うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

ダイタクヘリオス、ユウミロク

2008-09-17 22:35:29 | 競馬日記
ダイタクヘリオスが種牡馬引退したようです(記事1記事2)。
受胎率の低下と年齢が理由なそうです。そこまで種牡馬生活を続けられる馬は極わずかですし、幸せな引退と言えるでしょう。ダイタクヤマトも出しました。ダイイチルビーを破って3代制覇を阻んだ高松宮杯が思い出のレースです。
ダイイチルビーは昨年亡くなりました。直仔に重賞勝ち馬を出せなかっただけでなく(ダイイチシガーがオークスで3着に入りましたが)、孫の代も今のところふるいません。

ユウミロクが繁殖生活を引退したようです(記事)。
父のカツラノハイセイコは私が記憶している最古の馬で、ユウミロクの記憶はないのですが、その仔のユウセンショウは大好きでした。左回り巧者のステイヤーで、東京の天皇賞が2000mなのが残念でした。
ユウミロク自身はオークスではメジロラモーヌの2着で、カブトヤマ記念を勝ちました。たまに激走してあっと言わせるタイプでした。

その他いろいろ

2008-09-16 20:40:10 | 競馬日記
愛セントレジャーはSadler's Wells産駒Septimusが圧勝しました。重賞7勝目ですが、GI初勝利です。管理するエイダン・オブライエンは今年のアイルランドのクラシックレースを全勝しました。
この後、Septimusは凱旋門賞に向かうかもしれません。

愛ナショナルSはDanehill Dancer産駒Mastercraftsmanが勝ちました。デビューから4連勝、GI連勝です。母父ブラックタイアフェアーがゼロ交配されていますね。

2歳牝馬戦オマール賞(GIII)はCherokee Run産駒Sonevaが勝ちました。母内にNorthern Dancer2 x 4. 4の近親交配があります。曾祖母は重賞勝ち馬の母。5代母は元祖Duke of Marmaladeの母です。

ソロナウェーS(GIII)はBarathea産駒Jumbajukibaが勝ちました。5代内で使われているクロスの数が多いです。母Danseuse du Soirは仏1000ギニー馬。伊グランクリテリウムのScintilloを出しています。

セレクトS(GIII)はディクタット産駒Lady Gloriaが勝ちました。父はダーレージャパンで現在繋養されています。Sadler's WellsとNureyevによってNorthern DancerとSpecialがクロスする形態です。

ブランドフォードS(GII)はパントレセレブル産駒Katiyraが勝ちました。アガカーン殿下のオーナーブリーディングホースでシャーラスタニと同じ牝系です。

ルネッサンスS(GIII)はロックオブジブラルタル産駒Rock of Rochelleが勝ちました。半兄にシャンペーンS(GII)のSilent Times

伝統の長距離戦ドンカスターC(GII)はMontjeu産駒Honoluluが勝ちました。母はサンタラリ賞の勝ち馬。母の半妹に今年の愛オークス馬Moonstoneがいます。

2歳戦フライングチルダーズS(GII)はInvincible Spirit産駒Madame Trop Viteが勝ちました。母父がゼロ交配です。牝系はアウザールと同じです。

パークヒルS(GII)はGalileo産駒Allegrettoが勝ちました。重賞5勝目です。

メイヒルS(GII)はDynaformer産駒Rrainbow Viewが勝ちました。母はデルマーオークスの勝ち馬、母の半弟にGII時代のサバーバンHを含む重賞2勝のE Dubai

アランベール賞(GIII)はDanetime産駒Triple Aspectが勝ちました。父はDanehillのゼロ交配です。

英愛仏のレースをごちゃまぜに駆け足で振り返ってみました。

凱旋門賞前哨戦

2008-09-15 22:45:02 | 競馬日記
フランスで凱旋門賞の前哨戦として極めて重要なレースが行われました。

まずは一番強かった馬から。
ヴェルメイユ賞はZarkavaが勝ちました。出遅れて最後方からレースを進め、楽勝しました。無敗です。仏1000ギニー、仏オークスも勝っており、これで仏牝馬三冠とでもいうべきレースを勝ったことになります。これはあのAllez France以来です。

例年、最も凱旋門賞につながるニエル賞(GII)は今年の仏ダービー馬Vision d'Etatが勝ちました。こちらも無敗です。

フォワ賞(GII)は昨年のパリ大賞典馬Zambezi Sunが勝ちました。そのパリ大賞典以来の勝利です。

タイムは単純には比較が出来ないのですが、それぞれの勝ち時計はヴェルメイユ賞2m 26.00s、ニエル賞2m 27.40s、フォワ賞2m 28.80s。出遅れたZarkavaの勝ち時計が一番いいです。また現在マイルGI連勝中のGoldikovaを仏1000ギニーや仏オークスで全く相手にしていないのも評価を上げる理由になっています。母内はスタミナ豊富とは言え、父がZamindarですから馬場が悪化した場合のスタミナ勝負には不安があるようには思います。復活したZambezi Sunの方も母父がZafonic(Zamindarの全兄)ですが、Djebelのスタミナを効かせているのでこちらの方がスタミナ勝負には強そうです。
いずれにせよ、今年の凱旋門賞はメンバーが揃いそうです。GI連勝中のDuke of Marmalade、レースが下手なものの実力はあるダービー馬New Approach、無敗の3歳牝馬Zarkava、同じく無敗の仏ダービー馬Vision d'Etat(出るのか知りません)、復活したパリ大賞典馬Zambezi Sun(こちらもどうなんでしょう)。これらの強豪に我らがメイショウサムソンが挑みます。

