昨年の凱旋門賞馬Danedream、その凱旋門賞で2着だったShareta、昨年のパリ大賞典馬Meandre、昨年のヴェルメイユ賞馬Galikovaと、極小頭数ながらそこそこのメンバーがサンクルー大賞典に集まりました。Danedreamは今期初戦、バディシェンウンターネーマー大賞典(発音のカタカナ表記のつもりですが、一般的かどうかは分かりません。メルセデスベンツ大賞典、ヴィルトシャフト大賞典と呼ばれていたレースです)を勝ち、圧倒的人気を集めました。
勝ったのはMeandre。Danedreamは殿負け。Meandreはロートシルト家の生産です。母父は不出走のSevres Rose。こちらもロートシルト家の自家生産馬で、母はヴェルメイユ賞のIndian Rose、祖母はロワイヤルオーク賞のLady Berry。ロートシルト家の血統ですね。ロートシルト家のHaras de Meautryで供用されています。自分たちの血統を大切にする姿勢には好感が持てますし、その血を使ってGI馬を作る技術には感心します。
勝ったのはMeandre。Danedreamは殿負け。Meandreはロートシルト家の生産です。母父は不出走のSevres Rose。こちらもロートシルト家の自家生産馬で、母はヴェルメイユ賞のIndian Rose、祖母はロワイヤルオーク賞のLady Berry。ロートシルト家の血統ですね。ロートシルト家のHaras de Meautryで供用されています。自分たちの血統を大切にする姿勢には好感が持てますし、その血を使ってGI馬を作る技術には感心します。
ビッグレッドファームがI'll Have Anotherを購入したそうですね。言わずと知れた今年の米2冠馬です。
曾祖父は種牡馬の父として成功したフォーティナイナー。日本では直仔エンドスウィープが大成功しかけましたが、早世しました。エンドスウィープが日本で出したGI馬はサウスヴィグラス(○外)、スイープトウショウ、ラインクラフト、アドマイヤムーン。サウスヴィグラス産駒はダートを中心に、アドマイヤムーン産駒は早熟性と軽さを武器に2歳戦を中心に活躍しています。
祖父はDistorted Humor。ケンタッキーダービー馬Funny Cide、ベルモントS馬Drosselmeyerといった米クラシックホースを始め多くのGI馬を出し、2011年には北米リーディングサイアーに輝きました。愛ナショナルSのPathfork、クレメント・L・ハーシュターフチャンピオンシップのフォーティナイナーズサンといった芝の活躍馬も出しています。
父のFlower AlleyはトラヴァーズSの勝ち馬。名門スリーチムニーズファームで供用され、ポリトラックのアシュランドSの勝ち馬Lilacs And Laceを出しています。
I'll Have Anotherは今年に入ってから一気に本格化し、GIIロバート・B・ルイスSで初重賞勝利を挙げるとサンタアニタダービー、ケンタッキーダービー、プリークネスSとGIを3連勝しました。Affirmed以来の3冠を目指してベルモントSに出走する予定だったのですが、直前にスクラッチ。そこからまさかの日本での種牡馬入りです。
I'll Have Anotherはデビュー戦でオールウェザーで勝っていますが、重賞勝利は全てダートです。芝をこなせるんですかね。まあ、ビッグレッドの岡田氏が買うんですから芝もこなせるのかもしれません。また、Flower Alleyの半弟トーセンラーはきさらぎ賞の勝ち馬ですし、半妹ブルーミングアレーも芝を走りオークスにも出走しています。I'll Have Anotherの母父はKris S.産駒Archで、シンボリクリスエス産駒ブルーミングアレーの近似がI'll Have Anotherの血統内に再現されています。
ただし、Hyperionが8代目に一つだけで、Mahmoudが9代目までと後退してしまうことはサンデーサイレンス系と合わせることを考えればマイナスじゃないかと思います。
曾祖父は種牡馬の父として成功したフォーティナイナー。日本では直仔エンドスウィープが大成功しかけましたが、早世しました。エンドスウィープが日本で出したGI馬はサウスヴィグラス(○外)、スイープトウショウ、ラインクラフト、アドマイヤムーン。サウスヴィグラス産駒はダートを中心に、アドマイヤムーン産駒は早熟性と軽さを武器に2歳戦を中心に活躍しています。
