うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

高松宮記念2019

2019-03-26 20:29:57 | 競馬日記
高松宮記念はScat Daddy産駒ミスターメロディが勝ちました。父Scat Daddyは2015年に11歳で亡くなりましたが、米3冠馬JustifyをはじめにMendelssohnNo Nay Neverなどを出し、No Nay Neverは既に種牡馬としての実績を築きつつあるため、産駒は種牡馬としても期待されています。当馬も種牡馬にしたいという希望があったとのこと(記事)。

父Scat DaddyもMr. Prospector 4 X 2、Nijinsky 6 X 3、Northern Dancer 5. 7 X 4の癖のある配合ですが、この馬では母でしょうね。Trusty Ladyはトキオリアリティーのような配合(ブログ)。正確に言えば、祖母Klassy Kimがトキオリアリティーとよく似た配合(つまりMeadow Starとも似ている)で、それにDeputy Ministerを配して、その方向を維持しつつ(Black Toney - Peter Panなど)、Northern Dancerを加えています(Arrogateの祖母GrechelleはDeputy Minister×Meadow Starで、これと似ている)。
このほぼアウトサイダーTrusty Ladyにメジャーな種牡馬Scat Daddyを付けてできたスプリンターとすれば、トキオリアリティー産駒リアルインパクトネオリアリズムと被るわけで、種牡馬としてはScat Daddyの成功例をなぞる方向にも、サンデーサイレンスと絡める方向にも行けるでしょう。

日本におけるScat Daddyの後継種牡馬が確保できそうなわけですが、現在、その父ヨハネスブルグはJBBAで供用されていますね。日本での初年度産駒からネロホウライアキコを出し(2011年生まれ)、2014年はたくさん繁殖牝馬を集めたそうですが、その後、活躍馬は出ず、また種付け頭数を減らしているようです。日本国内でScat Daddyのような馬は作れないんですかね。
もう一つはTrusty Ladyやトキオリアリティーは北米ローカル血統を大量に持つアウトサイダーなわけですが、日本でこういう繁殖牝馬は作れないんでしょうか。つまり日本ローカル血統を大量に持つアウトサイダーの名繁殖牝馬。

日本の競馬界は既に世界のトップレベルに近いところにあるわけですが、あともうひと頑張り欲しいように思うところもあります。

キングヘイロー死亡

2019-03-20 23:01:19 | 競馬日記
キングヘイローが亡くなりました(記事)。二日連続で死亡記事です。

父は80年代欧州最強馬と呼ばれるダンシングブレーヴ。マリー病にかかり、日本に輸出されたのですが、輸出後欧州で産駒が活躍し出すという。欧州での牡馬のGI馬は英愛ダービー馬コマンダーインチーフと伊ダービー馬ホワイトマズル。どちらも種牡馬として輸入され、どちらもGI馬を輩出しました。
日本に来てからも体調の問題で産駒数は少なかったのですが、その中からエリモシックキョウエイマーチ、キングヘイロー、テイエムオーシャンと4頭のGI馬を出しました。さすがですね。

そのダンシングブレーヴとGI7勝のグッバイヘイローの間に生まれたのがキングヘイローです。日本では唯一のダンシングブレーヴ産駒の牡馬のGI馬ですね。良血馬としてデビュー前から評判で、その評判通り3連勝で東京スポーツ3歳S(GIII)(当時の馬齢は数え年)を勝ちました。クラシックで一番惜しかったのはセイウンスカイの2着だった皐月賞。鞍上はデビュー3年目の福永騎手で、プレッシャーがかかる中、どうにかこうにか格好をつけたなと思ったのですが、騎手が下手だったから負けたと何かの記事に書かれていて、勝負の世界は大変だなと思った記憶があります(ちょっとした思い出話のつもりだったのですが、これは21年前の話なんですね。1980年代にシンザンの話をするのと同じくらいですか)。4歳時はクラシック皆勤だったのですが、5歳以降、中距離以下にシフトし、さらに秋にはスプリンターズSにまで出走しました(3着)。さらになりふり構わず6歳時はフェブラリーSから始動しましたが、結果は惨敗。そして迎えた高松宮記念で待望のGI制覇を成し遂げました。勝てるGIを探し求めてたどり着いたGI勝利でした。
種牡馬入りしてから、カワカミプリンセスローレルゲレイロメーデイアと3頭のGI馬を出しました。競走馬としてはGI1勝でしたから、競走成績を上回る種牡馬成績を残したと言っていいでしょう。

