旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

中秋

2009年10月21日 20時54分38秒 | Weblog
○○さんゆかりの学校でやっているのはきっと委託型の公共職業訓練でしょうね。もっとも、広島県下では語学の訓練はありません。委託型は民間の専門学校に訓練を委ねます。IT、簿記会計、介護、医療事務等が訓練の主体です。こういうご時世ですから、私自身の経験でいうとこれらの訓練を受けても就職活動上さほどの効用はないように思います。

イギリスでは文部省と労働省を結合分割して教育雇用省を実際に立ち上げたことがあるようです。職業教育と雇用を結びつけるのならばともかく、一般の高等教育と職業を司るもっとも遠い位置関係にある思われた役所が部分的にではあれ、どのような経緯とどのような経過でひとつに結びつけられたのか不思議です。ネットで検索したら教育雇用省は既に姿を消して数年前に新たな省がいくつか誕生したと記されています。

自立した国民の支持を得た政治なり官僚組織が戦略的に機能しあえば可能なのでしょうね。先日、雇用問題の調査担当の職員と話をしました。彼の持論は「労働行政は補助金行政に他ならない。」というものです。生活保護や生活支援金の給付等でお茶を濁そうとしている間にも失業が飢餓を招くという考え難いような現実が社会に忍び寄っています。「政権与党よ、ちゃんと経済対策をやらんかい。失業者諸君、労働を舐めんじゃないよ。」と怒鳴りたくなるような衝動に駆られます。

2 コメント

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貧乏な人にとっての幸福 (近藤)
2009-10-22 21:15:28
>生活保護や生活支援金の給付等でお茶を濁そうとしている間にも失業が飢餓を招くという考え難いような現実が社会に忍び寄っています。
>「政権与党よ、ちゃんと経済対策をやらんかい。失業者諸君、労働を舐めんじゃないよ。」と怒鳴りたくなるような衝動に駆られます。

 労働を舐めている失業者の方は多いのですか?
今、宮元常一さんが書かれた「忘れられた日本人」を再読しています。
日本人には案外、図太い生活力があるように思えます。
 金がなくても、働ける人は幸せです。
昔の日本人は、もっぱら「金がなくて働き口のない人」の視点から、「金がなくても働ける人は幸せだ」と言ったけれども、今日の日本には「金があっても働けない人」と「金がなくて働くということが分からない人」という新しい二つの視点もあるように思います。
「金があっても働けない人」の典型的なものは、「暇を持て余している主婦」だった。
「金がなくて働くということが分からない人」の典型は、バブルに浮かれたある種の人、政治なんかもここに入るようです。ここまでは、まだ「心の幸福」のようなものですが「金はなくても働けるから幸せだ」を積極的に肯定してしまうと、世界経済に打撃を与えます。なぜかと言えば、いまや世界的不景気で「投資する先」がなくなってきているからです。バブルのころ「バブルの金余り」と言われても「別にウチには金が余ってない」という人はいくらでもいました。金が余っていたのは、「投資」ということをもっぱらにする人達のところで、だからこそ金融関係者はバブルの時期に「金借りてくれませんか」と言っていました。覚えてますよね。あの頃のこと。
「バブルの金余り」とは、つまり「投資する先がない」ということです。バブル経済とは「金があっても働けない人=投資家」の苦痛の反映だったのではないでしょうか。
現在の世界経済における投資先をみると「金を貸しても使えそうにもない貧乏人の国」だらけだと言われています。「金というのはどのように使うか」を一から教えなきゃならないような国が世界には満ち満ちています。しかも、そういうところには、「金がなくて働き口もない」や「金がなくて働くということも分からない」人達がゴマンといます。
「金があって働けない人達=投資家」は、これからますます困るだろうと思います。
「内需が拡大すれば、”物を作る”が機能して、投資先も増えるだろう」と考えるかもしれませんが「金がなくても働いていられる自分は幸せだ」と思う人間は、そういうことを不可能にします。
 金持ちは、財産が減っても所詮、金持ちの発想から抜けられないけれども「生活苦」を知っている人は「余分な借金がなければ、金がなくても働いていられるのが一番幸せ」と考えます。
「働いている人間に余分な借金をさせて、その借金の利子で儲ける」というのは、昔の女郎屋の亭主の考えることだったと思いませんか?
 少なくとも今の失業されている方々の大半は、金しか判断基準のない時代の勝者になんかなりたがっていないように感じます。がしかし「金がないやつは敗者だ」という時代のなかで敗者になって「敗者になったことによってその時代を呪う」なんていう浅ましい真似だけはしたくないと強く思っているのではないでしょうか。
これからは「ああ、これで金以外に判断基準がない、ろくでもない時代が終る」と思っている失業者の方も多いと思うのですが・・・
貧乏な人にとっての幸福は「金はなくても働けるから幸せ」なんです。
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Unknown (はやと)
2009-10-22 23:53:48
投稿ありがとうございます。

失業しているにも拘わらず自らの労働観が欠落しているひとは多いですよ。欠落しているひとが多いから働くための基礎が構築されません。失業者の間で依存症という病理が蔓延しています。
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