祖父はDistorted Humor。ケンタッキーダービー馬Funny Cide、ベルモントS馬Drosselmeyerといった米クラシックホースを始め多くのGI馬を出し、2011年には北米リーディングサイアーに輝きました。愛ナショナルSのPathfork、クレメント・L・ハーシュターフチャンピオンシップのフォーティナイナーズサンといった芝の活躍馬も出しています。
父のFlower AlleyはトラヴァーズSの勝ち馬。名門スリーチムニーズファームで供用され、ポリトラックのアシュランドSの勝ち馬Lilacs And Laceを出しています。
I'll Have Anotherは今年に入ってから一気に本格化し、GIIロバート・B・ルイスSで初重賞勝利を挙げるとサンタアニタダービー、ケンタッキーダービー、プリークネスSとGIを3連勝しました。Affirmed以来の3冠を目指してベルモントSに出走する予定だったのですが、直前にスクラッチ。そこからまさかの日本での種牡馬入りです。
I'll Have Anotherはデビュー戦でオールウェザーで勝っていますが、重賞勝利は全てダートです。芝をこなせるんですかね。まあ、ビッグレッドの岡田氏が買うんですから芝もこなせるのかもしれません。また、Flower Alleyの半弟トーセンラーはきさらぎ賞の勝ち馬ですし、半妹ブルーミングアレーも芝を走りオークスにも出走しています。I'll Have Anotherの母父はKris S.産駒Archで、シンボリクリスエス産駒ブルーミングアレーの近似がI'll Have Anotherの血統内に再現されています。
ただし、Hyperionが8代目に一つだけで、Mahmoudが9代目までと後退してしまうことはサンデーサイレンス系と合わせることを考えればマイナスじゃないかと思います。
宝塚記念はオルフェーヴルが勝ちました。
4歳初戦の阪神大賞典は逸走・失速・再加速というわけの分からないことをやって2着。天皇賞春は後方待機も全く届かず。今回は馬体は決して良く見えなかったのですが、それでも勝ちました。
4コーナーで他馬が荒れた内を避けて外に行くのを尻目に内に進路をとりました。皐月賞でゴールドシップがやった戦法です。同じ父ステイゴールド×母父メジロマックイーンですから、鞍上には荒れた馬場でも問題ないという自信があったでしょう。外をまくりきって勝つのとは違う種類の強さがありました。ルーラーシップの更に外を回って勝てたかは分かりませんが、ルーラーシップがオルフェーヴルと同じところを通ってもオルフェーヴルには歯が立たなかったでしょう。
これで頓挫がない限り凱旋門賞に向かうことになると思います。体調さえ戻れば勝ってもおかしくないと思います。
4歳初戦の阪神大賞典は逸走・失速・再加速というわけの分からないことをやって2着。天皇賞春は後方待機も全く届かず。今回は馬体は決して良く見えなかったのですが、それでも勝ちました。
4コーナーで他馬が荒れた内を避けて外に行くのを尻目に内に進路をとりました。皐月賞でゴールドシップがやった戦法です。同じ父ステイゴールド×母父メジロマックイーンですから、鞍上には荒れた馬場でも問題ないという自信があったでしょう。外をまくりきって勝つのとは違う種類の強さがありました。ルーラーシップの更に外を回って勝てたかは分かりませんが、ルーラーシップがオルフェーヴルと同じところを通ってもオルフェーヴルには歯が立たなかったでしょう。
これで頓挫がない限り凱旋門賞に向かうことになると思います。体調さえ戻れば勝ってもおかしくないと思います。
ロイヤルアスコット開催が終了しました。GIだけ順番に見て行きます。
オープニングを飾ったのはFrankel。クイーンアンSを11馬身差で圧勝しました。Timeformは過去最高のレーティング147を付けましたし、公式レーティングもダンシングブレーヴに次ぐレーティング140を付けました。
強いマイラーだと思いますが、凱旋門賞馬Urban Seaの息子のダービー馬Galileoの息子がゴリゴリのマイラーだというのが受け入れにくくて少し冷淡になりがちです。
