英2000ギニーではGiant's Causeway産駒の
Footstepsinthesandが勝ち、英1000ギニーでは同じくGiant's Causeway産駒の
Maids Causewayが2着に入りました。
前評判の高かったGiant's Causewayですが、順調な滑り出しです。
両馬ともNorthern Dancerのクロスがあります。
Northern Dancerのクロスを持つStorm Bird系の馬と言えば
Johannesburgを思い出します。
配合的にはJohannesburgの方が両馬より整っています。
Johannesburgの祖母はYarn、祖父はStorm Catでこの組み合わせでは
Tale of the Catが出ています。
Tale of the Catは競走馬としてはキングズ・ビショップS(当時はGII)を勝った程度ですが、種牡馬としてはハリウッド・フューチュリティ(GI)やハスケル招待H.(GI)を勝った
Lion Heartを出しています。
JohannesburgがTale of the Catを意識して配合されたのかどうかは分かりませんが、成功例のある配合を血統表内で再現するという考え方は、シンプルであり尚且つ成功の確率が高いように思います。
例えば、サンデーサイレンスの肌馬に
アドマイヤドンを配して
アドマイヤベガを再現するとか、
メジロブライト(残念ながら既に死亡)を配して
メジロベイリーを再現するとか、いいんじゃないでしょうか。
少なくともランダム交配よりは合理的です。
これと同じような概念のもとで行なわれる配合の代表的なものに3/4同血配合があります。
最も単純なのは父とBMSが同じ配合で、
スペシャルウィークと
メジロベイリー、
アドマイヤマックスと
デュランダル、
ナリタブライアンと
シルクプリマドンナなど成功例が多すぎて数えきれません。
同様に父と祖母が同じ配合も、
ナリタブライアンと
ファレノプシスなどがいます。
父が両方とも同じであり、片方の母がもう片方の祖母になっているパターンもよく見ます。
この場合、世代がずれるので、正確な意味での3/4同血ではありません。
Nasrullahと
Royal Charger、
Nijinskyと
The Minstrel、
ダンスインザダーク(=ダンスパートナー、ダンスインザムード)と
スズカマンボなどです(ダンスインザダークの母とスズカマンボの祖母は同血)。
同様に母が同じであり、片方の父がもう片方の祖父になっているパターンも
Caracallaと
Arbar、
Match=Relianceと
Relko=レベルコ、
Fappianoと
Torrentialなど、成功例多数です。
スノッブと
ムーティエの場合、少し複雑です。スノッブの母とムーティエの父が同血で、ムーティエの母とスノッブの父の母が同じです。結果、3/4同血です。
ナリタブライアンと
Ryafanの関係も面白いです。
Ryafanは祖父がRoberto、祖母がAutumn Glory(= Kelley's Day = Outward Sunshine)ですが、この両者の組み合わせにはブライアンズタイム=サンシャインフォーエヴァーがいます。RyafanのBMSはNorthern Dancerでナリタブライアンと同じです。
血統表内2代目に並ぶ血を見た場合、Ryafanとナリタブライアンは3/4同血であり、また、Ryafanは血統表内でブライアンズタイム=サンシャインフォーエヴァーを再現しています。
成功例の模倣は最も簡単な配合方法なので、常に意識する必要があるでしょう。
ところで、Aidan O'Brienチームが2000ギニー、1000ギニーを連勝しました。
フランスの2000ギニー、1000ギニーで"double double"の達成を目指すようです(
記事)。