キングヘイローの配合について語ろうとするとまず語る必要があるのがグッバイヘイローの配合ですね。グッバイヘイローでは父Haloと母父Sir Ivorの間でTurn-to 3 X 4、Pharamond 4 X 5、Mahmoud 4 X 5ができていて、HaloとSir Ivorの相似性を活かした配合になっています。そこにダンシングブレーヴを持って来てくると、ダンシングブレーヴの母父Droneとグッバイヘイローの母父Sir Ivorが相似です。その結果、Sir Gaylord 4 X 4、Turn-to 5 X 4. 5ができるのですが、AlmahmoudとTom Foolまでクロスするという(父内Tom FoolはDroneとSir Ivorの相似性に関与している部分であり、もちろんAlmahmoudもMahmoudでDrone、Sir Ivorに結合)。この濃さと前面の血の結合の良さがキングヘイローの特徴で、スプリントGIから超長距離GIまで出走しましたが、ステイヤーの配合ではないですから、まだスプリントGIの方があり得ました。

で、Halo、ダンシングブレーヴというところを見ると、ディープインパクトと共通したところもありますよね(DroneとSir Ivorが相似なのでダンシングブレーヴとAlzaoが相似)。例えば、メーデイアとディープインパクトの間にオルトシアという馬がいるのですが、これを見るとグッバイヘイローのように父と母父の間でHalo、Lyphard、Sir Ivorをクロスしているのがわかります。でもこの配合だとクロス馬の配置はグッバイヘイローと似ていても濃さはこっちの方が上で(グッバイヘイローで相似性を活かした部分をがっつりとクロスした上にAlmahmoudやTom Foolを足したキングヘイローのその相似性の部分をさらにクロスしにいくわけですから)、あと1世代ずつくらい上でこういうことをやっているのを見てみたいです。

というわけで、ぜひ今後も血統表中に名前を残していってほしいと願います。

Pioneerof the Nile死亡

2019-03-19 20:40:04 | 競馬日記
Pioneerof the Nileが亡くなりました(記事)。

父はEmpire Maker。GI馬を4頭出したToussaud(ブログ)の最良の仔で、現役時代はベルモントS、ウッドメモリアル、フロリダダービーとGIを3勝しています。Unbridledの系統でIn Realityがクロスするものとしては、Unbridled産駒ではBanshee Breeze、Unbridled's Song産駒ではUnbridled ElainePolitical ForceSplendid BlendedFirst Defence(Empire Makerの甥で、血統表内でEmpire Makerを再現)がいます。一時、日本に種牡馬として来ていましたが、もうアメリカに戻っているようです。
Pioneerof the Nileの母父はLord at War。父Mr. Prospector系×母父Lord at Warの組み合わせの成功例は他にウォーエンブレムRaven's PassIcon ProjectFort Larnedを出したE Dubaiがいます。種牡馬としてのBrigadier Gerardは競走成績からすれば物足りなかったのですが、トマブリョン賞の勝ち馬Generalがアルゼンチンで種牡馬入りし、Lord at Warを出しました。Lord at Warは競走生活途中でアルゼンチンからアメリカにトレードされ、計3つのGIを勝ちました(亜GI1勝、米GI2勝)。アメリカで種牡馬入りし、直仔にJohn's CallHonor in War、直孫にKelly's Landingなどを出していますが、母父としての方がはるかに重要で、前記のようにMr. Prospector系との間にニックスのようなものが成立しているように思いますし、Pioneerof the NileやE Dubaiのように種牡馬として活躍する馬も出しています。