Urban SeaはBay Ronald主体の完全異系交配型中長距離馬。GalileoはNearco主導で母方のBay Ronald系がアシストする異系交配型中長距離馬。それに対し、FrankelはNatalmaを伴うNorthern DancerクロスでSadler's WellsとDanehillが強調され、Raise a NativeとBuckpasserによってUrban Seaというよりその父のMiswakiの個性が強調された近親交配型マイラーです。
Galileo産駒ならSixties Icon、Cape Blanco、Wasといったおしゃれな中長距離型の配合が好きです。
スプリント戦キングズスタンドSを勝ったのはニュージーランド産の香港馬Little Bridge。ホームで重賞は何勝かしていますが、初GI勝利がロイヤルアスコットという金星になりました。Faltaat産駒でMr. Prospector 2x4の近交があります。
3歳マイル戦セントジェイムズパレスSはLawman産駒Most Improvedが勝ちました。仏ダービー14着大敗から距離を短縮して強烈に巻き返しました。DanzigとMill Reefの二つの系列ぐるみが祖母内に同居していて新しい配合だなと思います。
プリンスオブウェールズSはSo You Thinkが勝ちました。High Chaparral産駒でBallydoyle所属ということで忘れてしまいそうになるのですが、この馬もニュージーランド産ですね。凱旋門賞に向けて人気の一角を占め続けることと思いますが(ただしBallydoyleのエースは今のところCamelotですが)、まだ12Fを勝ったことはないようです。
長距離戦アスコットGCはColour Visionが勝ちました。2着もOpinion PollでGodolphinのワンツーになりました。人気のBallydoyle所属Fame and Gloryは7着。Colour Visionは母父がMonsunです。Monsunってのはやっぱりすごい種牡馬なそうですね(記事)。
3歳牝馬マイル戦コロネーションSはDansili産駒Fallen for Youが勝ちました。重賞初勝利です。
エンディングを飾ったのはもう1頭の主役Black Caviar。オーストラリアから遠征してきてダイヤモンドジュビリーSに出走しました。慣れない時計のかかる馬場でしたが、あっさりと抜け出しました。が、鞍上が手綱を緩めるのが早すぎてMoonlight Cloudの追撃を許し、どうにかぎりぎり振り切る形になりました。トラブルは実はこれだけではなく、翌朝、2個所の筋断裂(肉離れ?)と打撲が見つかりました(記事1、記事2)。それでも勝つBlack Caviarの強さが際立ちます。これで22戦無敗。ただし、この怪我が原因で引退する可能性もあります。
マイルのFrankel、スプリントのBlack Caviar。2頭の歴史的な馬のためのロイヤルアスコットでした。
オープニングを飾ったのはFrankel。クイーンアンSを11馬身差で圧勝しました。Timeformは過去最高のレーティング147を付けましたし、公式レーティングもダンシングブレーヴに次ぐレーティング140を付けました。
強いマイラーだと思いますが、凱旋門賞馬Urban Seaの息子のダービー馬Galileoの息子がゴリゴリのマイラーだというのが受け入れにくくて少し冷淡になりがちです。
Urban SeaはBay Ronald主体の完全異系交配型中長距離馬。GalileoはNearco主導で母方のBay Ronald系がアシストする異系交配型中長距離馬。それに対し、FrankelはNatalmaを伴うNorthern DancerクロスでSadler's WellsとDanehillが強調され、Raise a NativeとBuckpasserによってUrban Seaというよりその父のMiswakiの個性が強調された近親交配型マイラーです。
Galileo産駒ならSixties Icon、Cape Blanco、Wasといったおしゃれな中長距離型の配合が好きです。
スプリント戦キングズスタンドSを勝ったのはニュージーランド産の香港馬Little Bridge。ホームで重賞は何勝かしていますが、初GI勝利がロイヤルアスコットという金星になりました。Faltaat産駒でMr. Prospector 2x4の近交があります。
