うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

アガカーンスタッドはいつ目覚めるか

2012-05-16 21:08:19 | 競馬日記
アガカーン家は世という数え方での先代アガカーン3世が大レースを勝ちまくりましたが、3世、そのご子息アリーが相次いで亡くなり、一時、馬産から撤退しました。それをアリーのご子息で当代のアガカーン4世が再興し、デュプレ、ブサック、ラガルデールの資産を取り込みながら現在の栄華を築いたわけです。

最近のハイライトはなんと言っても無敗の名馬Zarkavaでしょう。2008年に仏1000ギニー、仏オークス、ヴェルメイユ賞、凱旋門賞を勝ちました。続く2009年もアガカーンスタッドにとって大きな年であり、VarenarAlandiRosanaraSiyouniShalanayaでロンシャンウィークエンドのGIを5つも勝ってしまいました。ちなみにこのときの凱旋門賞を勝ったのは現在アガカーンスタッドにいるSea the Starsですね。
しかし、2010年はBehkabadSarafinaによるGI3勝、2011年はSarafinaによる1勝のみで、今年の英仏の1000/2000ギニーは不参加と、小休止状態になっています(ただし、その間も障害戦の方では実績を上げています)。

アガカーン殿下のアガカーン殿下らしい配合と言えば、1990年代後半から2000年代前半にかけてはDanzigとNever Bendを使ったタイプがよく見られ、それは例えばBehkabad、MandeshaCaradakShamdalaDarsiShawandaアラムシャーSinndarなわけです。Danzigフリーで自分の生産したNever Bend系種牡馬の仔のDaylamiKalanisiManndarDalakhaniや、JuddmonteのZamindarの仔のDarjina、Zarkavaというのもアガカーン殿下らしいと言えるように思います。

アガカーン殿下の自家生産馬でDalakhaniの近親にあたるDalkalaが昨日行われたフランスのGIIIクレオパトル賞を3戦無敗で制し、仏オークスに名乗りを上げました。父はGiant's Causeway。アガカーン殿下らしくないですね。アメリカに繁殖牝馬を送って当地の種牡馬を交配することもやっているようです。他にはGone WestMaria's MonForest WildcatIncludeなんかも使っていますね。
同じパターンで交配し続けることは不可能で、パターンから外れた血を適宜取り込んでいくことが必要です。Dalakhani × Zarkavaなんかをみると従来のパターンはかなり飽和に達しつつあるように感じます。次の成功のためのチャレンジをしている状況なのでしょうか。ちなみに従来からSelkirk(例えばDaryakana)やIndian Ridge(例えばLinngari)のようなヨーロッパ内のアウトサイダーを使っているのは確認できます。
もともと資金力があり、更にSea the Stars、Dalakhaniという種牡馬を抱えていますから、一時的に成果が出なくても全く問題はないでしょう。Sea the Starsの仔が走り出す頃には復活するのではないでしょうか。


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