Pioneerof the Nileは競走馬としてはGI2勝。キャッシュコールフューチュリティとサンタアニタダービーを勝っています。ケンタッキーダービーは2着、プリークネスSは11着で、その後、故障により引退しました。種牡馬としては37年ぶりの3冠馬American PharoahとBCジュヴェナイルを含むGI3勝のClassic Empireを出しています。どちらもエクリプス賞最優秀2歳牡馬(American Pharoahは年度代表馬と最優秀3歳牡馬も受賞しています)。American Pharoahの配合は見事なわけですが(ブログ)、Classic Empireの方もなかなか素晴らしくて(最優秀配合賞に選びたかったぐらい)、3冠戦でも期待したのですが、ケンタッキーダービー4着、プリークネスS2着で、そのまま引退という父とよく似た道をたどってしまいました。2頭のチャンピオンを出したようにPioneerof the Nileは種牡馬としては当たるとでかい超長距離打者だったのですが、他にもシューメイカーマイルのMidnight Stormも出しています。

American Pharoah、Classic Empire効果で種牡馬としての格が上がり、2018年のセールでは好調だったようです。残された産駒にも期待します。

西恵利香「Talk & Acoustic Live 〜Livin'you〜room.4」

2019-03-11 22:29:25 | 音楽
晴れ豆玄関

3月9日に開催された西恵利香「Livin'you room.4」に行ってきました。

すごく暖かく、「晴れたら空に豆まいて」の前のものすごく代官山っぽい店の前の桜のようなもの(桜に見えるのだけど、種名・品種名のラベルがなかったので)が咲いていました。

桜?

いつものワンプレートランチ。メインは「牛肉と筍のしぐれ煮」。スペシャルドリンク(アルコール入りの方)は「Aperol Moni」ってやつでした。詳しくは晴れ豆玄関前の掲示をどうぞ(1枚目写真)。ガラスに人が写り込んでいそうなので大きな写真は掲載していないのですが。

料理とカクテル

なぜか初めに元マネージャーHSD氏がビデオ出演。旧事務所とも仲良くしているとかいうレベルではない緩さが凄いです。
そして恵利香さんが登場し、恵利香さんのソロ活動5年間をキュッと30分程度にまとめた映像を見ながらのトーク。そして今年の予定など。6月、9月、12月に大きめの何かがある予定らしいです。今回も主催イベントなのでそれなりに大きいとするときれいに四半期に一度何かがあるという。一番大きいのが12月。おそらくワンマン。でも12月ですよ。私が個人的に血を吐くような修羅場にいる可能性が高い12月。大丈夫かな。

後半はアコースティックライブ。演奏陣はピアノ:井上惇志(showmore)、ギター:一戸祐介、ベース:ドラ内山(ビーチ・バージョン、ふたりの文学)、パーカション:AMI(TENDERLAMP)。この「Livin’you」でおなじみのメンバーにドラ内山さんが加わりましたが、ドラさんのアコースティックベースは1/11の「Make my day! ~birthday~」で披露済みです。ドラさんも含めて他メンバーは他の形式のライブにもサポートに入られていますが、AMIさんは昨年7月7日の「Livin'you room.3」以来になります。彼女の所属していたバンドChelsyは昨年5月に解散し、翌月からソロプロジェクトTENDERLAMPとしての活動を始めました。そして、ソロ活動1周年にあたる今年の6月1日に渋谷WWWにて初ワンマンライブの開催(さらに5月25日の名古屋での公演が追加され、初ワンマンツアーへとグレードアップ)が決まり、それに向けて仕上がりつつあるようで、ずいぶん凛々しく見えました(しゃべるといつも通りでしたが)。あまり他の女性をほめると恵利香さんに叱られるんですが。そう言いながらまだAMIさん関連の話ですが、AMIさんがサポートに入るのはこの企画だけなので、女声のハモリが聞ける貴重な機会になります。