3歳マイル戦セントジェイムズパレスSはLawman産駒Most Improvedが勝ちました。仏ダービー14着大敗から距離を短縮して強烈に巻き返しました。DanzigとMill Reefの二つの系列ぐるみが祖母内に同居していて新しい配合だなと思います。
プリンスオブウェールズSはSo You Thinkが勝ちました。High Chaparral産駒でBallydoyle所属ということで忘れてしまいそうになるのですが、この馬もニュージーランド産ですね。凱旋門賞に向けて人気の一角を占め続けることと思いますが(ただしBallydoyleのエースは今のところCamelotですが)、まだ12Fを勝ったことはないようです。
長距離戦アスコットGCはColour Visionが勝ちました。2着もOpinion PollでGodolphinのワンツーになりました。人気のBallydoyle所属Fame and Gloryは7着。Colour Visionは母父がMonsunです。Monsunってのはやっぱりすごい種牡馬なそうですね(記事)。
3歳牝馬マイル戦コロネーションSはDansili産駒Fallen for Youが勝ちました。重賞初勝利です。
エンディングを飾ったのはもう1頭の主役Black Caviar。オーストラリアから遠征してきてダイヤモンドジュビリーSに出走しました。慣れない時計のかかる馬場でしたが、あっさりと抜け出しました。が、鞍上が手綱を緩めるのが早すぎてMoonlight Cloudの追撃を許し、どうにかぎりぎり振り切る形になりました。トラブルは実はこれだけではなく、翌朝、2個所の筋断裂(肉離れ?)と打撲が見つかりました(記事1、記事2)。それでも勝つBlack Caviarの強さが際立ちます。これで22戦無敗。ただし、この怪我が原因で引退する可能性もあります。
マイルのFrankel、スプリントのBlack Caviar。2頭の歴史的な馬のためのロイヤルアスコットでした。
仏オークスはアガカーン殿下のValyraが勝ちました。ディープインパクト産駒Beauty Parlourは2着。
アガカーン殿下の馬のGI勝利はサンタラリ賞のSagawara以来で今年2勝目。少し調子を取り戻しましたか。
母はどちらもラガルデールの出身で母父はLinamix。Sagawaraの方はShamardalというらしくない種牡馬が父ですが、ValyraはアガカーンスタッドのAzamourが父です。
Azamourは3歳時にセントジェイムズパレスS、愛チャンピオンS、4歳時にプリンスオブウェールズS、KジョージVI&QエリザベスDSと、距離を伸ばしながら4つのGIを勝ちました。Night Shift×Lear Fan×Darshaan×リベロの累代交配で、アガカーン殿下らしい配合を守っているようなちょっとだけずらせているような、アガカーン殿下の芸域の広さを感じる配合でした。クロス馬の観点ではNearco 4 x 7 . 7 . 7 . 8、Flares 4 x 7、Buchan 5 x 9と世代のずれたクロスがあり、破綻していそうに感じます。が、I理論的(久米さんは先日亡くなり、3代目のつきじさんが事業を継がれています)に世代ズレによりクロス馬の効果なしと見れば、Hyperion中心のシンプルな配合に見えてきます。
Valyraは母はラガルデールの生産ですが、祖母父がDanzig直仔Always Fairであり、父方Never Bendと合わせればアガカーン殿下が得意としていた配合に見えないこともありません。クロス馬の観点では父の世代ズレは完全ではないもののいくらか補正されており、Night Shift内Northern Dancerが強調された形態になっています。Night Shiftは加年度代表馬Fanfreluche、クイーンズプレート2着のBarachois、日本で走ったエリモシブレーの全弟。
アガカーンスタッドは若干の雌伏の時を経て、今年に入ってフランスで3歳牝馬GI2勝と調子を取り戻してきたように見えます。が、どちらの母もラガルデールから受け継いだものである点は特筆すべきことでしょう。アガカーン殿下伝統の牝系からGI馬が出てくるまでもうちょっと待ちましょう。
