりません。エンマムシの近縁種は前翅の背条が識別点の一つのようで、もっとよく見ておけば良かったです。
エンマムシ

ロートシルト賞

2014-08-10 12:12:38 | 競馬日記
ロートシルト賞は4頭立てという少頭数でしたが、1000ギニー馬Miss France、ファルマスSのIntegralが出走していて、一応の形はついていました。勝ったのはDanehill Dancer産駒Esoterique

もともとはアスタルテ賞という名前のレースで、2008年からこの名前が使われています(ブログ)。Esoteriqueはロートシルト家が生産、所有しており、自分の名前の入ったレースを勝ったことになります(racingpostはギー・ド・ロートシルト男爵にちなむとしています)。

母Dievotchkaは他にRussian HopeArchange d'OrRussian Crossと3頭の重賞勝ち馬を産んでおり、Esoteriqueは21歳時に産んだ4頭目の重賞勝ち馬になります。優秀な繁殖牝馬ですね。これら4頭のうち、Archange d'Or以外はDanzig系種牡馬との仔です。

Danehill Dancer産駒によくあるNorthern Dancer - Natalma - Native Dancerと系列ぐるみをつくる配合なのですが、祖母父High Lineがただものではないですね。High LineはジョッキークラブCを3勝、ジェフリーフリアSを2勝したステイヤーで、これが祖母父の位置にあってがっつりと利いているのはHasili産駒やサンダーガルチで見たことがあります。
4頭立ての最下位人気だったのですが、内容のある血統構成です。

ナッソーS

2014-08-03 00:05:36 | 競馬日記
ナッソーSはNew Approach産駒Sultaninaが勝ちました。

昨日、Vaziraの解説で、「「英国競馬はすごくこういうのが多い」というのからちょっと外れています」と書きましたが、GalileoとZafonicはNorthern Dancer×Mr. Prospectorとその裏返しということで、一応、同じパターンでしたね。Sultaninaの配合を見て、そういえばそうだと思いましたが、Northern DancerとかMr. Prospectorとか、全世界的メジャーですから、全然、英国競馬ならではな感じがないですね。

配合で、こりゃ凄いと思うのはTantiemeクロスを伴うMatch = Reliance 4 x 6です。やっぱりTantiemeですよ。ヨーロッパの活躍馬ではよく見かけますね。VaziraもTantiemeクロスを持っています。New ApproachがTantiemeクロスを持つのですが、それをMatch = Relianceクロスで引き継いだのがSultaninaです。日本でもMatch = Relianceを生かした配合が広まりませんかね。