ロンシャンで行われた他の重賞です。
長距離戦グラディアトゥール賞(GIII)はKahyasi産駒Kasbah Blissが勝ちました。母内にAbdosやアイアンリージが配されているのでマルセル・ブサックの牝系なんだろうなと思ってさかのぼれば、Djeddahの母Djezimaなどに行き着きます。Tourbillonと同じ牝系です。

短距離戦プティキュヴェール賞(GIII)はGreen Desert産駒Only Answerが勝ちました。母はフォレ賞やモーリスドゲスト賞を勝った名牝。高祖母はFall Aspenであり、一族に活躍馬多数です。

モンマスS

2008-09-14 23:42:48 | 競馬日記
欧米では秋競馬が本格化し、さまざまなレースが行われています。
まずはアメリカのモンマスS。ここをBCへのプレップに選んだBig Brownは先行策をとり、そのまま押し切りました。2着はボビー・フランケルのProudinsky。Big Brownマークでレースを進めて直線で追いすがり、着差はクビ差でしたが、Big Brownにまだまだ余裕があったように見えました。

4頭立てで行われたガゼルSはMusic Noteが勝ちました。前走で惜敗したProud Spellとの再戦が楽しみです。

イギリスのクラシック最終戦セントレジャーはDalakhani産駒Conduitが勝ちました。母父Sadler's WellsをNever Bend系で挟み込む形態で、Djebelの血が分厚いですね。パワー豊富なステイヤーという感じです。
管理するサー・マイケル・スタウト師は初めての英セントレジャー勝利でした。

スプリントCはObservatory産駒African Roseが勝ちました。牝馬です。アブドゥラー氏のオーナーブリーディングホース。父Observatory、祖父Distant View、母New Orchid、母父Quest for Fame、祖母Musicantiも全てアブドゥラー氏のオーナーブリーディングホースであり、Distant ViewとMusicantiの組み合わせにこれまたアブドゥラー氏のオーナーブリーディングホースのDistant Music(デューハーストS)がいます。

パークS(GII)はKyllachy産駒Arabian Gleamが勝ちました。父はPivotal産駒のスプリンター。母内でも短距離馬が累代配合されています(母父Danehillは競走成績はスプリンター)。Sing Singの4 x 5 . 5が特徴的ですね。Hyperion系の中のTudor Minstrel系は短距離血統ですが、日本ではTudor Melodyを通る系統が一時期栄えました。その一翼を担ったホスピタリティは先月死亡し(記事)、現在の日本にはTudor Minstrel系の種牡馬は存在しないか、いても極僅かでしょう。ヨーロッパではWill Somersを通るCadeaux Genereuxおよびその仔がTudor Minstrel系では最大勢力であり、他にはSing Singを通るFayruzなんかが生き残っています。

2歳戦シャンペーンS(GII)はDanehill Dancer産駒Westphaliaが勝ちました。Danehill Dancer産駒としては標準的でよく見るような配合だと思います。

今日はここまでで。

海外遠征

2008-09-11 20:58:06 | 競馬日記
凱旋門賞に向けてフランス遠征中のメイショウサムソンは順調なようですね(記事)。
フランスの環境が合っていた、とのこと。頼もしいです。

10月25日のBCに出走予定のカジノドライヴは10月1日に出発するようです(記事)。
藤沢師お得意の短期遠征です。向こうの騎手を乗せるために日本とアメリカを行ったり来たりするのは無駄だとは思っていますが。

毎日王冠選出馬

2008-09-10 21:18:44 | 競馬日記
毎日王冠に2頭の外国馬が選出されました(記事)。

クインシー賞(GIII)を勝っているLaa Raybの方はStorm Cat直仔、母父Mr. Prospectorで、Northern Dancer3×4。なかなかいいように思います。One Cool Catと共通する構造ですね。

もう一頭のDocofthebayは重賞未勝利馬なのですが、個性的で面白い配合です。
父Docksider(Sharpen Up系)×母父Efisio(Hyperion系)×祖母父Bay Express(Man o'War系)×曾祖母父Lorenzaccio(Tourbillon系)。父と祖母父はゼロ交配のようです。
目立つクロス馬はForli3×4、ポリック=Relance5×5。ForliはHyperionを内包し、これが強い影響を持っています。ポリック=RelanceはMan o'WarやBlack Toneyを内包し、アメリカ系の血をまとめる作用がありそうです。そして両者をPapyrusのクロスがつないでいます。5代内に現れるクロス馬のもう一頭、Native Dancer5×6はPhalaris、SeleneでForliと、Fair Playでポリック=Relanceと結合します。
堅い馬場の方が得意なようで、重賞未勝利ではありますが、興味のある馬です。