アガカーン殿下の馬のGI勝利はサンタラリ賞のSagawara以来で今年2勝目。少し調子を取り戻しましたか。
母はどちらもラガルデールの出身で母父はLinamix。Sagawaraの方はShamardalというらしくない種牡馬が父ですが、ValyraはアガカーンスタッドのAzamourが父です。
Azamourは3歳時にセントジェイムズパレスS、愛チャンピオンS、4歳時にプリンスオブウェールズS、KジョージVI&QエリザベスDSと、距離を伸ばしながら4つのGIを勝ちました。Night Shift×Lear Fan×Darshaan×リベロの累代交配で、アガカーン殿下らしい配合を守っているようなちょっとだけずらせているような、アガカーン殿下の芸域の広さを感じる配合でした。クロス馬の観点ではNearco 4 x 7 . 7 . 7 . 8、Flares 4 x 7、Buchan 5 x 9と世代のずれたクロスがあり、破綻していそうに感じます。が、I理論的(久米さんは先日亡くなり、3代目のつきじさんが事業を継がれています)に世代ズレによりクロス馬の効果なしと見れば、Hyperion中心のシンプルな配合に見えてきます。
Valyraは母はラガルデールの生産ですが、祖母父がDanzig直仔Always Fairであり、父方Never Bendと合わせればアガカーン殿下が得意としていた配合に見えないこともありません。クロス馬の観点では父の世代ズレは完全ではないもののいくらか補正されており、Night Shift内Northern Dancerが強調された形態になっています。Night Shiftは加年度代表馬Fanfreluche、クイーンズプレート2着のBarachois、日本で走ったエリモシブレーの全弟。
アガカーンスタッドは若干の雌伏の時を経て、今年に入ってフランスで3歳牝馬GI2勝と調子を取り戻してきたように見えます。が、どちらの母もラガルデールから受け継いだものである点は特筆すべきことでしょう。アガカーン殿下伝統の牝系からGI馬が出てくるまでもうちょっと待ちましょう。
ウォーターシップダウンスタッドの偉大な基礎繁殖牝馬Dararaが死亡しました(記事)。
アガカーンスタッドの出身でDarshaanの半妹。現役時代はヴェルメイユ賞を勝っています。
アガカーンスタッドで繁殖入りし、マドリード大賞典のDariyounを出しましたが、国際格付けの重賞勝ち馬を出せないまま、1994年にウォーターシップダウンスタッドに買われました。ウォーターシップダウンスタッドはロイド=ウェバー卿が1992年に設立した新興スタッドで、後に日本に輸入されるシルバーレーンが最初の繁殖牝馬であり、これはもちろんブラックホークの母であり、成功への道を歩み出していました。
その後、アガカーンスタッド時代の生産馬Dardjiniが障害戦ゴールドメダルノーヴィスチェイスを勝ち、更にDarazariはオーストラリアでランヴェトSを勝って、これがDarara産駒の初めての平地GI勝利になりました。
2頭目のGI馬はウォーターシップダウンスタッドで生産されたDarazariの全弟River Dancerで、QエリザベスIICを勝ちました。2000年から4年間産駒なしが続き、久々の子供Evitaが生まれたのは既に20歳を超えた2004年でした。そして2005年に生まれた名牝Dar Re Mi。プリティーポリーS、ヨークシャーオークス、ドバイ・シーマ・クラシックと3つのGIを勝ちました。最後の産駒は2007年に生まれたRewilding。なんとDarara24歳時の産駒です。ドバイ・シーマ・クラシックとプリンスオブウェールズSを勝ちましたが、Kジョージで悲劇的な最期を迎えました。
計4頭のGI馬を出した名繁殖牝馬でした。また、20歳を超えてから2頭のGI馬を出すというのはそうそうないでしょう。
EvitaとDar Re Miがウォーターシップダウンスタッドで繁殖生活を送っており、この牝系はここから広がっていくことと思われます。
Dar Re Miは今年、Oasis Dreamの牡馬を出産し、2年目の交配相手はDubawiになりました。
Oasis Dream × Dar Re Mi
Dubawi × Dar Re Mi