「soirée」以降、5曲出ていますから、このようなミニライブだと最近の曲がメインになり、昨年の2月の「room.2」からはセットリストが結構変わったのではないでしょうか。セットリストをメモる癖がないので曖昧なのですが。そして「BITTER」のアコースティックは初披露だったのではと思います。
そういえば、前半のトークコーナーで、この「Livin'you」を2月のバレンタインデーあたりに開催する案もあったが、昔、ファンに配るチョコレートを手作りさせられたトラウマから3月開催になったという話がありました。それは大変だっただろうと思いますが、「バレンタインデーのプレゼント(新曲BITTER)を用意したから受け取って(ダウンロードして)ね」で全く問題ないのがアーティストだと思いますから、あまり力まずにイベント時期にぶつけてしまっていいと思いますけどね。あと、次のアルバムは、みたいな話も出てきました。今年中に出す、とは言ってなかったですが。昨年の3月27日のインタビューで「今年もう1枚アルバム出して、またワンマンライブがしたい」と言っていたのを私は見逃していないわけですが(記事)、そこからずれ込んではいますが、具体的に次のアルバムの話が動いていると考えて良さそうですね。

いつも通りリラックスしたいい企画でしたが、ハードな1年になりそうな告知がありましたから、とにかく心身ともに健やかに乗り切って欲しいです。

Super Saturday

2019-03-10 18:17:41 | 競馬日記
3月9日にはドバイWCデーへの重要プレップレースが行われるスーパーサタデーでした。振り返ります。

第1レース、D1200mのGIIIマハーブアルシーマルを勝ったのはセン馬のDraftedでした。前走、1月31日に行われたアルシンガラスプリント(GIII)からの重賞連勝ですね。父Field CommissionはカナダのGIIニアークティックSなどを勝っていますが、特に目立った産駒は出していなかったように思います。
母父Darn That Alarm、祖母父Olden Timesともに世代が古く、かなり世代にズレがある配合になっています(例えばNative Dancer 7 X 4、Djebel 9 X 5. 8)。

第2レース、ドバイ3冠レース第2戦のアルバスタキヤ(リステッド、D1900m)は牝馬のDivine Imageが勝ちました。UAE1000ギニーで2着の後、UAEオークス(GIII)を制し、ここで牡馬を倒しました。
Scat Daddy産駒。Scat DaddyはMr. Prospector 4 X 2、Nijinsky 6 X 3があり、この父の産駒で一つの形はJustifyのようにMr. ProspectorとNijinskyが集中するYarnのところをいじっていくのだろうと思います。Divine Imageでは、母Sure RouteもDanzig 2 X 4、Mr. Prospector 5. 5 X 3と強烈で、父ではNijinsky、母ではDanzigを外し、Mr. ProspectorとNorthern Dancerでというのはスムーズだと思いますし、さらに6代内に余計なクロスがない点もポイントが高いように思います。

第3レース、ナドアルシバターフスプリント(GIII、T1200m)はShamardal産駒Blue Pointが勝ちました。昨年、ロイヤルアスコットのキングズスタンドSを勝ち、2月14日のメイダンスプリント(GII)からの重賞連勝で、これで重賞6勝目という実力馬です。
Northern Dancer 5 X 5、次いでBold Ruler 6. 7 X 5. 6でリードする配合ですが、AlycidonやPrecipitationが効いていて、ただ者じゃない感じがありますね。

第4レース、D1600mのGIIIバージナハール(海外レースの読み方は迷うことが多く、Burjは「ブルジュ」とアラビア語風に読むのが慣例(例えばドバイの超高層ビルのブルジュハリファ)とするならブルジュナハール)はDubawi産駒のセン馬Muntazahが勝ちました。2月14日のファイアブレイクS(GII)が重賞初勝利で、そこからの重賞連勝です。
曽祖母はShadwellに繁栄をもたらしたHeight of Fashionですね。本馬の半姉Talaayebも重賞を勝っています。Mr. Prospector 4 X 3の主導が明確ですね。母父はSingspielの半兄Rahy。DubawiとSingspielって合いますよね。

