うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

シバオサゾウムシ

2014-06-30 01:10:30 | 農・食・医・環境
芝生で(広義の)ゾウムシの仲間を見つけました。シバオサゾウムシでいいでしょう。

シバオサゾウムシ

アルファルファタコゾウムシに続き(ブログ)、芝生の害虫シリーズですね(アルファルファタコゾウムシは芝に混じって生えるツメクサの害虫ですが)。

サンクルー大賞典

2014-06-30 00:33:05 | 競馬日記
随分、更新をさぼっていたのですが、その間にロイヤルアスコットがあったり、ネタ自体はあるものの、ネタの鮮度が損なわれているのでこういうのはすっぱりと忘れ、先ほどあったレース。

サンクルー大賞典はGalileo産駒Spiritjimが勝ちました。仏2000ギニー馬Silver Frostの半弟という良血馬です。高祖母Her Silverってのに見覚えがあると思ったら、輸入種牡馬ミオロベルティーノの母ですね。

Silver Frostは2歳6F重賞コヴェントリーSの勝ち馬で、愛2000ギニーで2着のVerglas産駒。仏2000ギニー馬Rivermanとスピード馬Raise a Nativeをクロスし、マイラーだと判断しました。同じくVerglas産駒で仏マイルGIジャンプラ賞の勝ち馬Stormy Riverと似た感じもあります。
SpiritjimはGalileoの父Sadler's WellsのNorthern DancerとSpecial - Thong = Lt. Stevensがクロスして、Sadler's Wellsを強調した配合です。Raise a Nativeクロスがあるとは言っても、やっぱり12F対応力がありそうな感じです。

Sadler's WellsのSpecial - Thong = Lt. Stevensがクロスされた種牡馬ってのは血統表に入ってから楽しみ方がありそうです。将来的にはSadler's Wellsクロスが楽しめそうな感じです。

ロードカナロア

2014-06-17 00:07:02 | 競馬日記
この前、長々とNorthern DancerとOmaha = Flaresについて書いたのは(ブログ)、ロードカナロアを2013年最優秀配合賞に指名した時に一度ちゃんとまとめておこうと思ったものでした(ブログ)。

ロードカナロア。素晴らしい配合ですね。Northern Dancerだけを見ても、父方Nureyev、Nijinsky、母方Storm Birdと3連の「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬配合」を重ね(NijinskyとStorm Birdは特に相似)、ラストタイクーンとStorm Catの「父Northern Dancer産駒×母父(Nasrullah×Princequillo)配合」を使っています。

種牡馬になった際に、どのような牝馬が良さそうかと言えば、一つ目の候補はノーザンテースト持ちでしょう。ノーザンテーストも「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬配合」です。そして、キングカメハメハは8頭のGI馬を出していますが、そのうちルーラーシップタイセイレジェンドハタノヴァンクールは母方にノーザンテーストがありますし、ノーザンテーストとStorm Catの組み合わせという点ではカレンブラックヒルがいます。
もう一つはSadler's Wells持ち。これも「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬配合」です。父Kingmombo×母父Sadler's Wellsと言えば有名なニックスで(NureyevとSadler's Wellsが相似)、ワークフォースの父King's best×母父Sadler's Wellsとか、世代が進んでもニックスが成立していそうです。また、キングカメハメハはMill Reefを持ちますので、Sadler's WellsとMill Reefの相性の良さも生かせます(ただし、日本ではあまり実績がない)。

ロードカナロアは楽しみな種牡馬です。

Sea the Moon

2014-06-16 01:31:12 | 競馬日記
独ダービーの重要プレップレース、オッペンハイムウニオンレネン(GII)はSea thre Stars産駒Sea the Moonが勝ちました。3戦無敗。メツラー銀行春季賞(GIII)に続く重賞2勝目。独ダービーでも1番人気のようですね。

母Sanwaが独ダービー馬SamumSchiaparelli、独オークス馬Salve Reginaの全きょうだいという良血馬です。
母父Monsunなど、母内にはドイツ血統が豊富で父の祖母のドイツ血統を生かしていること、祖母父がオールドヴィックで、Sadler's WellsとUrban Seaの相性の良さを生かしていること、が配合上のポイントでしょうか。Northern Dancerは5 x 5で、Birkhahn 6 x 5 . 6系列ぐるみが主導になります。Birkhahnは特殊なドイツ血統とメジャーなPhalarisを繋ぐ点では都合のいいクロス馬です。Northern Dancerを中心にメジャーな血をまとめつつ、Birkhahn主導というスムーズな配合に見えます。
距離は12Fまで持つでしょう。Sea the Stars産駒2頭目のGI馬になれるでしょうか。