Evitaは2009年生まれの初年度産駒はRock of Gibraltarの牡馬。2年目はGalileoの牝馬。
Falkland
Galileo × Evita
Evitaは父がアウトサイダーのSelkirkだというのがいいですね。
Rock of Gibraltarとの組み合わせでは父のNorthern Dancerクロスは無視で、Tudor Minstrel系列ぐるみでリードする異系交配になっています。
Galileoとの組み合わせでは祖父Sadler's Wellsと祖母Dararaの組み合わせでDarazari = River Dancerを再現し、SelkirkがNebbioloの部分にドイツ血統を持っているためにUrban Seaのドイツの血が生きています。クロス馬は多いですが、それ以外の点はかなり上手くできていると思います(今年のオークス馬Wasもそうですが、Galileo産駒には、クロス馬が多いもののそれ以外は良くできている、というタイプが見られます)。Urban Seaの血が広まり、クロス馬になっていく過程で、Urban Seaのドイツの血を刺激したタイプが要求されるようになっていくでしょうから、こういった配合を試していっていいと思います。
DararaはDarazari、River Dancer、Dar Re MiとSadler's Wells系との間に3頭のGI馬を出しましたが、EvitaはSelkirkというアウトサイダーを使っているためにSadler's Wellsと組み合わせることが出来ます。
アガカーンスタッドの出身でDarshaanの半妹。現役時代はヴェルメイユ賞を勝っています。
アガカーンスタッドで繁殖入りし、マドリード大賞典のDariyounを出しましたが、国際格付けの重賞勝ち馬を出せないまま、1994年にウォーターシップダウンスタッドに買われました。ウォーターシップダウンスタッドはロイド=ウェバー卿が1992年に設立した新興スタッドで、後に日本に輸入されるシルバーレーンが最初の繁殖牝馬であり、これはもちろんブラックホークの母であり、成功への道を歩み出していました。
その後、アガカーンスタッド時代の生産馬Dardjiniが障害戦ゴールドメダルノーヴィスチェイスを勝ち、更にDarazariはオーストラリアでランヴェトSを勝って、これがDarara産駒の初めての平地GI勝利になりました。
2頭目のGI馬はウォーターシップダウンスタッドで生産されたDarazariの全弟River Dancerで、QエリザベスIICを勝ちました。2000年から4年間産駒なしが続き、久々の子供Evitaが生まれたのは既に20歳を超えた2004年でした。そして2005年に生まれた名牝Dar Re Mi。プリティーポリーS、ヨークシャーオークス、ドバイ・シーマ・クラシックと3つのGIを勝ちました。最後の産駒は2007年に生まれたRewilding。なんとDarara24歳時の産駒です。ドバイ・シーマ・クラシックとプリンスオブウェールズSを勝ちましたが、Kジョージで悲劇的な最期を迎えました。
計4頭のGI馬を出した名繁殖牝馬でした。また、20歳を超えてから2頭のGI馬を出すというのはそうそうないでしょう。
EvitaとDar Re Miがウォーターシップダウンスタッドで繁殖生活を送っており、この牝系はここから広がっていくことと思われます。
Dar Re Miは今年、Oasis Dreamの牡馬を出産し、2年目の交配相手はDubawiになりました。
Oasis Dream × Dar Re Mi
Dubawi × Dar Re Mi
Evitaは2009年生まれの初年度産駒はRock of Gibraltarの牡馬。2年目はGalileoの牝馬。
Falkland
Galileo × Evita
Evitaは父がアウトサイダーのSelkirkだというのがいいですね。
Rock of Gibraltarとの組み合わせでは父のNorthern Dancerクロスは無視で、Tudor Minstrel系列ぐるみでリードする異系交配になっています。