第5レース、ドバイシティオブゴールド(GII、T2410m)もDubawi産駒Old Persianが勝ちました。重賞3勝目。
曽祖母がMiesqueの全妹。母父はSingspielで、Too Darn Hotらと同じ組み合わせ。Too Darn Hotと違うのは祖母内のMr. Prospectorなどもクロスしてしまうところです。Singspiel内5代目の血を徹底的に生かし、これだけで勝負するToo Darn Hotの方が好みではありますが、こちらも悪い配合ではないと思います。

第6レース、アルマクトゥームチャレンジR3(GI、D2000m)はBernardini産駒のセン馬Capezzanoが勝ちました。重賞初勝利がGIですね。
祖母Silken Catはカナダ2歳牝馬チャンピオンで、その産駒にSpeightstownがいます。A.P.IndyとStorm Catの組み合わせでSecretariat主導を作る定番の配合で、Fappianoクロスも有効に働いていそうです。Quiet AmericanとUnbridledの組み合わせはなかなか強烈なのですが、他に成功例はいるのでしょうか。
Bernardiniの系統にいい後継種牡馬がいましたっけねえ。この馬がセン馬なのは残念に思います。

最終レース、ジェベルハッタ(GI、T1800m)はFrankel産駒のセン馬Dream Castleが勝ちました。今年のドバイで、1月3日シングスピールS(GIII)、1月23日アルラシディヤ(GII)、そして本レースと、一つずつ格を上げながら重賞を連勝し、GI勝利までたどり着きました。
母父がDubawiなんですね。父Frankel×母父DubawiのGI馬ってなかなか新しいですね。Northern Dancerほぼ系列ぐるみ主導にMr. Prospectorほぼ系列ぐるみを加え、祖母の部分が異系気味という、まあ教科書的と言っていい配合だと思います。

好みの配合はDivine Image、Blue Point、Capezzanoです。

エーシンフォワード、アメリカでの産駒が生まれる

2019-03-08 23:25:10 | 競馬日記
エーシンフォワードは現在、アメリカで供用されているのですが、当地で産駒が生まれたそうですね(記事)。昨年、生まれ故郷エディションファームが所有するロックリッジスタッドに移動していました(記事)。

エーシンフォワードは朝日杯出走があるように2歳時からそこそこ走り、3歳時にはNHK杯とダービーにも出走しました。重賞初勝利は5歳春の阪急杯(GIII)。その年の秋のマイルCSを当時のコースレコードで制し、GI初勝利を挙げました。2012年にレックススタッドで種牡馬入りしましたが、2012年の19頭が最多種付頭数で、目立った活躍をする馬を日本では出せませんでした。そこに生まれ故郷からのオファーがあったということのようです。JAIRSのニュースの時点では種付料はプライベートだったのですが、BLOODHORSEによると$3,500だったようですね。

エーシンフォワードってなかなか面白い血を持ってますよね。いくつか特徴をあげます。
・父Storm Cat系、高祖母がQuiet Charm(Quiet Americanの祖母でFappianoの近親)で、Nearcticクロスを持ち、Northern Dancerを持つ馬と交配すれば、Northern Dancerが5代目から系列ぐるみを作る。
・父Forest Wildcatの母父Bold NativeはMr. Prospectorの父と曽祖母の組み合わせ(Miss Dogwood = Spring Beauty)。種牡馬になればRaise a NativeもSpring Beautyも5代目にくる。
・母父Cure the Bluesの祖母SpeedwellはSecretariatの父と祖母の組み合わせ。父内にSecretariatがあり、3/4同血クロスができている。
・Turn-toを通らないRoyal Chargerが父方5代目。

1番目と2番目は難しいところでもあり、例えばNorthern DancerとMr. Prospectorの両方を持つ繁殖につければ5代目にNorthern Dancer、Raise a Native、Miss Dogwood = Spring Beautyが並び、どうなんかなという感じになってしまいそうな気もします。
でも例えば、Storm Catクロスなどどうだろう、とか、解決策もありそうな気がします。この手があったか、みたいに感心する配合が出てきませんかね。また、上記の不安点も案外大丈夫だったりしませんかね。