仏オークス

2014-06-16 00:54:45 | 競馬日記
仏オークスこと、ディアヌ賞は仏1000ギニー馬Avenir Certainが勝ち、2冠を達成しました。英1000ギニー馬Miss Franceは5着(同着)。

後方待機から外に持ち出して豪快に差し切りました。なかなか強いですね。仏1000ギニーを勝った時に「基本はマイルかな」と書いたのですが、中距離も大丈夫そうですね。また、これなら更に伸びても大丈夫かもしれません。
前面でスピード、マイラー指向の血が効かされていても、DarshaanのDjebel、Umidwar、マニアックなVandaleとその母Vanille = Variete、仏ダービーや超長距離時代のパリ大賞典、ロワイヤルオーク賞の勝ち馬Relianceの父Tantiemeと母父Relic、とスタミナの血が生きている点は大きかったかもしれません。

5戦無敗の牝馬2冠馬にこれからも注目です。

Northern DancerとOmaha = Flares

2014-06-15 20:39:15 | 競馬日記
ずっと思っていたことですが、「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」という組み合わせの活躍馬は多く、しかも種牡馬として成功していますよね。

試しに英・愛、北米、仏、独、豪、日のリーディングサイアー(Northern Dancerが初めて首位をとった1970年以降)の表を作ってみます。


バックが黄色なのはNorthern Dancerを持つ種牡馬(Northern Dancer自身は除く)、赤、青、ピンク字はFlares = Omahaを持つ種牡馬で、赤字は「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせの種牡馬からOmaha = Flaresを供給している種牡馬、青字は「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせの馬からOmaha = Flaresが供給されていない種牡馬という分け方です。
赤字はノーザンテーストNijinskyNureyevCaerleonSadler's WellsGreen DancerPalace MusicFairy KingZabeelStorm CatThunder GulchEl PradoMontjeuDansiliRedoute's ChoiceGalileoZamindarSamumEncosta de LagoGiant's CausewayKing's BestAreionキングカメハメハLomitasLonhroPoligloteFastnet RockKitten's JoyMotivatorの29頭に対し、青字はアグネスタキオンマンハッタンカフェの2頭のみ。ピンクのFlying Spurは「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせの“繁殖牝馬”からOmaha = Flaresを供給している種牡馬です(Encosta de Lago、Kitten's Joyは「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせの種牡馬と繁殖牝馬両方から供給)。Samum、Lomitas、Kitten's JoyはRidan = Lt. StevensからもFlaresを取り込んでいます。

白バックのところの青字の比率に対し、黄色バックのところの赤字は圧倒的に多いですね。そして黄色バックのところに青字は出現しないです(Omaha = Flaresは「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせの馬から供給されている)。Northern Dancer産駒種牡馬が初めて首位をとった1978年以降で具体的に数えると(Nothern Dancer自身は除く)、Northern Dancerを持たない種牡馬55頭に対し、Northern Dancerを持たずFlares = Omahaを持つ種牡馬2頭、Northern Dancerを持つ種牡馬44頭に対し、「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせの種牡馬からOmaha = Flaresを供給している種牡馬29頭(ピンク字も合わせると30頭)、ということになります。圧倒的な差ですね。Omaha = Flaresは「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせによって広まったということができると思います。

この表に載っている種牡馬の血統表に出現する「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせはいくつかのパターンがあります。
母父がVictoria Park:ノーザンテーストとThe Minstrel
Victoria Parkと同じChop Chop×Windfieldsの組み合わせ(Victoria Park × Ciboulette):Fanfreluche(牝馬)
Flaming Pageから:NijinskyとThe Minstrel
Flaming Pageとよく似たSouth Oceanから(Flaming Page × South Ocean):Storm Bird
Specialから:Nureyev、Sadler's Wells、Fairy King
はまりやすいパターンがあった上できっちりと成功しているということですね。Samum、Lomitas、Kitten's JoyもThong = Ridan = Lt. Stevensを使っている点でも成功パターンでした。