Galileoとの組み合わせでは祖父Sadler's Wellsと祖母Dararaの組み合わせでDarazari = River Dancerを再現し、SelkirkがNebbioloの部分にドイツ血統を持っているためにUrban Seaのドイツの血が生きています。クロス馬は多いですが、それ以外の点はかなり上手くできていると思います(今年のオークス馬Wasもそうですが、Galileo産駒には、クロス馬が多いもののそれ以外は良くできている、というタイプが見られます)。Urban Seaの血が広まり、クロス馬になっていく過程で、Urban Seaのドイツの血を刺激したタイプが要求されるようになっていくでしょうから、こういった配合を試していっていいと思います。
DararaはDarazari、River Dancer、Dar Re MiとSadler's Wells系との間に3頭のGI馬を出しましたが、EvitaはSelkirkというアウトサイダーを使っているためにSadler's Wellsと組み合わせることが出来ます。
ベルモントSはUnion Ragsが勝ったようですね。
昨日の朝、ニュースを確認するとI'll Have Anotherが引退したという話が(記事)。脱力感に襲われました。ちなみにプリークネスS2着のBodemeisterは早々と回避(記事)。そんなわけで気になる馬はUnion Rags1頭だけになっていました(ブログ)。
AlgorithmsもOut of Boundsも戦線離脱する誤算があった3冠戦線ですが(ブログ)、最後にUnion RagsがベルモントSを勝ってくれました。
昨日の朝、ニュースを確認するとI'll Have Anotherが引退したという話が(記事)。脱力感に襲われました。ちなみにプリークネスS2着のBodemeisterは早々と回避(記事)。そんなわけで気になる馬はUnion Rags1頭だけになっていました(ブログ)。
AlgorithmsもOut of Boundsも戦線離脱する誤算があった3冠戦線ですが(ブログ)、最後にUnion RagsがベルモントSを勝ってくれました。
ダービーはCamelotが強かったですね。前評判以上の強さに感じました。
エプソムの12Fはスタミナをもっとがつんと効かせたタイプに勝って欲しかったので、辛い目の表現が多かったですが、整った良配合であることは確かです。ただし、Wasのようにエプソムの12Fをこなすことがはっきりと分かるタイプの方が好みです。
3冠を目指す予定です。ライバルが見あたらないので、このまま行くと久々の3冠馬が見られそうです。
仏ダービーはSaonoisが勝ちました。父は社台が輸入したチチカステナンゴ。今年、亡くなりました。母はHomme de Loi×Garde Royale×Labus×Jefferson×Relicというかなりマニアックな累代交配。5代内でクロスができない異系交配で、Ballyoganのようなマニアックなクロスができます。なかなかいい配合です。
チチカステナンゴ産駒の仏ダービー馬はVision D'Etatに続き2頭目。Vision D'Etatの母父はGarde Royale。フォンテーヌブロー賞のChichi Creasyの母父もGarde Royaleです。理由はよく分からないですが、チチカステナンゴと相性がいいんでしょうね。
エプソムの12Fはスタミナをもっとがつんと効かせたタイプに勝って欲しかったので、辛い目の表現が多かったですが、整った良配合であることは確かです。ただし、Wasのようにエプソムの12Fをこなすことがはっきりと分かるタイプの方が好みです。
3冠を目指す予定です。ライバルが見あたらないので、このまま行くと久々の3冠馬が見られそうです。
仏ダービーはSaonoisが勝ちました。父は社台が輸入したチチカステナンゴ。今年、亡くなりました。母はHomme de Loi×Garde Royale×Labus×Jefferson×Relicというかなりマニアックな累代交配。5代内でクロスができない異系交配で、Ballyoganのようなマニアックなクロスができます。なかなかいい配合です。
チチカステナンゴ産駒の仏ダービー馬はVision D'Etatに続き2頭目。Vision D'Etatの母父はGarde Royale。フォンテーヌブロー賞のChichi Creasyの母父もGarde Royaleです。理由はよく分からないですが、チチカステナンゴと相性がいいんでしょうね。