種牡馬関連

2008-09-09 22:53:51 | 競馬日記
Sadler's Wellsは先日300頭目のステークスウイナーを出しました(記事)。プレスティジS(GIII)を勝ったFantasiaです。デインヒル以来2頭目なそうです。

受胎率の低下が伝えられていたSilver Deputy記事)は結局種牡馬引退しました(記事)。

昨年の2歳チャンピオンWar Passは引退するようです(記事)。ずいぶんシンプルな配合で今年も期待されていたのですが、怪我によってクラシックを前に離脱してしまいました。その後、レースに戻れず。

New Approach

2008-09-08 20:46:04 | 競馬日記
アイリッシュチャンピオンSはダービー馬New Approachが勝ちました。最近の英愛は天候が不順で、このレースも6日に行われる予定が大雨で順延されたのでした。そのため再戦が期待されたDuke of Marmaladeは回避。

アイルランドのメイトロンS(アメリカ、オーストラリアにも同名レースあり)はLush Lashesが勝ちました。
New ApproachもLush LashesもGalileo産駒で調教師はジム・ボルジャー。

キルターナンS(GIII)はHawk Wing産駒The Bogberryが勝ちました。プレイメイト=Numbered Accountの3×4があります。半姉にバリオーガンS(GIII)のLiscanna

バーデン大賞典はSamum産駒Kamsinが勝ちました。今年の独ダービー馬です。前走のポカルでは2位入線だったものの繰り上がり勝利。これでGI3連勝です。それにしてもこの馬の近親交配はすごいですね。普通じゃないです。どんなマジックが使われているのでしょうか。

ムーランドロンシャン賞はAnabaa産駒Goldikovaが勝ちました。ロートシルト賞からの連勝です。2着はロートシルト賞で2着だったDarjinaであり、牝馬のワンツーでした。Darjinaは5戦連続でGI2着。GI4連勝中だったHenrythenavigatorは5着。

パン賞(GIII)はCaptain Al産駒Captain's Loverが勝ちました。南アフリカ産です。父も南アフリカ産で、ケープギニーを勝っています。父Roberto系×母父Ribot系で、サンシャインフォーエヴァーブライアンズタイムらと同じです。

2歳戦ロシェット賞(GIII)はElusive City産駒Soul Cityが勝ちました。Northern Dancerクロスを伴うDanzig4×3ですね。母父ポリッシュパトリオットは輸入されましたが、活躍馬を出すことはありませんでした。

“Prix du 150eme Anniversaire des Relations Franco-Japonaises”というレースがロンシャンで開催されたようです。日仏関係150周年記念賞とでも訳すのでしょうか。勝ったのはFoolish Egoという馬で、JC3着のエルナンド産駒。

カナダの芝1マイル半のGIノーザンダンサーターフSはDanehill産駒Champs Elyseesが勝ちました。何回か取り上げている馬なのですが、意外にもGI初勝利です。名繁殖牝馬Hasiliは5頭目のGI馬を出したことになります。

カナダの芝マイルGIウッドバインマイルはCrown Attorney産駒Rahy's Attorneyが勝ちました。母父がRahyであり、父系はNorthen Dancer系Vice Regent分枝です。高祖母Java MoonはカムリーS(GIII)を勝っており、サンシャインフォーエヴァーの母Autumn Glory、ブライアンズタイムの母Kelley's Dayらと同血です。ダービーダンファーム出身の名牝系です。
ダービーダンファームで種牡馬入りするNobiz Like Shobizの種付け料は7,500ドルとのことです(記事)。

オールウェザー

2008-09-07 20:30:48 | 競馬日記
現地時間9月6日にイギリスのケンプトンで二つの重賞が行われましたが、ケンプトンではオールウェザーが採用されています。アメリカでも管理の簡単なオールウェザーを採用する方向で進みつつありますが、日本にはまだ一つもありません。

2歳重賞シレニアS(GIII)はElnadim産駒Elnawinが勝ちました。Northern Dancerクロスがありますが、父がDanzigの16歳時種付けです。曾祖母Untoldはヨークシャーオークス馬です。

セプテンバーS(GIII)はHalling産駒Hattanが勝ちました。重賞はオールウェザーのウインターダービー(GIII)を含む3勝目です。祖母Lucayan Princessは名繁殖牝馬で、JCに参戦したLusoWarrsanなどを出しています。


ベルモントパークではGIが二つ行われていますが、こちらはまだオールウェザーではありません。

ラフィアンHはTiznow産駒Tough Tiz's Sisが勝ちました。In Realityの近交馬で、母父がIn Realityのゼロ交配です。それにしてもTiznow産駒は調子がいいですね。

芝の牝馬戦ガーデンシティSはEl Corredor産駒Backseat Rhythmが勝ちました。Mr. Prospector系とRoberto系のニックスですね。