この表に載っている種牡馬の血統表に出現するOmaha = Flaresを持たないNorthern Dancer直仔はLyphardBe My GuestDanzigVice RegentHero's Honor。これらの間に明確なパターンがあるようには感じないです。
ただし、DanzigはGallant Foxと同血のFighting Fox、Vice RegentはVictoria Parkの母Victorianaを持ち、「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせの成功例と共通点があります。

青字のアグネスタキオンは母父ロイヤルスキーがNijinskyやThe Minstrelと同じ牝系で、ここからOmahaを供給しています。アグネスタキオンも「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせの成功例と共通点があると言えます。
マンハッタンカフェは母父Law Society内Summer Tanの母父がOmahaです。

「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の組み合わせがはまりやすかった理由はNorthern Dancerがカナダ産でカナダで供用されたことが一つの理由でしょう。Northern DancerはカナダのE.P.テイラーによってウインドフィールズファームで生まれ、生まれ故郷のウインドフィールズファームに繋養されました(その後、ウインドフィールズファームのメリーランド支場へ移動)。そして、Nijinsky、The Minstrel、ノーザンテースト、Storm Birdはウインドフィールズファーム=E.P.テイラーの生産です。Fanfrelucheもカナダ産で、母CibouletteがE.P.テイラーの生産です。「父Northern Dancer×母Omaha = Flares全兄弟(のいずれか)持ち牝馬」の成功パターンと挙げた8頭のうち5頭がこれですね。ただ、Specialの血を引く3頭は違いますね。

こういった背景があって、成功例が多数出る確率が高かったにせよ、大成功が多すぎますし、OmahaもFlaresもカナダにしかない血ではないですし、Omaha、Flaresを持つ牝馬にNorthern Dancerだけが付けられたわけでもありません。何かよく分からないですけど、成功しやすい何かがあったのでしょう。とまあ、特にアイデアがあったわけではないのですが、そういうことを指摘したくてブログを書いたということです。

ここまで来て、OmahaとFlaresについて何も書いていないことに気付きました。両馬の父は米3冠馬Gallant Fox。Omahaも米3冠馬であり、世界的にも稀な3冠馬父子になります(ディープインパクト→ジェンティルドンナは3冠馬→牝馬3冠馬)。Omahaは4歳時はイギリスで走りましたが、アスコットGC、プリンスオブウェールズSで2着と大レースを落としました。その敵を討ったのが全弟Flaresで、イギリスで競走馬生活を送り、アスコットGC、プリンスオブウェールズS、チャンピオンSなどを勝ちました。両馬の母FlambinoもガゼルHを勝った活躍馬です。
Omahaは父と同じ名門クレイボーンファームで種牡馬入りしましたが、直仔に目立った活躍馬を出せず。しかし、牝系に入って、ヴォスバーグS、ピムリコスペシャルなどのSummer Tanの母父として、そして英3冠馬Nijinskyの曾祖母父として、復活しました。Flaresもアメリカで種牡馬入りしました(牧場名が探し出せない)。代表産駒にカナダリーディングサイアー5回のChop Chop、クイーンズプレートのEpigram。Chop Chopはアメリカで種牡馬入りしたものの、待遇が悪かったのですが、E.P.テイラーに買われてから大ブレイクしました(記事)。
OmahaとFlaresについては何かで詳しい記事を読んだ気がするのですが(紙媒体だったような気が)、それを探し出せればもうちょっと詳しく書けるかもしれません。

Danehill Dancer

2014-06-10 01:12:29 | 競馬日記
Danehill Dancerが種牡馬引退したんですね(記事1記事2)。

競走馬時代は2歳GI2勝。同期にAlhaarthがいたおかげで2歳チャンピオンにはなれませんでした。種牡馬入りし、南半球での初年度産駒Choisirらの活躍もあって人気種牡馬になりました。
活躍馬を多数出しましたが、ヨーロッパでの代表産駒はMastercraftsmanでしょう。2歳時に父と同じフィーニックスS、ナショナルSと2つのGIを勝ち、父とは違ってカルティエ賞最優秀2歳牡馬に選ばれました。3歳になっても愛2000ギニー、セントジェイムズパレスSと2つのGI勝利を追加し、父を上回る活躍を見せました。Mastercraftsmanは初年度産駒から既に2頭のGI馬を確保し、上々のスタートを切っています。

血統的には、母内にエタン、ダンサーズイメージとRaise a Nativeを通らないNative Dancer直仔が2つあるのが気に入っている点でした。

ベルモントS

2014-06-09 01:25:19 | 競馬日記
米3冠最終戦ベルモントSはTonalistが勝ちました。3冠を目指したCalifornia Chromeは4着。