合う合わないで言えばアメリカ競馬の方が合う種牡馬だと思います。
あとはどれくらいのレベルの牝馬にどれくらい付けることができたんでしょうか。

サクラキャンドル死亡

2019-03-07 22:40:58 | 競馬日記
エリザベス女王杯馬サクラキャンドルが死亡したそうですね(記事)。
サクラユタカオー自身はNasrullah系列ぐるみ主導が明確ですが、種牡馬となった場合、4代目にNasrullahとHyperionが並び、Nasrullahで行きますか、Hyperionで行きますか、それとも両方?と問いかけてくる種牡馬でした(テスコボーイ産駒種牡馬の特徴ですね)。

サクラユタカオーが出した平地GI馬はサクラバクシンオー、サクラキャンドル、エアジハードウメノファイバーの4頭。母父ノーザンテーストとの組み合わせで複数のGI勝ち馬が出ています。もちろんもう一頭はサクラバクシンオー。どちらも母内にNasrullahはなく、前記の問いかけにHyperion一本で!とはっきりと答えた配合になっています。
エアジハードとウメノファイバーはNasrullahもHyperionもクロスするタイプ。しかし、位置配置的にどちらもNasrullahの方が優位と見るべきでしょう。明確にNasrullah一本で!と答えるタイプのGI馬も見てみたかったです。すべて母内にNorthern Dancerを持ち、こういう繁殖に付けることが望まれた立場・時期だったというのがあるんでしょうね。同時に、日本競馬に対するHyperionの影響の強さを感じます。ちなみにサクラキャンドルの半兄の天皇賞馬サクラチトセオーはHyperionの化け物トニービンの産駒でした。

サクラバクシンオーが種牡馬として成功しましたから、サクラキャンドルも繁殖としていいんじゃないだろうかと思っていましたが、直仔には大した活躍馬を出せず。まだ子孫が残っていますから、これからに期待したいところなんですが、ピンとくるのが見当たらないんですよね。

クリソライト

2019-03-06 00:10:43 | 競馬日記
先日、クリソライトが韓国に輸出されたそうですね(記事)。当地で種牡馬となります(記事)。

母の全弟は、無事引退を迎えることができて種牡馬入りできなかった今のところ唯一の最優秀ダートホースであるアロンダイトです。母クリソプレーズがアロンダイトの優秀さを証明しており、GI2勝の最優秀4歳以上牝馬マリアライト(ディープインパクト産駒)、神戸新聞杯(GII)のリアファル(ゼンノロブロイ産駒)を出しています。リアファルは種牡馬入りできず、アロンダイトの同血を持つ馬では最初に種牡馬入りできたのがクリソライトになります。

クリソライトはNorthern Dancer 4. 6 X 5. 6、Special = Lisadell 4 X 5. 6. 6を伴うNureyev 3 X 5が主導。Hail to Reason単一は4 X 7. 8と世代ズレを起こしており、効果なしと見てNureyev主導がより明確になっていると考えた方がいいかもしれません。Hail to Reason世代ズレは主導の明確性の面ではプラスであっても、世代が後退した部分の血を活かしきれていない点ではマイナスですね。
ゴールドアリュールのダート適性の源であるパワーのNureyevで主導を作り、なおかつ母がアロンダイト全姉となればやっぱりダート馬ですね。
2013年ジャパンダートダービー(JpnI)と2016年コリアC(韓国GI)と、2つのローカルGIを勝っています。2017年もコリアCに参戦し、2着でした。他、ダイオライト記念(JpnII)を3連覇があり、8歳の末まで活躍しました。

種牡馬とした場合、前述の血の後退した部分がマイナスといえばマイナスですが、Special = Lisadell、Hail to Reasonのクロスがある部分でもあり、実のところは大きなマイナスとして働かないかもしれません。では主導を何にするかですが、例えばSadler's Wells主導なんかはどうなるんでしょうね。例えばSadler's Wells 5 X 4なら、Hail to Reasonの世代ズレは補正され、血の後退したところの血も生かすことができ、という感じでいい具合に行きませんかね。

コリアC初代チャンピオンで2年連続連対した実績がありますから、韓国の競馬に適応する産駒を出してくれるものと期待します。