某ホテル主催の観月会で雅楽の演奏を聴いた。笙(しょう)、筝(そう)、篳篥(ひちりき)にシンセサイザー、ジャズボーカルという和洋混合の組み合わせである。残念ながら雅楽フル・バンドは叶わなかった。そりゃそうだ、予算が許さない。
サイモン&ガーファンクルでお馴染みの「スカボロ・フェアー」、やはりアンディ・ウイリアムスでお馴染みの「ムーン・リバー」から「越天楽」(そういえば、寺内タケシとブルー・ジーンズの「越天楽 ゴー・ゴー」ってのも聴いたことがある。)まで、一時間ほど楽しませていただいた。
ところが、お酒がたくさん入った頭に、どこかでこの光景を見たことがあるという幻想が浮かぶ、ひょっとして前世で・・・などとこのヨッパ君、真面目に考えたものである。しかし、翌日になって事情が判明した。実にあっけないのである。
「文芸春秋」の10月号で「雅楽 絢爛」という特集を組んでいた。そして、わたしはこの特集の写真映像を見ていた。だから、この光景をどこかで見たことがあるように感じた。ただそれだけのこと。実に情けない。夢がない。
それにしても、「越天楽」を謳うボーカリストの舞は優雅だった。赤色系統の装束が舞台を幻想的な世界に引き込んだ。ジャズ・ボーカリストの御歳は60歳に近い。だから、なんといっても風格がある。彼女のCDがあれば欲しかった。しかし、CDの案内はついぞなかった。忘れたのであろうか?
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