California Chromeはスタートで外傷を負ったようですね。

https://twitter.com/BloodHorse/status/475507596900970496

https://twitter.com/DRFLivingston/status/475446117409095680
ちょっと不運でしたね。

TonalistもCalifornia Chromeも祖父はPulpit。A.P. Indy産駒でGII2勝。Claiborne Farmで種牡馬として成功し、北米で11頭のGI馬を出しました(記事)。Seattle Slew系、A.P. Indy系をPulpitの系統が引っ張って行くのでしょう。
Tonalistの父TapitとCalifornia Chromeの父Lucky Pulpitはともに2001年生まれの同期。Tapitはウッドメモリアルの勝ち馬で、種牡馬としても成功し、今年もケンタッキーオークス馬Untapableを出しています。Lucky Pulpitは重賞未勝利、GIIで2着1回という競走成績で、種牡馬として恵まれた環境にいるとは言えず、活躍馬もCalifornia Chromeくらいです。

Tonalistのいとこには2011年のエクリプス賞年度代表馬Havre De Grace、GI3勝Riskaverseがいます。高祖母がMissy Babaで、A.P. Indyなど、書ききれないくらい名馬を出している牝系です。
Missy Baba 7 x 4、Balladier 9 . 9 x 6となっているように、母方の方が世代が古いですね。Buckpasser 6 . 7 x 4のアメリカンなスタミナやPrincequillo、Djebelが生きているところがいいのでしょうか。

ダービー

2014-06-08 00:47:55 | 競馬日記
ダービーはBallydoyleのAustraliaが勝ちました。

Galileo産駒で、母はあのOuija Board。2004、2006年のカルティエ賞年度代表馬で、2年連続でJCに参戦してくれたおなじみの名牝です。Australiaはこのとき(ブログ)に産まれた馬ですね。

Australiaは昨日オークスを勝ったTaghroodaと血統構成要素が似てますね(Australia × Taghrooda)。3/4が共通で、Sadler's WellsとCape Crossの場所が逆になっているだけです。これらの血が英国の12Fを支配していると言っていいでしょう。

クロス馬的に目に付くのは5代目からクロスするAlycidon(Acropolis = Alycidon 6 x 5)の迫力ですね。細かい点でTaghroodaの方がいいと思うのですが、この迫力はなかなかなものがあります。Tom FoolクロスやWar Admiralクロスによってアメリカンを生かしている点も特徴です。

Sea the Stars産駒、オークスを勝つ

2014-06-07 02:31:36 | 競馬日記
体のしなやかさから、身が入ってくるのに時間がかかり、晩成の仔が多そうとの予想もあったSea the Stars。そうは言っても前面にクロスしそうな血が多いので、近親交配型の早熟馬も出すんじゃないかと思っていたのですが、私の予想は外れ、やっぱり晩成タイプが多いような感じで、産駒は今のところGI未勝利でした(ただし、GIを勝てていなかっただけで産駒は平均的にレベルが高い:記事)。
ところが、オークスをShadwellのTaghroodaが勝ち、初年度産駒からクラシックホース、オークス馬を出すという結果を出しました。

Taghroodaの母は愛オークス、ロワイヤルオーク賞のEbadiylaと同血。Ebadiylaの母Ebaziyaは非常に優秀な繁殖牝馬で4頭のGI馬を出しています(ブログ)。良血馬ですね。父Sea the Stars×母父Sadler's Wells×祖母父Darshaanで、4年前に注目の配合だと書いた(ブログSea the Stars × Songと同じパターンです。このパターンが使えるとなると、今後の展望が明るいと思います。

血統構成も素晴らしいですね。Urban SeaとSadler's WellsによりGalileoを再現した上で、傾向の違うクロスを前面に作らずSadler's Wellsをシンプルに強調しています。そしてCourt Martial - Fair Trialを押さえ、Acropolis = Alycidonのスタミナを足し、父Sea the Stars、父の母Urban Seaの特徴であるPrincequilo - Prince Roseを引き継いでいます。他にはPharisを押さえているところとか。
オークス馬に相応しい配合だと思います。

ちなみにEbadiyla産駒がダービーに出ますね。Ebanoranという馬で、父がOasis DreamですのでTaghroodaと近い配合になります(Ebanoran × Taghrooda)。Danzig系でMill Reefクロスというアガカーン殿下らしい配合です。